毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

ヒロミはなぜ再ブレイクできたのか☆☆☆☆ 

小休止のすすめ
ヒロミ/藤田 晋
SBクリエイティブ (SB新書)(2019/01/08)
¥ 864

※ [Kindle版] はこちら

小休止のすすめ 運を呼び込む「人生の休み方」の極意 (SB新書)
SBクリエイティブ(SB新書) (2019/01/07)
売り上げランキング: 12,877

家族が借りてきた本。私以上にテレビを見ない家族がなぜこんな本を?と思って聞いてみたら、土井英司さんの「ビジネスブックマラソン」で紹介されていて面白そうだったから、だそうだ。
https://eliesbook.co.jp/review/2019/02/%E3%80%8E%E5%B0%8F%E4%BC%91%E6%AD%A2%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81%E3%80%8F%E3%83%92%E3%83%AD%E3%83%9F%E3%80%81%E8%97%A4%E7%94%B0%E6%99%8B%E3%83%BB%E8%91%97-vol-5209/eliesbook.co.jp

ぺらぺらとめくってみたら、意外に面白い。ただのタレント本を超えた内容に、引き込まれるように読んでしまった。


◆目次◆
はじめに――ヒロミ
第1章 人は「立ち止まる」ときがあっていい
第2章 自分と向き合う
第3章 焦らない、走らない
第4章 新たな一歩を踏み出す
第5章 休みがながれを引き寄せる
おわりに――藤田晋


  • 潔く手放す
  • 胸を張って負けを認める
  • 80%の力でまわりを生かすとうまくいく
※この本はヒロミさんと藤田晋さんの共著ですが、私は「刺身とつま」くらいの差でほぼヒロミさんのページ中心に読みました。
この記事では、藤田さんの書いた内容には触れていません。ご了承ください。


ヒロミ(以下敬称略)は、「芸能界を干された」と言われていた。いつの間にかテレビから姿を消していた。大物芸能人を怒らせたからだ、という説がまことしやかにささやかれていたが、本当のことはわからずじまいだった。

下世話な興味で申し訳ないが、「いったい何があったの?なぜいなくなって、なぜまたテレビやCMに出るようになったの?」という疑問が手にとった一番の理由。
確かに、ヒロミはテレビに出ない期間があった。この本で知ったが、その期間は10年だという。
この本では「小休止」と書いてある、その10年の間に何があったかが明らかにされている。


40歳になった頃、だんだん世の中に合わなくなってきた、芸能界で使いづらい存在になっていたのは薄々察していたが、キャラを変えられなかったヒロミは無理せずいったん身を引くことを決意。
元から忙しい時間の合間を縫って積極的にアウトドア系の遊びをやっていたヒロミは、その頃たまたま加圧トレーニングにハマり、トレーナーの資格まで取っていた。
「ジムでもやったら?」と勧められたので始めてみたところ、たまたま加圧トレーニングブームがやってきた。


時間ができたんなら遊びを教えてくださいよ、と起業家たちに頼まれ、一緒に遊びに行くうちに人脈ができた(その中のひとりが今回の共著者・アメーバの藤田さん)。
一緒にいるとビジネスの話も聞くことになる。それで、ジム経営も軌道に乗った。

「芸能界をやめた」という意識はなかったが、実業家として成功したからもう芸能界はいい、と思われていたのであえて出なかった。
たまたま、奥様の松本伊代さんのことでテレビに出る機会があり、それをきっかけにだんだんテレビの出演依頼が増えて現在に至る、という流れだそう。


――こう書くと、「流れを読むのがうまいのかな」とか「運がいい人なんだな」と思ってしまうが、ちゃんとそれだけのことをやっている人なのだ。
その秘訣が惜しみなく書かれている。

まず、どんな形でもいいから、と芸能界にしがみつかなかったことだ。

 引き際よく、実績も何もかも手放してしまうこと。それが次につながる評価に変わっていくんだと思う。
(中略)
 しがみつこうとしている場を手放すことで、必ず再起につながる次の何かを掴むことができる。そのとき引き際を汚さなかったあなたには、必ず支えてくれる人が現れる(P52-53)。

そして、潔く負けを認めること。自分を客観視できることがカギになる。

 40歳で自分が躓いた原因は「変化できず」「修正できなかった」ことにある。それは引き出しがなさすぎたということだ(P30)。

若い頃、ヒロミは生き急ぐタイプだったという。だからこそ、仕事も遊びも200%でやっていた。そうじゃない人が信じられなかったとか。
だが、小休止を経たことと、ジム経営でたくさんの人と一緒に働く経験から、考え方が変わったという。

120%、200%を出し切る働き方はいつまでも続かない。自分は遊びも本気で取り組んでバランスを取っていたけど、結果、長い小休止に入ることになった。
(中略) 
いつも100%である必要はない。通常運行はマックス80%で。経営者やリーダーも、スタッフがそこまでの力を出してくれるように関わっていけばいい(P37)。


人生は長期戦だ、がんばりすぎても続かないよ、とこんな人に言われると心に染みる。
藤田さんも大企業を経営する、しかも常に新しいビジネスを模索する立場から、面白いことがたくさん書いてあります。
とても読みやすいのに深い本。真面目すぎて自分を追い込みがちな人は、ぜひ読んでみてください。
私のアクション:自分にも人にも100%を求めない。80%を出せればOKにする
■レベル:破 


次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
book.yasuko659.com