毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

毎日の時間割を決めよう 

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天才たちの日課
フィルムアート社 (2018/08/03)
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最近読んだ複数の本で紹介されていた本。
天才には天才ならでは過ごし方があるのだろう、何かヒントになればと興味が湧いて読んでみた。

思っていたのとはまったく違うタイプの本で、やや肩すかしだったが、面白く読んだ。


◆本の目次◆
はじめに
ウィスタン・ヒュー・オーデン/詩人
フランシス・ベーコン/画家
シモーヌ・ド・ボーヴォワール/作家・哲学者
トーマス・ウルフ/小説家
パトリシア・ハイスミス/小説家
フェデリコ・フェリーニ/映画監督
イングマール・ベルイマン/映画監督
モートン・フェルドマン/作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト/作曲家
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン/作曲家   ほか*1
謝辞
訳者あとがき
引用文献

こんな本です

著者はアメリカ人ライター。ある日、先送りを続ける自分にうんざりした著者は、偉人たちは一体どんな毎日を過ごし、成果を上げていたのかを調べたら面白いだろうと思いついた。
ブログ「Daily Routine」を開設し、それをまとめたのがこの本だ。
ただし、原著タイトルは「Daily Rituals」となり、Routine(日課)ではなくなっている。そのまま訳せば「儀式」の意味。
仕事を始めるための様式や、ある意味「儀式」的なものも含むからだろうか。


161人が取り上げられている。欧米の偉人が中心で、古くはベートーヴェンから、スティーヴン・キングなど現在も活躍中の人まで、時代も職業も国もさまざま。
アメリカ人なら興味を持つ人が中心だからかもしれないが、私は初めて見る名前、名前だけはわかる程度の人、どんな人か知っている人がそれぞれ1/3ずつだったので、自分の無学を反省した。
これが半分以上理解できたら、もっと楽しく読めたと思う。


本人の書いたものやインタビュー、家族や周囲の人の言葉、さらには手紙まで、実に細かく調べ上げている*2
それでも人によって量にばらつきがあり、ただずらずらと並んでいる*3だけなので、知らない人が続くと、読みながらちょっとうんざりしたことも。

分析や考察は一切なし?!

「天才たちはこんな風に過ごした、だからこういう成果が上げられた」、とか「こういうことをすればこんな風に成功できる」といった内容を期待していたので、読み始めた時は「え、これだけ?!」と思った。

ただ、ずらずら並んでいるだけでも、読むとひとりひとり味があって面白かった。これは、私がもともと雑誌はインタビュー記事から読むほど、人の考えや言葉を聞きたいタイプだからかも。
たとえば、「インスピーレーションに頼らないために何を心がけているか」や、「どうすれば毎日集中して仕事*4を続けられるのか」について、いろんな人の言葉が紹介されている。
実体験に裏打ちされた言葉は深く、心に響くのだ。

この本の内容は「訳者あとがき」を読めばわかります

 仕事に関しては、本書に登場する人物はおおまかにいって、邪魔の入らない深夜に創造的な活動をする人と、頭の冴えている午前中にやるという人に分かれるようだ。なかには早朝に起きて二度寝することによって、一日に朝を二回ひねり出すという策を講じている人もいる。また、気分がのってものらなくても毎日決まった時間、仕事をするという人と、気分がのらなければ仕事はしないという人に分かれるが、前者のほうが多い。さらに、創造的な仕事とは無関係の正業に就くことによって、生活の安定を得るだけでなく創造的刺激を受けるという人もいる。気分転換や創造的刺激となる日課としては散歩をあげる人が多く、水泳、ランニングなどのスポーツ、入浴などがそれに続く――「訳者あとがき」より(P357)。

率直な感想は、「あ、1日中仕事してるわけじゃないんだ」だった。たとえば小説家は執筆をするのは数時間、という場合が多かった。もちろん、執筆以外に必要な仕事(人に会う、昔なら手紙を読んで返事を書くなど)もあるので、それも含めたらもっと長時間になるが、「そうか、朝から晩まで集中してるわけじゃないのね」と何だかホッとした。

村上春樹さんの「時間割」もこの本なら普通?

村上春樹さんの日課も紹介されている。
朝4時に起きて走るか泳ぐかし(または両方)、午前中に執筆。午後は書かない。夕方には早めに夕食(飲酒はするが米は食べない)、夜もさっさと寝てしまう。
村上さんには小説(特に長編)を書くには体力が重要という持論があり、毎日走ったり泳いだりしているのもそのためだという。

上に書いたのは私が知っている村上さんの日課ですが、おおむねこの本でも同じようなことを書いてあります(出典は雑誌のインタビュー)。
いきなりこれを読むとギョッとする人も多いかもしれませんが、この本の中ではそれほど違和感がないので、やはりクリエイティブな仕事をするのにいいやり方というのがあるのかも。


仕事をする時間帯はそれぞれだが、やはり食事や外出、家族との団らんまで「決まったパターン」に則って一日を過ごす人が大半だ。
そういう意味では、「時間割」は毎日一定の成果を上げるために大切なのかもしれない。

一番印象に残ったのは…

心理学者ウィリアム・ジェイムズのエピソード。
彼の大きなテーマのひとつは“規則正しい生活習慣”を形成することの重要性。なのに、実生活は全くの反対だったという。
著作では習慣の重要性について説いているが、それはできている人がするアドバイスではなく、できないという個人的な経験からの言葉だったそうだ。
ウィリアム・ジェイムズの言葉は何回か習慣化の本で目にしたことがあるので、これには衝撃を受けた。

次の項で紹介されている弟の作家ヘンリー・ジェイムズは正反対のタイプで、常に規則正しい仕事の習慣を守り、ひとつの本が完成すると同時に新しい本を書きはじめるような人だったそうだ。何という皮肉。


アルコール依存症に近かったり、薬物の助けを借りていた人も多く、そのまま真似したくないものもありますが、素晴らしくてもそうじゃない人も、読んでいるうちに不思議とやる気が出ます。
ぜひ、いろんな学びを得てください。
私のアクション:デイヴィッド・リンチにならい、1日に2回瞑想する ※まずは朝1回、10分から    
■レベル:離 ※ほかにないタイプの本なので


次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:全リストを見たい方は出版社ページをどうぞ

*2:偉人たちなので、伝記なども充実した資料からの引用も多い

*3:年代別でも、職業別でも、アルファベット順でもなく、どんな規則性があるのかわかりませんでした…

*4:小説を書いたり、作曲したり、成果を上げることです