月２５万ＰＶ（ページビュー）といったらすごい数だ。何をやったらそんなことができるのか？と思ったが、やはりそんなスゴイ裏技はなかった。
著者、OZPAさんは個人でサイトを運営されているビジネスパーソン。そのブログはiPhoneアプリやEvernoteに関しての記事が多いそうだ。
はじめはブログを読む側だったが、自分でも発信したい、と思ってブログを始めてから、月２５万ＰＶを突破するまでに何をやったのか、が綴られている。また、ブログを続ける上で気をつけることやセルフブランディングの考え方なども紹介されている。
この本の核は、著者がよく読んでいたあるブログの記事にあったこの記事。
「ブログを短期間で月間10万PVにする方法を公開します– 私の17の戦略」――Last Days.jp。
@Sayobs氏の１７の戦略(P145)
１．タイトル、タイトルそしてタイトルだ
２．見やすいブログデザインにしよう
３．改行をいれてブログをすっきり見せる
４．最初の一文で読者の心を掴む！
５．誤字脱字のチェック
６．人気記事をサイドバーに見せる
７．記事の最後には関連記事を表示！
８．WordPressでアクセスアップ＆SEO対策
９．はてブボタンとTweetボタンを作る
10．RSS配信の文を最後にいれる
11．ブログ更新の時間を考える
12．ブログの更新頻度
13．プロフィールをしっかり書こう
14．ソーシャルメディアを駆使する
15．情報を出し惜しみしない
16．ゲストライターになる
17．HTMLとCSSをちょっと勉強しよう
と言っても、この１７を全部説明しているわけではなく、ここからいくつかピックアップして自論を展開している。
著者はたくさんのブログから学んだそうだが*2、どれもガジェット系というか、ハック的なものが多いので私のようなブログとはどうもちょっと毛色が違う。
私が使えるかな、と思ったのははてなブックマーク（はてブ）を使って「バイラルループ（＝情報がウィルスのように広がっていく現象）を作る」というものと、「他のサイトに寄稿して、自分のブログに誘導する」くらいか。
とはいえ、こういう技術的なこと（でいいのかな？）というのは私にとっては苦手な部分なので、いくつかヒントがもらえただけでもよかった。
ブログで何を表現するのか、どこを目指してブログを続けていくのか。そういった考え方は参考になる。
「読者に役に立つ記事を書きたい」「自分がいいと思うものを伝えたい」という前向きな熱意は強く感じた。
結局、最後に行き着くのはそういう当たり前のことなのだ。それを続けられる人のブログが人気を得る。「これさえやれば即○○」みたいな安易な方法はたぶんないし、あっても熱意とホスピタリティーが持続しているブログの方が、きっと愛されると思う。
全体を通していえば、どちらかというと本当に始めたばかりの人や、これからやろうかな、という人向きだ。いかに書き続けるモチベーションを保つかとか、ネタをどう探すかというのは、“テーマもある程度絞れて毎日書いている”レベルの人には不要。そこに至る前の人には役に立つ本だと思う。
この本についてネットで調べてみたら、怒っている人がけっこういた。文章がひとりツッコミ形式で展開するので好みが分かれるのと、意外に普通のことしか書いてなくて内容が薄い*3、という点からだと思う。
お近くの図書館にあるなら、まず借りて読むのをおすすめします。
私のアクション：Googleアナリティクスを導入する*4
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。
はっきりと伝えることがセルフブランディングにつながる(P97)
ブログに個性を求めるのであれば、自己アピールはとても重要なファクターです。
（中略）
「イイな！」と思ったものは、全力で褒め称え、
多少オーバーでもよいのでアピールしてみる。
（中略）
自分が「よい！！」と思ったものだったら、自信を持ってそう言えばよいのです。
書き手の目線で有名ブログを観察する(P118)
文体はどうか？
取り上げているネタの種類・傾向性はどのようなものなのか？
画像をどんな風に使っているか？
説明や注釈の入れ方はどうなっているのか？などなど。
（中略）
すると、自分の癖や、おろそかにしていた点がはっきりと見えてきます。
扱うネタは「自分」というフィルターを通して、少しでも読者のみなさまに何かを感じてもらえるような記事にしよう！(P182)
立派なブロガーになるために必要な「力」(P267)
記事をいくつもアップして、ブログを続けていくための「継続力」。
旬なネタやニュースと時期を捉えては絶対に逃すまいとする「瞬発力」。
何が求められているか、そのために必要な情報は何かを感じる「理解力」。
ブログを通して「自分」を知ってもらう(P268)
ブログは書いている人自身の集合体です。それ故、ブログは書き手自身でもある。多少強引かもしれませんが、私は常々そう感じています。ブログを通してあなた自身を見られているわけです。そして、あなたがブログを読んでいる時、あなたはブログを通してブロガーさん自身を見ているのです。
