毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

[読書日記]書くのがしんどい☆☆☆☆ 

書くのがしんどい

書くのがしんどい

書くのがしんどい

書くのがしんどい

【2021.1.20UP】


  • ポイント1 「雑誌の編集長」を目指してみる
  • ポイント2 「無邪気な書き手」と「イジワルな編集者」のひとり2役
  • ポイント3 Twitterで育てる
たまたまnoteで見かけた著者の記事。
note.com

面白い!と思っていたら、本が出ていました。
たまたま見かけたブログで絶賛されていたので、めずらしくいきなり購入。
「買ってよかったわ~、バイブルにするわ~」と思いました。


実は、買ったのは夏。なかなか読めなくて(図書館の本は期限があるので、どうしても買った本が後回しになります…)、「何とか2020年のうちに!」と焦りながらも『読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術』のあとに読みたいと思い、このタイミングになりました。

たぶん、真逆のことを書いているぞ、と思ったので(その結果は「まとめ」に)。
book.yasuko659.com

合わせ技で面白かったです。


◆本の目次◆
1 書くことがなくてしんどい―書く以前の「取材」と「思考法」
2 伝わらなくてしんどい―「わかりやすい文章」の基本
3 読まれなくてしんどい―文章を「たくさんの人に届ける」方法
4 つまらなくてしんどい―商品になる「おもしろい文章」はこうつくる
5 続かなくてしんどい―書くことを「習慣」にする方法
6 書けば人生は変わる―「しんどい」の先にある新たな自分

こんな本です

著者の竹村俊助さんは編集者。いくつかの会社でベストセラーを出したあとに独立。現在は起業の「顧問編集者」としても活躍されている。会社とご本人のプロフィールはこちら
words-inc.co.jp


編集者として、ライターとして、「書くのって、しんどくないですか?」という疑問に答えた本。
「しんどさ」にはいろいろ段階があり、章ごとにしんどさのレベルと解決法がまとめられています。


自分のレベルに合ったところから読めば即効性があります。
自分のしんどさがどれかわからない人も、読み進むうちに何となく正体がつかめるはず。

ポイント1 「雑誌の編集長」を目指してみる

著者の竹村さんご自身は、実は「伝えたい強烈なメッセージ」はないのだそう。
そういう人の方がめずらしい、とも。


では、その他大勢の私たちは何を書けばいいのか。
竹村さんは

「コンテンツメーカー」ではなく「メディア」になればいい(P29)

と書いています。

つまり、自分の内側にあることを書くのではなく、自分の外側にあって自分が面白いと思ったり、心動かされたことを発信すればいい。

人生が雑誌なら、あなたは「人生の編集長」である(P31)

「書けない」という人は「作家マインド」ではなく「編集者」マインドに切り替えることをオススメします…編集者は「誰かに伝えたい」という思いさえあればいいのです(P32)

面白いことを自分の中から生み出すのではなく、「これ面白かったよ!」を集めて伝えればいい。
そう考えることができれば、「しんどさ」が変わってくるはず。

ポイント2 「無邪気な書き手」と「イジワルな編集者」のひとり2役

個人的に一番ヒットしたのがこれ。
「考えると書くを分けましょう」とか、「まず書き上げてから見直せばいい」というのはありましたが、分け方がとてもわかりやすい。
別の人格になればいいんです。


まず「主観的に」書く。むずかしいことはあと回し、頭に浮かんだことをどんどん書いていく。
書き終わって、少し時間をおいたら「編集者」になり、「客観的に」見ながら整理していく。

書くときは自分をほめながら。
読むときは自分をけなしながら(P152)


ポイントは、書く段階ではイジワルにならないこと。
いい文章は「主観と客観の往復」でできあがる。まず、書き上げてしまってからイジワルになりましょう。

ポイント3 Twitterで育てる


まず小さなアイデアをツイートし、反応を見ながら育てるのにツイッターはぴったり。

いきなり長文を書くのがむずかしければ、まずTwitterで経験値を上げるのもよい。
140文字という短さでも文章。書き続ければ鍛えられます。


さらに、反応がダイレクトにわかるので、自分が何を発信すればいいのか、ヒントが見えてくる。

ツイッターで得られるさまざまなメリット(P258)

  1. 発信する勇気が手に入る
  2. 自意識をコントロールできるようになる
  3. マーケティング力が身につく
  4. 共感力が身につく
  5. 構成力が身につく
  6. コピー力が身につく
  7. 文章のリズム感を鍛えられる
  8. 思考力・考察力が身につく
  9. 調べる力が身につく
  10. 行動力が身につく

こんなにメリットがあるのだから、ツイッターを使わない手はありませんよね。

まとめ

何よりとても読みやすい、軽い本。重量も、頭にかかる負担も*1

軽いけれどちゃんと受け取れます。この本そのものが、「伝わる文章」で書かれているからです。
当然ですが、この本の文章全体がお手本なんですね。


特に、公園にあるイチョウを解説した看板を書き換えた例(P180)にはしびれました。
同じ情報なのに、ちょっと書き方を工夫しただけで、こんなに伝わるんだという驚き。


冒頭に書いた田中泰延さんとの違い。
伝わらなくてもいい、と言い切る田中さん。あくまでも「自分が楽しければいい」がスタート地点。

対して編集者である竹村さんは、伝わってナンボがスタート地点。Chapeter2「伝わらなくてしんどい」はもちろん、Chapeter3~4はすべて広い意味で「伝えるため」の方法です。

その一方で、多様化が進んでいるので、年齢や性別、職業などで人を分けることはもう時代にそぐわないのでは、とも書かれています。

…だからぼくは、自分が読みたい文章を書くことで、多くの人に届けようと思っているのです(P147)。

田中さんも広告代理店で長年「伝わる方法」に腐心してきたからこそ、「自分が読みたい文章を書く」に到達したんでしょう。
途中のルートはずいぶん違いますが、最終ゴールは同じかも、と感じました*2



従来の文章術の本が苦手、読めなかった、という人におすすめ。
ブランディング、自分の売り方を知りたい、という人にも実はいい本です。
私のアクション:「これって、あれに似てるな」の思いつきをGoogleキープにメモする
■レベル:守 


次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

※メモは近日中にUPします!

*1:厚みはけっこうあるんですが(約2センチ)、不思議と腕は疲れません

*2:「文章術」が必要なら、先に『書くのがしんどい』を読むのが鉄板