本を手に入れたら、すぐにさばく(P99)
本を読もうというテンションは、買った当日が一番高い。そのテンションの高い間に、本格的に読むための下準備をしておく。
1冊につき20分くらいかけて、サッサッサッとページをめくりながら、その本の内容を人に話せるくらいまで把握する。
(中略)
まずはタイトルを確認して、次に帯、カバー袖の文章に目を通す。その後、目次や小見出しにサーッと目を通すことで、その本全体のおおよその趣旨をつかんでいく。ここまで2、3分もかからない。
その上で、その本の要点だと目をつけた個所に目を通し、パラパラとページをめくって、周辺情報を加えて全体を補強する。
逆算読書法(P104)
まず、目次を眺めて結論部分らしき章をすばやく見つける。
それらしいところが第3章にあれば、第3章の小見出しをチェックし、そこから読み始める。あるいは最終章に結論が書いてあると思ったら、最後から読み始める。
つまり、目的をはっきりさせた上で逆算するということ。
(中略)
頭から均等に読む必要は一切ない。大事なところから読めばいい。
(著者としての経験から言うと、肝の部分を書き始めるのは3、4章で、自分が一番言いたい結論は最後の終章にまとめるのが一般的)
だったら、すべてを要約してある最後の結論から読めばいい。
2割読書法――「全体の2割を読むだけで全体をつかむ」(P107)
必要と思われるところを、2〜3ページずつピックアップし、飛ばし飛ばし読む。
人の顔のジグソーパズルの5分の1を埋めたら誰の顔かだいたいわかるようになるイメージ。2割を読むことで、本全体で言いたいことの半分以上はつかめる。
サーチライト方式(P113)
本文を読みながら、見つけたキーワードに次々とボールペンで丸をつけていく。この時、つけるべきかどうか悩む必要はない。少しでも引っかかったら、丸をつける。
(中略)
その中でも大事だと思うところはページの上の端を折り、まあまあ大事なところは下の端を折る、などの工夫をする。
→“本をさばいて天日干しにする”のもこの要領
本を自分のものにしたいなら、一定期間持ち歩く(P161)
たとえば『論語』を自分のものにしようと思ったら、それを月単位でカバンに入れておく。
そして暇を見ては取り出し、三色ボールペン方式で自分の本にしてしまう。
1か月一緒にいると決めて共に暮らす気持ちで。
コストパフォーマンスを考えるなら、まずは古典に当たるべき(P187)
古典には…さまざまに応用できる力が内包されている。普遍的な真理を学ぶと共に、その教えを自分の行動に引きつけやすい格好の教材。
最初は取っつきにくいかもしれない。しかし、ものにしてしまえば、利用できる範囲は広大だ。…10年、20年、30年と、死ぬまで人生の指針として行き先を照らしてくれる。