著者はもと客室乗務員で、プレゼンテーション専門のコンサルタントとして独立した人だ。独立した理由は、自分でやりたい仕事で雇ってくれるところがなかったから、というシンプルでパワフルなもの。現在は講演や研修などでも活躍されている。
2冊目の評判があまりよくない人が多いが、この本はパワーダウンしていない印象を受けた。さすが結果を出している人だ。
自分がやってきてよかったことが書かれているので、非常に説得力がある。
特になるほど、と思ったのは次のようなことだった。
- 人間関係で欠かせないGNOとは義理、人情、恩返し。
- 小学生でもわかるように行動しやすい表現法を使う。
- 謝罪は2度する。
- 「たぶん」「絶対」という言葉を使わない。
- やるべきことは、うれしい結果に対する投資と考える。
これがきちんと身につくだけでも、別人のように結果が出せるのではないだろうか。
個人的にはGNOと「小学生でもわかる表現法」(掃除をお願いするなら、どこをどのように、まで具体的に指示する)、それから「やるべきことは投資」という考え方がとても役に立った。
自分が将来どうなりたいのか、ということをどうやって具体的にイメージするか、という方法についても詳しく書かれているので、ビジョンを明確に持ちたい人にも役に立つはず。
やや散漫な感じはあるが、使える内容満載です。人生を変えたいけどどこから手をつければ…、という人はぜひ読んでください。
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
海外で評価されるのは(P5)
「過去の職業や実績」を語る人ではなく、「現在と未来の自分を自信を持って語れる人」だという事実です。
(中略)
それを機に、過去よりも現在と未来が重要であって、自分が生活や仕事において、具体的なビジョンを持っていることの方が大事だと思えるようになりました。未来において楽しいことを計画できるかどうかが、人としての魅力や個性となり、自信につながっていくのだとわかったのです。
やるべきことは、うれしい結果に対する投資と考える(P28)
私の場合、ふだんから何かをしなければいけない時には、「○○のために、〜することは当然のこと」という風に考えて、行動する習慣が定着しているからです。
(中略)
「しなければいけない」と思うことによって、とても大変で、自分だけが苦労しているかのように思い込んでしまうかもしれませんが、実は、それらの出来事は、すべて自分自身を喜ばせる結果を手に入れるための通過儀礼なのです。
(中略)
このように自分で起こすべき行動は、欲しいものを買う時にお金を払うことと同様に、当たり前の投資であると理解するのです。
当たり前のことであれば、毎回、腹を立てたり、イライラすることも減るでしょう。「人とモノを自由に選べる人」になるためには、人に愚痴や弱音を言わずに、当たり前のことを、淡々と続けていく姿勢を貫くことが不可欠なのです。
著者が見つけたゴール(P54)
…それから考え抜いた結果、仕事で「必要とされる人」となり、精神的、経済的にも自立できる自分になれること、そして「人とモノを自由に選べる人」になることが、私が唯一、不安から解放される方法と確信できたのです。
目標の実現は、「自分の体を動かす」ことでしか手に入らない(P82)
「人とモノを自由に選ぶ」という目標を達成するには、すぐに体を動かせるようにするために、どのような「人」と「モノ」を選びたいのか考えていく必要がある。