毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

道を極める秘訣は「楽しくする工夫」と「向上心」☆☆☆☆

最高齢プロフェッショナルの教え』の評判を受け、続編として昨年出版された本。
ビジネスブックマラソンでも絶賛されていたので、借りて読んでみた。
ビジネスブックマラソンの紹介記事はこちら


<目次>
現役最高齢教育学者 昇地三郎(106歳)「必ず、前を向く」
現役最高齢漫才師 内海桂子(90歳)「悩まず、動く」
現役最高齢プラネタリウム解説者 河原郁夫(81歳)「夢を手放さない」
現役最高齢文楽大夫 竹本住大夫(88歳)「ひたむきな向上心」
現役最高齢サックス奏者 尾田悟(82歳)「本物の個性」
現役最高齢通訳案内士 ジョー岡田(83歳)「不屈の企画力」
現役最高齢プロボクサー 西澤ヨシノリ(46歳)「弱さと闘う」
現役最高齢フォトジャーナリスト 笹本恒子(98歳)「あきらめない」
現役最高齢チェリスト 青木十良(97歳)「自尊心」
現役最高齢ソムリエ 熱田貴(74歳)「冒険心」
現役最高齢音響設計士 永田穂(87歳)「自分を信じる」
現役最高齢ボートレーサー 加藤峻二(70歳)「いつも自然体」
現役最高齢調律師 柴田寛栄(85歳)「自分を捨てる」
現役最高齢助産師 林むつ(93歳)「生命を感じる力」
現役最高齢ゴールデン街のママ 水戸部房の(96歳)「受け入れる力」 

サブタイトルは「これができれば、好きな仕事で一生食べていける!」になっている。

…前作『最高齢プロフェッショナルの教え』(徳間書店刊)から2年、私たち取材班はさらに時間をかけ、駆られの生き方、働き方を深く掘り下げていきました。そして、「好きな仕事で一生食べていくためのコツ」を1冊にまとめたのが本書です(P2・はじめに)。

今回も、さまざまな世界のプロフェッショナルが登場するので、考え方も、よいとする方法も人それぞれ。
でも、共通しているのは「楽しくできれば長続きする。だから、楽しくする工夫をする」ということ。そして「現状に満足しない。明日はもっとよくなろう」という向上心も、ほぼすべての人に共通していた。
きっと、それだけの粘りがこの人たちを結果的に長続き=長生きさせたんだと思う。

個人的には、私はあまり自分を追い詰めすぎると自滅するタイプなので、「この仕事が好きで好きでしょうがない」というプラネタリウム解説者の河原郁夫さんや通訳ガイドのジョー岡田さんの話が楽しく読めた。
さらに、今話題の写真家・笹本恒子さんもいらっしゃったのがうれしかった*1


決して楽しいだけでやってきたわけではない人たちだが、毎日をいきいきと過ごされているのを読んで感じた。長生きっていいなあ、私も健康に気をつけよう、と思った。
今携わっている仕事が面白くない人、何をやればいいのかわからない人は必読です。前向きな気持ちになりますよ。
私のアクション:目の前のことが楽しくなる工夫をする

関連記事
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読書日記:『プロ論。』
読書日記:『プロ論。2』
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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※このメモは、昨年までと同じルールで取っています
■教育学者 �亅地三郎

現実を受け入れて、乗り越えていくのが私のやり方(P19)

過去にはこだわらない。やる気を持って、前を向く。それに何しろ、自分がこれからやりたいことを考えたら、後ろを振り向く時間がないからねえ。

人生を切り拓くにはどうしたらいいか(P19)

戦うんです。目標をひとつに決めるでしょう。そうしたら次に、それを実現するためにどうしたらいいか、方法を考える。あとは、それに従って前進あるのみ。それを何回でも何回でも繰り返す。これは、自分の怠け心との戦いだよ。歳なんて関係ない。やる気になったら、いつだってやれるんです。

まずは目標を定めること(P28)

次に達成するための方法を考えること。あとは突進する。突進する時は、二十四丁だ。口八丁手八丁、足八丁で、二十四丁。口も手も足も全部動かして努力する。これができたら、どんなことも乗り越えられるんです。

