毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

お金を大切に扱い、豊かになろう☆☆☆☆

通帳は4つに分けなさい』の著者・亀田潤一郎さんの本。ビジネスブックマラソンでこき下ろしてあったので、逆に興味が湧いて読んでみた。意外に酷評している本がよかったりするので*1
図書館で何と80人以上待ち。こういう本は人気があるのね。
ビジネスブックマラソンの紹介記事はこちら


著者は税理士で、仕事柄たくさんの社長さんに会う。すると、経営がうまく行っている社長、問題のある社長それぞれに共通点があることに気づく。そのデータを元に書かれた本なので、まったく根拠のない話ではない。

著者曰く、「お金は人と同じ」。だから大切に扱う。よくしてもらったら人はそれに恩を感じ、お返しをしたくなるもの。お金も同じなので、いてくれる間は居心地よく過ごしてもらうよう心を配る。それが財布の環境をよくすることなのだ。


この本でもっとも関心を集めるのが「年収200倍の法則」だろう。これは、同じく社長さんのデータで導き出されたもので、「財布の購入金額×200=年収」なのだという*2。つまり、5万円の財布なら年収1000万、10万円の財布なら年収2000万なのだそうだ。

ただ、その金額の財布を購入すれば誰でもそれだけの年収が自動的に得られるわけではないと思う。それだけの自己投資や種まき、もちろん仕事への取り組みも必要だ。
その辺りの心構えが、後半に書いてある。こちらは著者が自身の経験から得た信念や方法を知ることができる。著者は父親が事業に失敗して苦しい時代を経験しており、それが糧になっているそうだが、そこから得られたものはとても尊いと思う。
前著でも感じたが、ご自身の考えることを淡々とまとめてあるので、一見とても地味だ。カリスマ性があるとか、引き込まれるというタイプの本ではない。
しかし、経験に裏打ちされた言葉はとても深みがあり、決しておバカ本ではないと断言しておく。


財布に関するよく似た内容の本は他にもあり、おバカな私はそういう本を読み、最後に載っている通販のページで専用の財布まで買ったが、残念ながら年収は増えていない。
やはり、ものを買うだけではダメなのだ。
この本は特定の商品を買わせる本ではないので、さらに良心的だと思う。私もまずこの本に書いてあることを真摯に実行し、お財布の扱いもきちんとできるようになったら、改めて10年後の自分にふさわしい財布を買うことに決めた。
お金や人生と向き合うことを避けている人は、ぜひ読んでみてください。
私のアクション:「財布のワンデイ・クリアリング」を日課にする
関連記事
読書日記:『通帳は4つに分けなさい』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

財布の中身が少なくて不安になる根本的な原因は「お金がないこと」ではない(P5)

その場その場で流されるようにお金を使ってしまい、自分のお金を自分でコントロールできず、先行きが読めなくなることにあります。それは…コントロールするための自分なりの哲学やルールを持たないままでいるからです。

これまでの生き方を見直せば、お金に不自由しない流れを作り出せる(P17)

今、満足するだけのお金を手にできていないのなら、それはこれまでそういった「お金が貯まらない生き方」をしてきたに過ぎない。
だとすれば、生き方を変えることで、自然とお金は貯まっていくはずです。

年収200倍の法則(P21)

「財布の購入金額×200」の数字が、ちょうど持ち主の年収(経営者の場合は可処分所得)を表してしまう。

お金への態度は、いろいろなものに対する態度に通じている(P23)

お金を大事に扱う人は、人も大事に扱います。情報やモノも大事に扱います。
(中略)
これが結局、巡り巡って、またお金という形で戻ってくるのではないか…。

「財布のワンデイ・クリアリング」(P30)

1日の終わりに必ず財布をチェックし、中身を整理する習慣。
要らないレシートは捨て、必要な領収書類は別の専用ファイルなどに移す。
不要なポイントカードを受け取った時も捨てる。
お札の向き、順番がずれていたら揃え直す。
小銭もチェックする(小銭貯金をする人はここで移す)。
柔らかい布などで財布をサッと拭いて終了。
こうすると常に財布をスリムできれいな状態にキープできます。

