自分が走るわけではない私は、冷静でいようと心がけた(P89)
当事者ではない私がエキサイトしすぎても、いいことがありません。
「ほめてほしい」タイプの学生には(P116)
「けっこう大変だと思うけど、がんばってね」と言う代わりにわざと「どうせ3日間くらいしか続かないんじゃないの?」と言う。なぜなら、ほめてもらいたがっている子の返事は決まって「そんなことないですよ」「できますよ」だから。
これで、約束の成立。その子は私の前で「やります」と宣言したことになる。
3日経ったら、約束が守られているか確かめる。こちらから「まだ続いてる?」と話しかける。「当たり前じゃないですか」「でもたぶん、3日坊主だね、1週間は続かないね」「そんなことないですよ」以下、このくり返し。そうしているうちに、学生はそのトレーニングを本当に習慣化していく。
ほめてほしがる子は、成長したいという意欲があり、その自信もある。その子の意欲や自信をどう引き出すか、ほめてほめてほめ倒して引き出す方法もあるが、ほめてほしがる子には、少し疑っているふりをする方が合っている。
ほめているだけでは「やります」という約束は引き出せない。
話を聞く(P120)
「どうなの」と話しかけ、後は聞くだけ。
学生が考え込んでしまった時には「こうしたら?」と提案することもあるが、話しているうちに、彼らの中で結論が出ていることが少なくない。私の言うとおりにするかどうかは学生次第、しなくてももちろんかまわない。
何かをしてほしいと思っている人にしてあげる(P170)
その方が理にかなっているし、やりがいを感じる。
私が使える体はひとつ、かけられる労力にも限りがあるのだから、私自身が充実感を感じられるところに、全力を注ぐのが私には向いている。