本業で培われたものだろうが、観察力が鋭い。「フォークソングバー」という変わった店も経営しているが、何をどう考えてその店を作ったのか経緯がくわしく紹介されている。潜在的需要はこうやってみつけるのか、と目から鱗が落ちる気がした。
また、「店をやる以上それに関わるすべての人が幸せでなければならない」というポリシー、そこで働く人の満足度を上げることが顧客満足度を上げることになる、というシンプルな考え方は、ぜひすべての経営者に気づいてもらいたいと感じた。
もちろん、どうやったら利益が出るのか、アイデアを形にするまでのリサーチの入念さは経営のプロ顔負けだ。思いつきで何かを始めてはいけないのだ、ということを改めて感じた。
サラッと読めてあちこちにキラリと光るものがある。自分で商売を始めたい人は読んでおいて損はないと思う。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
失敗はできないというプレッシャー
成功を目指すことと、失敗できないというプレッシャーは、よく似ているようで、実際は180度の方向性の違いがある。
成功しているのは常識はずれの店
つまり、成功しているのは特殊な店、常識はずれの店ということになる。
これは理屈で言っているわけではなく、どんな業種でもいいけれど、本当に成功している店をよく見てみればわかることだ。成功しているところは、どこもみんな個性的だ。業界の常識を翻すようでなければ、おそらく本物の成功は望めない。