ワンデイ・クリアリングを日課にすると(P31)

常に、今、手元にどのくらいの現金があるのか、今月中に自由に使えるのはあといくらくらいかなどを確認できます。「今日は少し使いすぎてしまったな」とか「今日はよいお金の使い方ができたな」などと、その日のお金の使い方にも気を向けることができるのです。

お金が貯まる人とたまらない人の違いは「お金の使い方をコントロールする力の差」(P49)

お金が貯まる人というのは、毎月いくらの収入があり、何に使うのか、1ヶ月に最低限必要な生活費はいくらか、将来のためにいくらを預金に回すか、その上で1日に自由に使えるお金はおおよそいくらかなどを把握しています。
よって、「今目の前にあるお金の量」に惑わされることがないのです。思いがけない収入があっても急に太っ腹になったり、突発的な出費があっても慌てたりすることがありません。
お金の使い方を自分でコントロールできるから、お金に対する感情の起伏が非常に少ないのです。

心の中で「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」を言う(P73)

お金を払う時、お金が自分の元から去っていく時には、心の中で「行ってらっしゃい」と言い、お金が自分の財布に入ってきた時には「お帰りなさい」と言うようにするのです。
特に「行ってらっしゃい」は必ず忘れないようにする。
(中略)
クレジットカードを使う時も、どんな小さな金額の時にも欠かさず言うようにします。
なぜなら、そう心がけていて言い忘れてしまったり、「ちょっと気持ちよく言えないな」と思うことがあるからです。
そういう時は、たいてい無駄遣いです。
(中略)
つまり、「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」と言うクセをつけておくと、無駄遣いかどうかを判断する目印になり、また同時にストッパーの役割も果たしてくれるのです。

買い物で絶対に損をしないための鉄則(P96)

=「いざとなったら、買った価格の7割で売れるもの」を買う。
こうすると、同じ消費でも、いざという時少しでもリターンが見込める「無駄の少ない消費」ができるようになる。

お金は「入口」より「出口」に注意を払う(P101)

支出は、基本的に100%自らの手でコントロールできます。
お金は「勝手に出ていくもの」ではありません。お金を出て行かせるか、とどまらせるかはあなたのコントロール次第なのです。
つまり、お金を貯めるためには、収入を何とかしようとするよりも支出をコントロールすることが大事。

お金があるほど選択肢は増える(P117)

将来、どんな生活をし、どんな生き方をするか。
(中略)
そしてその選択肢はお金があればあるほど増えると思います。
(中略)
そうした意味でお金とは、決して物質的な豊かさだけに限らず、「人生の選択肢を持つ」ことだと言えます。
より大きな選択肢の中で生活できれば、より豊かに生きられる。そんな自由な生き方をそう遠くない将来に得るために、私は自分のお金を貯めているのだと思います。

お金が少ない時こそお金に気を向ける、余裕がない時ほど、お金をしっかりと管理する(P130)

いつも「10年後にはどんな自分でありたいか」を意識する(P141)

そして日々、できるだけ「なりたい自分」に近づけるような行動を取るようにしています。
(中略)
…常に「10年後の自分」をイメージして行動を先取りしていく。10年後に芽吹くことを期待して、自分の中により多くの種をまいていく。
「もう少し収入が増えたらこうしよう」「もう少し余裕ができたらああしよう」と頭で考えるだけではなく、工夫をしたり、少し無理をしたりしてでも、行動だけは先に取っておく。
すると意外なほど、現実はあとからついてくるものです。少なくとも、何も行動しないよりはるかに現実的な未来を引き寄せてくれるはずです。

お金と人は、基本的に同じ(P149)

だからお金とも節度を持ってつきあう。執着するのではなく、適度な距離を保ちながらつきあう。「親しき仲にも礼儀あり」の関係なのです。

*1:好例は奥野宣之さんの『読書は1冊のノートにまとめなさい

*2:女性は財布にもファッション性を求めるので、この限りではないそうです