毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

ポイントは“疲れない走り方”☆☆☆

以前、NHK『ためしてガッテン』で、“スロージョギング”というものが取り上げられていた。
2009年6月10日放送「脳いきいきダイエット 超らくジョギング革命!
2009年8月5日放送「スロージョギングの?に答えます
この時、監修をしていたのが福岡大学田中宏暁教授(専門は運動生理学)。運動とは縁のないような被験者が、実験が終わる頃にはすっかり楽しくジョギングしていたり、問題のあった検査数値が改善していたり、10キロのレースを完走する人も出てその効果に驚いた。

今年9月に出たこの本は、その田中教授が久保田競*1(大脳生理学の世界的権威だそう)・京大名誉教授との共著だ。番組を見た時に気になっていたので、興味を持って読んでみた。


田中先生が具体的なジョギングの方法を、久保田先生がなぜ走ることが脳にいいのかを書かれている。この役割分担によってハウツーとエビデンスを両方カバーしているので、ちょっとやってみようかな、という気にさせる。
なぜなら、「これだけ脳にいいんですよ」という根拠がハッキリ示されていて、じゃあどうすればいいのかもくわしく書かれているからだ。新書でこれだけの内容が読めるのは素晴らしい。

スロージョギングは、息が切れるよりもゆっくりしたスピードで走るという方法だが、その理由は「乳酸を作らないため」。乳酸がたまると疲労を感じるので、しんどくて続けられなくなる。ところが、乳酸ができないようなスピードで走っていると体が慣れ、徐々にスピードを上げても乳酸が出にくくなるのだそうだ。
本に出ていた例では、まったく運動経験のない60代男性がスロージョギングを続けるうちに走ることに目覚め、ついにはフルマラソンを3時間半で完走したという。ここまですごくなくても、これならもっと速く楽しく走れるかも、と思える。


また、脳への影響も見逃せない。人類は運動することで、もっと言えば走ることで健康が保てるようになっているのだ。私が今まで読んだ本からの引用も多く、思い出しながら読んだ。
脳の部位など専門的な語句も少し出てくるが、苦手な人は飛ばしても充分読める。

運動が苦手な人、走りたいけどためらっている人はぜひ読んでみてください。
この本で走り方のコツはつかめると思いますが、スロージョギングの本は他にもたくさん出ているようなので、この本を読んで興味が湧いたら読んでみるのもいいかもしれません。
私のアクション:スロージョギング、やってみます
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*1:奥様は『エチカの鏡』で有名な久保田カヨ子氏です