毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

生きやすくなる「脳科学」の知識☆☆

先日読書日記を書いた『土井英司の「超」ビジネス書講義』で紹介されていた本。家族が借りてきたので読んでみた。
が、土井さんの推薦のわりには、ちょっと残念な本だったかも。

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著者の西多昌規さんは精神科医で、現在も実際にたくさんの患者さんを診ている人だ。
この本は「器が小さい人」にならないためのポイントを50教えてくれる、という作りになっている。

ひとことで言うと、“看板倒れ”というのだろうか。何だか無理やり「器」に結びつけようと苦心されている(ように感じた)。
「器を大きくしたい」と思って読んでいるのに、なぜか突然うつの症状の話になったり、記憶ができなくなる病気の症例が出てきたりする。
私が脳科学の話が好きでいろいろ読んでいるからつまらないのかな、と思って借りてきた家族に聞いても「期待していた内容と違った」と言っていたので、前提知識の問題でもなさそうだ。

同じことがあっちにもこっちにも出てくるので、その辺を整理して切り口を変えればもっと読みやすい本になったのに、と思ってしまった。残念。
失礼かもしれないが「脳科学の小ネタ集」だと割り切って、知らないことや応用的な方法だけを拾い読みした(メモもそういう取り方になっています)。

脳科学をわかりやすく解説する初心者向きでもなく、かといって学術的な本でもない(専門書じゃないので当然です)。バサバサ読みならいいかもしれない、としか言えません。

ただ、「できるだけメモして脳のワーキングメモリを大切に使う」という記述があり、「あな吉手帳術」の考え方に脳科学の面から裏付けできるんだ、とわかったのでそれが収穫だった。
関連記事
読書日記:『土井英司の「超」ビジネス書講義 』
読書日記:『脳に悪い7つの習慣』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

仮説を立てるには「他人の脳で」考えてみる(P33)

…自分だけで考えてしまうと、固定されたフレームの中に固まってしまう。
(中略)
「自分だけの価値観ではないか」「あの人ならばどう考えるか」と考える習慣をつけよう。

頭の中のワーキングメモリの負担を減らす(P68)

ワーキングメモリは無限ではない。あれこれ一気にやろうとすると、ワーキングメモリがフリーズしてしまう。
(中略)
ちょっとしたことだからメモにする必要はない、と思う事柄こそ外部にメモして、頭の中のワーキングメモリの負担を減らそう。

空間認知の能力を高める=遂行能力の向上にもつながる(P89)

位置的な空間をとらえるだけではない。この作業はどのくらいの時間で終わるだろうか、いつから取りかかれば順調に進むかなど、時間認知の感覚も入ってくるからだ。

イライラが爆発しそうな時は鏡を見る(P125)

※怒るような状況でも、怒った顔が見えるように鏡を置くと、怒りの表出が抑えられる、という実験結果を踏まえて
ムカついた時に鏡を取り出せない状況も多いので、脳内で自分の怒っている、いらついている姿が鏡で映っているというイメージをするだけでも同様の効果が得られる。

セロトニンメラトニンには密接な関係がある(P182)

セロトニンは、明るい日中に機能が高まる。同時にセロトニンは、眠くなった時にメラトニンの分泌を促す作用もある。メラトニンセロトニンの共同作用によって、不安や緊張を緩和し、脳を睡眠モードに切り替えていくのだ。

相手の話を聞く時のポイント(P210)

顔を見て話し、反論せず受容し、淡々とにこやかに接する。