何しろ、『99歳、楽しい楽しい私のシンプル「満足生活」』という本を書かれている元気な長寿おばあちゃん(というのも失礼ですが)なのだ。いきなり99歳はどうかな、と思って*1とりあえず著作の中で一番若い「50歳」から読んでみた。
◆目次◆
はじめに 「ひとりの時間」を大切に過ごしていますか?〜“心満たされる最高の人生”をつくるエネルギーはここから生まれる!
第1章 「自分だけの時間」は蜜の味
第2章 50歳から「嬉しいこと」が益々ふえる暮らし方
第3章 頑固に、真面目に、思いきり楽しく生きる!
第4章 「自分が夢中になれるもの」はどこにある?必ずある!
第5章 弟は「ひとり時間を満喫する」達人
第6章 お洒落をするのも“気合い”です
第7章 「90歳まで病気知らず」はこの健康習慣にあり
第8章 年を取るのは悦楽である!
おわりに 「何かいいことありそうな」といつも未来に希望をもって生きよう
この方が本を書いたきっかけというのがすごい。
新聞の投書欄に投書するのが趣味で、長年続けていたところ、ある読者から「いつも投書されているあの方が最近どうされているか知りたい」と新聞社に問い合わせがあり、取材されて記事になったのだそうだ。それがきっかけで出版の話が来たという。
1冊だけで終わらずに何冊も書かれている*2ところがまたすごい。それだけの力がこの人の文章にはあるのだろう。
確かに、読むだけで気分がスッキリし、前向きになれる。
読んで感じた長生きの秘訣は、やはり「楽天的なこと」と「好きなことをやる」こと。いい意味でわがまま、マイペースなのも大切なようだ。ご本人も意地悪ばあさんで結構、と書かれているくらいだ。
人付き合いが苦手なら切ってしまえばよい、雑用はさっさと片づけて好きなことをやるに限る、という遠慮のないもの言いは痛快だ。
もちろん、ひとり娘が掃除などの世話に通ってくれる、その夫は定年後、料理は3食普通に作ってくれるから娘が著者をバス旅行に連れ出したり、一緒に出歩ける、などの恵まれた面はある。でも、考え方や方針は見習えるところがたくさんある。
個人的には好きなことはひとつに絞る、怠け心に負けず自分を律するなど、発見があった。
やはり人生の先輩の言葉は心に響く。
できれば実際にひとりになってからやろうとするのではなく、今のうちから「ひとり時間」に慣れておく方がいいかもしれない。
ピンと来た方は読んでみてください。
私のアクション:やりたいことに優先順位をつけ、ひとつに集中する
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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
若さの秘密は?(P5)
・年齢のことは脇に置いて、これからの未来を楽しみに描きつつ、いつも目の前の人生を思いっきり謳歌すること
・「ひとりの時間」を大切にすること
あちらにもこちらにも配慮をして、いい人でいようとするから、時間があっという間になくなってしまう(P24)
あれもしたい、これもしたいと欲張ってはだめ(P24)
気持ちが分散してしまうから、どれも生きてこない。
(中略)
何かひとつ、もっとも自分が楽しくて、なぐさめられて、充実した時間と感じられる過ごし方を決めたら、毎日それに充てる時間を優先して確保すること。
何事にも真面目に取り組む(P78)
自分はいったい何をやりたいのかを真面目に考える。考えた上で、やりたいことだけをやる。やりたくないことはしない。そして、やると決めたからには、本気で取り組む。
自分を律する(P81)
※サボりたい気持ちが起きた時
…自分の気持ちに正直にサボってしまうかというと、そういうことはしない。ここで自分を律しなければ、自分に真面目ということにはならい。
やりたいことは勉強であって、サボりたいというのは怠け心である。その部分はきっちりと区別しなければならない。
自分に対して真面目に生きるには、意志の力を動員する(P82)
人やその場の状況に流されてはいけないように、自分の気持ちにも流されてはいけない。本当は自分は何をやりたいのか、いつも確認しておくことが必要である。
私はたいがい呑気坊主(P215)
人生を暗いものと思ったことはない。「何かいいことありそうな」と、つねに希望をもって生きている。