毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「心霊」とニュートラルに向き合う本☆☆☆

霊の発見
霊の発見
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五木 寛之/(対話者)鎌田 東二
平凡社(2006/9/26)
¥ 1,470

※文庫版あり『霊の発見 (学研M文庫)』(¥ 620)
先日読んだ『息の発見』が面白かったので、いくつかある『○○の発見』シリーズから、この本をチョイス。でも、ちょっと心配したようなおどろおどろしい内容ではなかった。


◆目次◆
霊の世界を考える旅のはじめに
第1章 霊は実在するのか
第2章 霊視について
第3章 神霊との交信について
第4章 超能力について
第5章 怨霊と崇りについて
第6章 死後の世界について
第7章 神社と神道について
第8章 霊性の高みへ
あとがきにかえて

対話者の鎌田東二さん宗教哲学者というアカデミックな立場でありながら、神道ソングライターという一面も持つ方だ。小さい頃に鬼を見た体験を持ち、修験者としての修行もされている。

そんな人と五木さんが、当時ブームになっていたテレビ番組「オーラの泉」に始まり、霊能者のことから怨霊や祟り、死後の世界までさまざまなタブーに切り込んでゆく。

 

私は定期的に霊能者に見てもらったり、スピリチュアルなことに親しんでいる方なので、驚愕の事実があったわけでもなく、まあこんなところかなという内容だった。

面白かったというか、勉強になったのは靖国神社のできたいきさつや、神仏習合・分離などの国の施策。国が神道をどう扱ってきたのか、というのはとても興味深い。

また、下のメモにもあるが、例えばお経や祝詞を上げるとか、写経を毎日10年間続けることで、本物かどうか見極めるセンサーが自分の中にできる、という鎌田さんの言葉はとても心に響いた。ただの宗教学者ではなく、実践しているからこその発言だと思う。

 

心霊ブームのバッシングではなく、かといって擁護でもない、そのすき間をぬっていくような対談。ここまで中立を保っている本は意外に少ないと思うので、こういうジャンルの偏っていない本が読みたい人には入門書としておすすめです。
私のアクション:毎日、「大祓祝詞」を奏上する

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読書日記:『息の発見』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

美輪明宏さんの言葉(P248)

※鎌田さんが発言で引用したもの
宗教というのは、企業のようなもので、教祖や法王や管長は社長みたいなものだと。その企業にも優良企業とインチキ企業があって、インチキ企業の社長みたいなビジネスをしている宗教は、基本的に間違っている。でも、信仰は神仏を信じ仰ぎ尊ぶもので、人間が持っている本来の、憧れであったり、人格形成なので、いつの世も変わらない。
…宗教はビジネスになってきて、人を騙したりすることもある。そこのところを見極めて、より純粋な信仰の世界に近づき、人格を磨いていくことだと。
(中略)
…教えを説いている教祖なりがいたとしたら、その人に気品があるかどうか、本当に信頼できるかどうか。あたたかさや、明るさや、思いやりや、謙虚さや、慈悲の心があるかどうか。人格的なことも含めて、そこに高雅な品格があるか、人間的な信頼感が生まれるかどうか。横柄であったり、威張っていたり、権威的であったり、下品で卑しそうな人は、最初からおかしいと思うべきだ、と言っています。
五木 まさに審神(さにわ)ですね。神は、美しいものに宿るという考え方ですか。

10年かけて、ひとつのものを、毎日毎日きちんと行うこと(P250)

南無阿弥陀仏でも、南無妙法蓮華経でも、祝詞真言でも、写経でもいいが、10年かけて、ひとつのものを毎日毎日きちんと行うこと。それが大切な判断基準なのだ。10年間ずっと、ひとつのことを、毎日毎日やっていったならば、何か基準になるものが、自分の中に育つ。それだけ手間ひまかけて育てていかないと、なかなか見えない。
(中略)
毎日毎日、10年間続けたら、人間は変わる。何かが自分の中に生まれる。
(中略)
よって立つ。それは、左右されないものでもある。それが、本物か否かを感じるセンサーだ。そういう、感性、直感力が自分の中にないと、やっぱり動かされてしまう。右往左往してしまうことになる。

本物か、そうでないかを見分けるには(P254)

常識というか、なんてことはない子どものような素直な直感力があれば充分。

自分の直感を曇らせずに育てるには(P259)

朝日に手を合わせるとか、きれいな水を飲むとか、森に行くとか、きれいな空気を吸うとか、根本は、そういう日常生活の中の、小さなことが魂を浄化すると考えている。