PDCAの5割は計画で決まる(P32)
人が不安や疑問を感じ、歩みを止めてしまう理由は3つしかない(P43)
・「自分はどこへ向かおうとしているのか?」(ゴールが見えない)
・「果たして今の努力は意味があるのだろうか?」(道が見えない)
・「この方法のまま続けていていいのだろうか?」(手段が見えない)
実行する時は自信満々で、検証する時は疑心暗鬼で。これがPDCAの基本(P55)
定量化されたゴールKGI(P63)
Key Goal Indicator
本来は定性的な目標であっても、それを数値化し、具体的に把握しやすい状態に置き換える。
・「痩せたい」→「体脂肪率20%未満」
・「会社を大きくしたい」→「売上100億円」
・「上司に認められたい」→「人事評価A」
課題の優先づけのヒント「インパクト(効果)」「時間」「気軽さ」(P76)
1.インパクトの最も高いものを最低でもひとつ選ぶ
2.インパクトが劣っても短い時間でできそうなものがあれば選ぶ
3.同列の課題が並んでいたら、気軽さを優先して絞り込む
結果目標KPI(P79)
Key Performance Indicator
検証フェーズで客観的に進捗状況を把握するためのものであり、ゴールに近づくための「サブゴール」のこと。
深掘りをする時の深さの基準は5段目(P110)
そこまで行くと課題が具体化しているので解決案も具体的なものが思いつきやすい。
ただし、ロジックツリーをすべて5段目まで埋める必要はない。課題になりそうな箇所だけを5段目以上をめどに深掘りする。
因数分解の課題を深める時は「WHY」ツリーか「HOW」ツリーの二択(P112)
ロジックツリー1段目だけは「MECE」を徹底する(P112)
最上端のテーマを分解する1段目だけは、MECEを徹底する。この段階で「抜け」が発生すると、その下位に来るすべての課題が検討対象から外れてしまうので、最初の計画段階での精度が落ちる。
切り方で悩んだらプロセスで切る(P114)
ロジックツリーの最初の切り方が重要だ、と言われるが、最も確実で簡単な方法はプロセスで分解すること。
例)メールアプローチをプロセスで切った場合
リスト準備→送信→アポ取り→ニーズ喚起→提案→検討→成約→リピート
「質」とは必ず「率」で考えることができる(P120)
解決案を分解したものがDOで、DOを分解したものがTODO(P133)
例)
解決案「会社の数字に強くなる」
DO「簿記の本を読む」→DOのままでは行動しづらい
TODO「今日中に駅前の本屋で簿記の本を3冊買う」「1週間ですべて読む」
タスクレベルまで分解したものがTODO→TODO化されたかどうかの基準は「スケジュール帳に書き込めるレベルになっているかどうか」
「DOまでは考えたが、まだTODOになっていない」と気づくきっかけになる。
DOの状態で抱えっ放しになることを避ける。
完成型のDOか、継続型のDOか(P141)
たとえばスキルアップを目指す時に「セミナーを受講する」というDOは1回で終わる完結型であり、「1日10分トレーニングをする」というDOは継続型。
また、「ハキハキしゃべる」といった定性的なDOも、KPIを達成するまで毎日続けるので継続型に属する。
KDIの設定:DOを定量化する(P146)
どれだけ計画を実行できたか、を表す指標
週1回のペースで検証を行うのなら、KDIもその周期に合わせて分解しておくことが重要。
例)1000ページの大作を読むDO
「本を読みきったかどうか」という0か1かの数値にしたり「全体の何ページ読んだか」という達成率にしてしまうと、週に1回の振り返りをした時に、「その週の目標」が達成できたかどうかが不明瞭。
→「毎週200ページずつ読む」といったこまめな行動目標を立て、毎週その達成率を確認しながら軌道修正をしていくことが必要。
この検証サイクルごとに細分化した目標のことを「ラップタイム」と呼ぶ。
計画を立てる時に「ラップタイム」まで決めておく(P148)
DOに最終的に達成したい数値目標があったとしても、検証サイクルに応じて「ラップタイム」を計算しておくことがコツ。
終わらなくていい(P164)
ただし、「優先順位の高いことから順番に着手している」ことが前提条件。
TODOを詰め込みすぎて結果的に完遂できないことが増えると、人によっては自己不信に陥る。
PDCAをドライブする源泉となるやる気を大きく削ぐ結果になりかねない。
タイムマネジメントの3大原則(P170)
1.捨てる
2.入れ替える→「重要・緊急マトリクス」で優先度を比較し、DOを入れ替える
3.圧縮する→一緒にしてしまえること、時間を短縮する方法を考える
この順番で行うことがポイント。
3つの指標(P186)
KGI:ゴールの達成率
KPI:サブゴールの達成率
KDI:行動計画の達成率
できた要因も分析する(P207)
PDCAを回す時は、「できなかった要因」だけではなく「できた要因」も分析すべきである。
できなかった要因を見直す=「改善案」
できた要因を踏まえてさらに上へ=「伸長案」と呼んでいる。
できたことを振り返る行為は創作料理をレシピ化するのに似ている(P208)
料理をする前に分量や手順を書いておくメモのようなもの。適当にスパイスや隠し味を入れて作った結果、とんでもなく美味しいカレーに仕上がったとしてもメモがなければ再現できない。
再現を繰り返していけば、そのレシピはデフォルト化する。
気づきはC。PDCAのスタートになる(P211)
ふだんの生活の中で「なるほどな」と思える気付きがあったら、それはPDCAを回すきっかけになる。今ままで気づかなかった自分の弱点が見つかったからだ。
これはPDCAで言えばCにあたる。
さらにそこから踏み込んで「なるほどな。じゃあ、自分もやってみようかな」と思えたら
PDCAのAとPの領域に入り、実際に行動に移したらD。さらにその成果があったかどうかを振り返ったらC。立派なPDCAサイクルの完成である。
→PDCAは、何も計画フェーズから始める必要はない。
大きな失敗をして自分の弱さに気づいたり(C)、本を読んで今すぐ実践したいことが見つかったり(A)すれば、PDCAの種は植えられたのである。