毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

健康はデータだけでは測れない☆☆☆

「健康食」のウソ (PHP新書)
幕内 秀夫
PHP研究所(PHP新書)(2011/10/15)
¥756
このブログでもたびたび紹介している、「粗食」の幕内秀夫さんの本。
家族が借りてきたので読んだが、幕内さんの今までの本とは少し傾向の違う、「1品健康食」ブームに警鐘を鳴らす本だった。


テレビを始め、たくさんのマスコミで毎日のように取り上げられる「○○が××によい」という健康に関する食品情報。そのカラクリを明かしてくれる本。私もだまされていました。実は、健康オタクの人ほど危ないのだとか。


根拠としてデータが示されることが多いが、これには注意が必要だという。
たとえば、「緑茶のカテキンにがん予防の効果がある」というのは“1日3杯以上緑茶を飲む人は、がんによる死亡率が低い”というデータが根拠になっている。しかし、罹患率と死亡率は違うし、本当に緑茶にその効果があるのかは検証できない。他にもいろんなものを食べているからだ。
おそらく、「緑茶を1日3回飲む=1日3回和食の可能性が高い」はないかと幕内さんは書いている。
データは、使う人にとって都合のいいように加工してあるので、鵜呑みにするのは危険が高い。

また、すべての食品にはプラス面とマイナス面がある。誰かにプラスの効果があったとしても、すべての人にあるとは限らないし、マイナスの面が出てしまう人もある。
ブームには必ず、その商品を売りたいメーカーの影がちらついている。トクホの油「エコナ」の製造中止・回収でもわかるように、国のお墨付きは信用できないと思った方がよさそうだ。
さらにショックだったのは、「女性の方が食事の質の振り幅が大きい」ということ。ダイエットのためにまともな食事をとらなかったり、食事代わりに甘いものをとったりする人が多いからだ。


じゃあ何を食べればいいのか?幕内さんがすすめているのは「道の真ん中を歩く」こと。
印象的だったのが、幕内さんが師事していたという馬淵通夫先生のことばだ。

本当に正しい食事なんてなかなかわからない。大事なことは間違わないこと

「まともな食事=プラスマイナスゼロ」だという。今は意識しないとマイナスの食生活になってしまいがちだが、それを変えるだけで健康に近づけるそうだ。
「心と体が本当においしいと思う食事を」ということばには説得力があった。

後半はやはり、ふだんから幕内さんが提唱しているような内容だったが、前半はかなり衝撃的。
テレビで何か食材が取り上げられると翌日買いに行ってしまう人は、一読をおすすめします。
私のアクション:飲みものに入れる砂糖を減らす
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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

食生活改善7ヵ条

1.1日に2回はごはん(お米)を食べる
2.飲みもので熱量(カロリー)をとらない
3.夕食は8時までに食べる
4.外食は上手に選ぶ
5.間食は食事に影響しない程度に
6.副食は季節の野菜、豆類、海草類などを中心に
7.動物性食品は魚介類を中心に