毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

ただの「闘病記」とは違う、“生きてる重み”☆☆☆

身体のいいなり
内澤 旬子
朝日新聞出版(2010/12/17)
¥ 1,404
※文庫版あり→『身体のいいなり (朝日文庫)』(¥ 626)

雑誌を読まなくなって久しい。唯一読むのが美容院に行った時で、女性週刊誌もセレブ系も苦手なので、一番手に取るのがクロワッサンだ。
そこで著者・内澤旬子さんを何度か見かけた。それが、最近の記事*1でめっきりきれいになられていて、「乳がんにかかったが、ヨガで以前より健康になった」とあり、がぜん興味が湧いてきた。
その記事に載っていたのがこの本。さっそく借りて読んでみた。

本来は「美容・健康」は暮らし編ブログに載せるのだが、そこに分類するのはむずかしい気がしたので、こっちでUPすることに。


◆目次◆
はじめに
I 持病の歴史
II そして、癌ができた
III ようこそ副作用
IV 乳腺全摘出、そして乳房再建
そして現在

著者の肩書きは「イラストルポライター」が正しいのだろうか*2。さまざまな企画であちこち世界を飛び回り、本もたくさん出されている。新聞の書評欄も担当されている。
※ひと言で説明がむずかしいので、興味のある方は下記をご覧ください。
wikipedia:内澤旬子
ご本人のブログはこちら


もともとかなりの虚弱体質だったそうで、病歴が語られる。疲れやすい体質に加えて腰痛とアトピーで、日常も困難なのにルポで海外に頻繁に出る生活。
それに加えて取り巻く環境と人間関係のストレスの結果(と思われる)、乳がん発症。

その後、左を手術→右も手術→乳腺全摘→再建手術と、冷静な筆致で話が進む。さらっと書いてあるが内容はヘビー。自分のがんはステージIだからと謙遜されているが、ステージIでこれか、と読んでいていやな汗をかくくらい。


でも、著者は今は以前よりもずっと元気なのだそうだ。

…私の身体は生きてきて、今が一番まともに活動しているという感覚に満ち溢れている。ほんとうに不思議だが、そうなのだからしかたがない。……まるで別の身体に自分の脳だけを移植したのではないかと思いたくなるくらいの違和感だ(P214)。


そのきっかけがヨガ。ヨガを選んだいきさつがまたすごい。母親に太極拳を勧められたものの、広いスペースが必要だから続けるのはなかなかむずかしい。ヨガならヨガマット1枚分あればできるだろう、という理由。
だが、ヨガが確実に著者の身体を変えていくのだ。ヨガで眠れるようになり、身体の欲するままにヨガ教室に通い詰める。タイトルはここから来ていると思われる。


だからといってヨガ礼賛というのではなく、それぞれが身体の欲するものをやればいいのだと思う。
私は重度のアトピーからようやく回復傾向にある状態なので、アトピーで見た目を一切諦めた、という記述には泣けてしまったし、ヨガでアトピーも治ってしまったそうなので、やはり体を動かすことが大事なんだ、ということも痛感した*3


著者の死生観、自意識、女性性に関する部分も包み隠さず書いてあるので、共感できるんだけどやっぱり重い。自分も乳がんになったらこれをやらなきゃいけないのか、と思うと恐ろしくなった。検診はちゃんと行こう。


どういう人に勧めればいいのかわかりませんが、ふだん自分の健康や生活について深く考えたことのない女性は、読んでみるといいかもしれません。想像以上のリアルさが迫ってきます。
ただしいろいろ重たいところもあるので、元気な時にどうぞ。
私のアクション:著者の『捨てる女』を読む 
※この本のメモはありません

*1:見たのは夏頃ですが、図書館で借りてちゃんと読んだのは10月に入ってから

*2:2007年、MBS「情熱大陸」にも出演されています

*3:人によるかもしれませんが、「汗をかくから運動はするな」と言われることが案外多いので