阪神タイガースを退団後、解説をはじめテレビのコメンテーターなど多方面で活躍する赤星さんの本。
この本を読んで、ただの野球バカ(失礼な言い方ですみません)ではなかったのだな、と思った。
現役野球選手や元選手が書く本とは一線を画した、これはもう自己啓発本と言っていいのではないだろうか。
この本を読んで思ったのは、いかに準備が大切かということだ。現役時代、赤星さんはあらゆる可能性を考えて、道具を準備していたという。天気やグラウンドのコンディションなどを考えて、いつもスパイクは何種類も持参していたそうだ。
また、シーズン前にも協賛メーカーから支給されるものを徹底的に試し、なじむものをワンシーズン分用意していたという。それもこれも、すべて試合に集中し、結果を出すため。
今も、コメンテーターとして恥ずかしくないように勉強を続けたり*1、他分野の人と会うことも増えたので、そのための準備もしっかりされているそうだ。
準備というのは誰でもやるが、ここまで考えた準備は原田隆史先生くらいではないだろうか。ふだん深く考えずに漫然とやっていることに気づかせてもらった。
準備が勝敗を分けるのだ。
他にも、現役時代に取り入れてよかったことや引退後に得た学び、大切な言葉などがまとめられている。もちろん、阪神時代のエピソードもたくさんある。リーダーシップ論や、“いい意味でB型”鳥谷選手の話は面白かった。私は赤星さんと血液型は違うが、B型がうらやましくなることはよくあるので*2。
赤星さんの活躍の場は現在関西中心だと思うが、見る機会のある人は、ぜひ読んでみてほしい本。
見る目が変わりますよ。
私のアクション:考えて準備する
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読書日記:『決断』
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
練習は課題を解決する手段に過ぎない(P47)
課題が解決されなければいくら時間をかけても、量をこなしても、準備したとは言えない。
試合に集中するために道具に気を遣う(P64)
事前準備をしっかりやっておけば、すんなり試合に入っていける。バットもグローブも手袋もスパイクも、試合中にその感触が気になって、肝心な勝負に集中できないと、失敗した時の後悔の念が大きい。だからこれも重要な準備のひとつなのだ。
成功したいなら勝負する(P112)
挑戦を避けて通る人は、数少ない何度かの失敗をいつまでも後悔し、いつまで経っても何もことを起こせない。…そのくせ、そういう境遇をいつまでも嘆いていることが多い気がする。