毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

潜在意識にお任せ☆☆☆

4413017986逆境を生き抜く「打たれ強さ」の秘密―タフな心をつくるメンタル・トレーニング (プレイブックス)
岡本 正善
青春出版社 2000-04
価格 ¥ 893
by G-Tools
以前紹介した「打たれ強さの法則」の著者、メンタルトレーナー・岡本正善さんの本。2000年に出ている本なので少し内容が古いかな*1というのと、新書なのでやはりそういう読者層を意識して書かれたのか、少し雰囲気が違うが、非常に実践的でしかも簡単にできそうなことばかりだ。

著者自身が赤面症に悩み、それを克服したことがきっかけでメンタルトレーナーとして仕事を始めたそうなので、打たれ弱い人の心理も踏まえた説明がとてもわかりやすい。

著者は自分の「リズム」を大事にすることを勧めている。いざという時に動じない=いつもの自分でいるということだ。いつもの自分でいられないのは、相手のリズムになっているから。なるほどなあと思った。そこがしっかり理解できていれば、あとは呼吸法などの簡単な練習で自分のリズムを維持できるようになる。


この本で面白いなと思ったのは、「むずかしく頭で考える必要はない、最適な状態は潜在意識が知っている」という言葉が何度も出てきたこと。
自分のリズムを守るためには、潜在意識にいい状態をインプットすること。それができれば、あとは飛行機の自動操縦システムと同じで意識しなくても常にそれが繰り返されるようになる。しかも、「いい状態を覚えさせる」というよりは、「ついてしまった悪い癖を取る」というのに近い。もともと潜在意識にはベストな状態を再現できる能力があるらしい。潜在意識の活用方法はさまざまなものがあるが、「最適な状態を初めから知っている」というのは初めて聞いたので新鮮な感じがした。この捉え方が違うだけでも、いろんなことが変わってきそうだ。

いざという時に実力が発揮できない、人のペースに巻き込まれやすい、という悩みがある人には特にお勧めです。

以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

自分のリズム

「緊張しているのを見せたくない」「あがってしまったらまずい」「大事なところで恥をかきたくない」「笑われるのは嫌だ」……こういう緊張の仕方は、すべて周囲から見た自分を基準にしています。つまり他人のリズムにはまっているのです。
私はメンタルで「リズム」という言葉をよく使います。リズムとはいってみればノリのようなもの。自分のリズムで物事を進めているときは、人は流れに乗って力を発揮できるが、他人のノリに合わせているときは、本来の能力を発揮できなくなる。
いわゆる土壇場に強い人というのは、あくまでマイペースの緊張の仕方をします。「自分がこうしたいんだ」と心から思っていることが大事なのです。

なぜいつも同じような失敗をしてしまうのか

「どうしてうまく話せないんだろう」「どうして、あんなことをやってしまうんだろう」と、嫌がっている。「あれは本当の自分じゃない!」と自分を否定しているのです。だけど、潜在意識の情報で動いているのだから、実際のところ、それは本当の自分なのです。
本当の自分を否定しているから、自分が出せない、ということ。
「こういうときにこうなる」という潜在意識のルートはできているのだから、それを、今あるマイナスの情報から、「本当はこうなる」という成功のイメージ、つまりプラスの情報にしてしまえばいい。

うまくいくためのヒント

「うまくいかなかった」経験の中には、「うまくいく」ためのヒントがつまっています。「こうやったらうまくいかなかった。どうすればうまくいくか」と考えることで、次に進める。人はそうやって進歩していくのです。
それなのに「失敗を繰り返す」のはなぜか?それは「他人の目から見た失敗」にとらわれているから。

自分はどうしたいのかを考える

…勉強してまず気づいたのは、「自分の状態を素直に受け入れる」ことで、今まで苦しかったことが苦にならなくなっている、ということです。人からどう思われるかじゃない。人と比べてどうかでもない。「自分は今こういう状態だ」ということをまず認める。その上で、「自分はどうしたいのか」を考える。それがコツだったのです。

嫌な予感・悪い予感はたいてい当たる

…悪い予感というのは、実際によく当たるのです。
(中略)
では、こんな予感は無視すればいいのでしょうか。
そうではないのです。予感というのは、潜在意識が「今のリズムのままで行くと、まずいことになるぞ」と過去の情報をもとに知らせてくれている。「急な事態にうろたえていたら、前にも失敗したじゃないか。今度は別の対処をしたほうがいいぞ」と注意信号を送ってくれているのです。つまり、状況に流されていないで一度立ち止まって自分の調子を立て直した方がいいというサイン。
だから悪い予感に襲われたら、それを否定しないことです。悪い予感がよぎったときこそ、悪いリズムにはまりかけた状態を変えるためのチャンスなのだから。「気にするな」ではなく「教えてくれてありがとう」と心でつぶやくといい。何を教えてくれているのかといえば、目標のためにどうすればいいかもう一度考えろということです。

自信とは何か

本当の自信とは、「自分は何ができて、何ができないのか」きちんと理解して受け入れているということです。弱点を受け入れられること、今の自分の限界を受け入れられること、それが本当の強さです。

本当に強い人間は、

自分の弱さを知っている。そして弱さを認めている。それがまさに「自信」というものなのです。

仕事も、そして生きることも、問題解決の連続です

何も問題が起きないことが幸せなのではない。問題を解決する方法が自分の中にあることを実感して、問題解決を楽しんでください。そうやって一歩ずつ進みながら、潜在能力を開花させていくことができるのです。

不安の対処法

大切なことは3つ。
現実をしっかり見つめてスタートラインを確認すること。
その現実に引きずられず、本当に自分のやりたい目標を持つこと。5年後、10年後の自分はどうなっていたいのかというイメージです。
最後に、目標と今の現実とをつなげる手段を考えること。

心が疲れてしまう要素は

3つ。自分のリズムで生きていないこと、力の出し方が有効でないこと、楽しめていないことです。

*1:呼吸法は「打たれ強さの法則」の方がバージョンアップしている印象を受けました