何より、笑顔にはここまで力があるのか、ということに驚いた。
はじめに出てくる、就職活動が失敗続きでせっぱ詰まっていた女子大生。著者の個人レッスンを受けた翌日、
合同会社説明会で突然内定が続出した話に衝撃を受けた。
書類も、本人の中身も同じなのに、たった1日表情の練習をしただけでそんなに変わるものなのか。
著者は「インプレッション・トレーナー」として活躍する人だ。『ホンマでっか!?TV』に出演されているのでご存じの方も多いだろう。
顔トレのやり方が紹介されている、というので楽しみだったが、著者の方法はストレッチでも筋トレでもなく、マッサージのような簡単なもの。正直言って、これだけでそんなに変わるものなのかな?と意外な感じを受けた(続けてみないと効果のほどはわかりません)。
この本に書かれているのは、主に
- 顔トレの方法
- 印象をよくするには
- 著者がいかに人生を笑顔で切り開いてきたか
- クライアントさんの実例(こんなにすごいことが起きた!)
の4つ。意外に1はそれほどボリュームがなく、2と3にかなりページを割いている。私は2や3も面白く読んだが、1に対する期待が大きいと、肩すかしを食ったような気分になるかもしれないのでご注意ください。
この本を読めば、ほとんどの人が「自分の印象を何とかしよう」と思うはず。
巻末にあるチェックリストが非常に細かい項目に分かれているので、これをチェックしてひとつずつ改善していくだけで、かなり好印象の人になれそうだ。私は大丈夫、と思っている人も、いくつか見落としている点がありそう。
面接が苦手な人、機嫌のいい時に「怒ってる?」と聞かれる人、コミュニケーションがうまく行かない人はぜひ読んでみてください。
参考:ダイヤモンド社のサイトに関連の記事があります。一部本書の内容も紹介されています。
ダイヤモンドオンライン−−1万人の人生が変わった、「顔グセ」の法則
私のアクション:自分を録画して恥ずかしがらずに見る
関連記事
読書日記:『「また会いたい」と思われる人の38のルール』
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
「顔トレ」を始める前に自分に誓う3つのこと(P85)
1.恥ずかしがらずに、自分を客観視する勇気を持つ
2.「いい顔グセ」で運命が好転すると信じる
3.「感じがいい人」になって、周囲の人を幸せにしたいと強く思う
「顔トレ」は熱を感じるまでやる(P89)
「顔トレ」を続けているとだんだんと、ジワーッという熱を感じることがあります。
顔の筋肉が柔らかくなりますので、「顔トレ」は顔も心も熱くるまでやってみましょう。**笑顔を見せる時には必ずデコルテも一緒に見せる(P103)
(後ろから声をかけられた時)女性の場合は、ウエストをきゅっと回して、上半身を逆三角形に見せるように振り向くのがポイントです。
「ありがとう」の伝え方(P111)
「ありがとうございました」というセリフは、相手に“超”がつくほどの笑顔を見せたまま、絶対に頭を下げずに言い切ってからおじぎするのがコツです。
「(あ)(り)(が)とうご(ざ)(い)(ま)(し)(た)」
というように、()で囲った部分では、下の歯は見せずに、しっかりと上の歯だけを奥歯の方まで見せて、感謝を伝えるのです。
地面に向かって笑う(P113)
おじぎで頭を下げる時には、地面に対しても大笑いするくらいの、“超”笑顔にしましょう。あなたの事面を見ている時の笑顔も、実は、相手からも見えているもの。
(中略)
なぜなら、これが本当に驚くほど感じがいいからです。
顔を上げた時にも、自然といい感じの表情になっているので、まるで、幸せいっぱいの福の神のような印象の顔になります。
名刺交換の時に大切なこと(P115)
ビジネスなどで、名刺交換をする時、みなさんはどんな表情をしていますか?
・「相手に自分の名刺を出すこと」
・「相手の役職を確認すること」
この2点に必死になっていませんか?
肝心の、「相手の顔を見て、相手に覚えてもらうこと」を、忘れてしまっている人が多いものです。
…重要なのは、その時の一瞬の出会いで、自分の顔を覚えてもらうこと。
これが一番重要です。…覚えてもらいたいと思ったら、感じがよくて、やる気のある顔を思いっきり相手に見せてください。
やる気のある顔のポイント(P116)
1.顔をパッと広げてアンパンマンのようにほっぺたをキュッとあげる。
2.黒目から“「よろしく」ビーム”が発射できるくらいに大きく目を見開く。
3.鼻の下をぐっと押し上げて、上の歯を奥歯まで見えるほど出す。
その極上の笑顔で「よろしくお願いいたします!」とハッキリと大きめの声で言い切ること。
めざせ「果物スマイル」(P117)
みなさんが、スーパーに買い物に行って、果物を選ぶ時、どんなものを選びますか?
「ツヤがあってハリのある鮮度のよいものだけを選別して手に取っていませんか?」
これが、よいものを選びたい人の心理です。
(中略)
「うわぁ、この人ただ者じゃないな、出世するだろうなぁ、キーマンだな」
と感じる人は、決まってハリのある「果物スマイル」を持っています。
果物に負けない気持ちで、細胞のひとつひとつを活かすつもりで、何度も練習しましょう。
まずは「笑顔」で受け止める(P124)
答が「YES、NO」関係なく、一度、精一杯の「笑顔」で受け止めてください。
相手の印象に強烈に残る「話題選び」(P153)
…誰もがほめるポイントを同じようにほめても、相手の印象には残りません。それよりも自分の知っている知識の中で、相手のこだわり、努力していることをほめると、自分しか話せないテーマで盛り上がることができます。