この本もそんな1冊。松浦弥太郎さんの本だから、と期待して手に取ったが、いい意味で期待を裏切る本だった。
◆目次◆
はじめに
第1章 四〇歳は一年生。
第2章 マイストーリーは宝の山。
第3章 これからはいいものを少し。
第4章 待ち遠しい七〇歳。
第5章 「いただく」から「与える」に。
第6章 これから三〇年の歩み方。
終章 ていねいな終わり方。
おまけ。四〇歳のためのヒント集
松浦さんの持論、それは「人生のピークは70代」だそうだ。衝撃を受けた。
20代や30代がピークで、あとは下がって行くだけと思っていた。でも、「70代がピーク」だと思ったら、人生に対する考え方も、日々の過ごし方も大きく変わってくる。
40歳で一度立ち止まり、新たにスタートする。
そこで僕は決めたのです。
四〇歳でもう一度スタート台に立ち、すてきな七〇歳を目標に歩き直そうと。この決意は、僕に再び「ぴかぴかの一年生」の気分を味わわせてくれるものでした(P19)。
著者は気持ちの上でいつも「新鮮であること」を大切にされていると思う。
だが、“40歳で人生の再スタートを切る”ことは、もうひとつの覚悟とセットだ。
もうひとつ付け加えておくと、「ピークを意識する」とは「終わりを意識すること」です。自分が老いるということ、死ぬということを受け入れる。これも四〇歳でしておくべき覚悟だと感じます。
(中略)
花が咲き、実が生(な)り、役目を終えた草は枯れていきます。ピークがあれば終わりが来るのが自然の法則です。大人として、その現実から目を背けない勇気を持ちましょう。「すてきな七〇歳」という目標と覚悟は、セットだと知っておきましょう(P20)。
その上で、70代をピークにするための日々の過ごし方や、気をつけるべきこと、さらには大人になるためのマナーまで、著者の考える「幸せな人生をていねいに歩むため」の方法を教えてくれる。
他の本にはない、著者だから言えることの数々に心を洗われる。
ちょっと生活のスピードを落として、ていねいに生きてみよう、と思う。
自分にとって幸せな人生は何か、立ち止まって考えるきっかけをくれます。
ピンと来た方はぜひ読んでみてください。私にとって、人生後半戦のバイブルになりそうです。
私のアクション:目標は「オールドではなくヴィンテージになる」にする
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読書日記:『今日もていねいに。』
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
40歳から禁句にしたい3つの言葉(P21)
1.「僕はそういうことをやらない」
2.「ごめん、私にはわからないから」
3.「人生なんてこんなもんだ。今のままでいい」
気に入ったら予備も買っておく(P71)
実はものを増やさない秘訣。
予備を持つことにしてから、買い物に行くことが減った。
自分が感動できるような、いいもの。
同じものを2枚買えるほど、いいもの。
そうしたものを選ぼうと思えば、本当に真剣に考えることになる。選び抜いたものだけを自分の身の回りに迎え入れると決めれば、おのずとものは少なくなる。
「自分がやりたいことではなく、人に求められ、人に役に立つことをしよう」(P154)
…「こういうことがやりたいのに、どうもうまくいかない」というジレンマを抱えている人も、「やりたい」という思いをいったん手放してみる。
著者が信頼している情報源(P163)
1.実体験
2.人から直接聞いたこと
3.肌で感じること