プラネタリウム解説者 河原郁夫さん

好きなことを言って回る(P54)

私はいつも、そんな風に誰かに声をかけてもらえる。たぶんそれは、絶えず人とつき合って、あちこちで「プラネタリウムが好きだ」と言って回っていたからなんでしょう。そうすると「そんなに好きなら、あいつにやらせてやろうか」ということになる。
(中略)
「好きだ、好きだ」とやっていると、そんな風に周りが認めてくれるんです。黙っていたら、誰にも助けてもらえない。引っ込み思案はだめですね。好きなことはどんどんやること。すると道が開ける。意志あれば道あり、です。

文楽大夫 竹本住大夫さん(7世・人間国宝

芸というのは、人柄や人間性がもろに出る(P77)

素直にやっているのが見よいし聞きよいでんな。ええ格好したらあかん。

■サックス奏者 尾田悟さん

「オレは、オレ」とようやく思えるようになった(P96)

結局、人の評価ではなく、自分が納得できればそれでいいんだよ。

売名はするな(P96)

うまくないのに名前だけを先に売るようなことをしたら、あとで苦しむのは自分自身。うまくなれば、名前は自然に売れていく。

「明日こそうまくやるぞ。明日はもっと楽しくなる。明日も新しいものを吹いてやろう」(P97)

そう思うから、生きていられるんだ。

■通訳案内士(通訳ガイド) ジョー岡田さん

自己満足できたら、仕事は続けられる(P111)

だから、自分に合格点を出せるような仕事を選んで、そこにしがみつくことや。

働くのは自分に価値を見出すため(P111)

すなわち、自分で自分に合格点を出せるようになるためだ。それが、オレ流に言えば自己満足。自己満足を求めて働きなさいよ。

社会貢献は、自己満足の次でいい(P111)

四のため人のためという言葉もあるが、一体どこに、初めからそんな意義のある職業があるんですか。社会貢献は、自己満足の次でいい。まず自分のために、働きなさいよ。

チェリスト 青木十良さん

いい曲を弾く人は、人として優れている(P157)

やはり最後は人間性です。

若い人は、周りに合わせ過ぎ(P157)

もっと個性を出したらいい。ズレを恐れてはいけません。優れた楽譜を素晴らしい個性を持った人が弾くと、そこにズレが生じます。実は、そのズレがいいんです。ズレが味になってくるんです。

個性を殺さないためには、自分を信じる心が必要(P197)

いつも私は「いい音楽にはエレガンス(品格)がある」と言っているのですが、エレガンスは、「自尊心」が支えているんです。自分を信じ、他人を尊ぶ心。

■音響設計士 永田穂さん

どんなにきらびやかに見える仕事であっても、9割は雑用(P181)

いい仕事をすれば、いい仲間が集まってくる。だから思いっ切りやってみなさい(P184)

自分自身を見つめ、本当は何が好きで、何がしたいのか、じっと考えてみるといい(P189)

周りに流されないことは非常に重要です。心を虚にして、自分自身に問いかけてみる。自分が感じていいと思ったことを大切にする。

■ボートレーサー 加藤峻二さん

水面に出た時の理想的な心の持ち方は「無の境地」(P197)

周りに人のことが気にならないし、自分のやることだけをしっかり見て、スタートに集中している。

■調律師 柴田寛栄さん

面白く仕事をしようと思ったら勉強(P217)

ただし「夜やる」とか「明日やる」じゃあ、一般の人になっちゃう。人より秀でたいと思ったら、その時やる。全力を挙げて、今やる。

大切なのは、目の前のピアノに全神経を集中させること(P217)

それは、あれこれ余計なことを考える自分を捨てるということでもある。

調律師は、ひとつひとつのピアノが持っているよさを最大限に発揮する仕事(P219)

スタインウェイにはスタインウェイの、ヤマハにはヤマハのよさがあります。逆に、ヤマハスタインウェイを要求しても、絶対にだめですよ。おのおの人間が違うように、ピアノも違う。

*1:97歳の幸福論。』を地元の図書館で予約しているんですが、すごい人気でかなり待っているので