毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

簿記会計の「本質」がわかる☆☆☆

会計のルールはこの3つしかない (新書y)
石川 淳一 松本 武洋
洋泉社(新書y)(2008/04)
¥819
以前読んだ小飼弾さんの『弾言』で紹介されていた本。会計はずっと苦手意識があるので、「3つしかない」という言葉に惹かれて読んでみた。会計本らしからぬ登場人物と話の展開で面白く読めた。


出てくるのはあのコロンブスとスペイン女王、それと御用商人の越後屋コロンブスが女王から資金援助を受けて航海に乗り出したエピソードを元に、会計とは何かをわかりやすく教えてくれる。内容が進むにつれて設定が妙になってくるところもあるが*1、これも面白くするための工夫だと思えばまあ納得できる。


この本の特筆すべきところは、会計をすべて「ぱなし」と「ぱなし以外」に分ければいい、としていることだろう。不思議な分け方だが、その意味はこの本を読めば理解できる。他にも、「なぜその方法を使うのか」「なぜこんなしくみになっているのか」というなぜの部分が解説されているので、全体像が見えやすくなるのだ。細かい作業を解説した本はたくさんあるが、その意味がわかっていなければ丸暗記になってしまう。納得しなければ動けないタイプの人には辛い作業だが、先にこの本を読めば理解しやすくなると思う。

この本を挙げていた小飼弾氏によれば「本書に書いてあることを理解できるなら、自営業では十分以上」*2だそうなので、「会計ってどういうもの?」という根源的な疑問を解決するために、一読をお勧めします。

*1:スペイン女王が高級ブティックを経営していたり、コロンブスが資産運用のためにアパートを持っていたりします…

*2:新書がベスト』より