毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「知る」から「できる」へ、「できる」から「実行」へ☆☆☆☆

なぜ、ノウハウ本を実行できないのか―「わかる」を「できる」に変える本
ディック・ルー/ケン・ブランチャード/ポール・J・メイヤー
ダイヤモンド社(2009/12/11)
¥ 1,260
前に読んだ『本300%活用術』で、和田裕美さんが紹介していた本。
タイトルだけ見て借りてみたら、あの『1分間マネジャー』のケン・ブランチャードさんの本だった。


◆目次◆
まえがき
01 問題はどこにある?
02 ミッシング・リンク(失われたつながり)
03 反復の力
04 行動に移せない理由1……情報過多
05 少数のことを何度も行う
06 行動に移せない理由2……ネガティブなフィルター装置
07 ポジティブな心で聞く
08 「青信号」思考
09 行動に移せない理由3……フォローの欠如
10 いいところを取り上げて強調し、成功に導く
11 仕組み、サポート、説明責任を与える
エピローグ
訳者あとがき

もしや難読本かと身がまえて借りてみたら、薄くてすぐ読める本だった。ストーリー仕立てでスイスイ読める。
だが、書いてあることは深い。

「知っている」と「できる」の間は実は遠く離れている。本を読んだりセミナーに出たりすると、その場は素晴らしい知識やテクニックを得たつもりになるが、悲しいことにそれはほとんど血や肉にはならない。
何がその原因で、どうすれば克服できるのか、この本では理由を3つに絞り、順を追って学ぶことができる。

人々が知ったことを行動に移さない理由3
1.情報過多
2.ネガティブなフィルター装置
3.フォローアップの欠如(P16)

この中で一番印象に残ったのは2の「ネガティブなフィルター装置」。これは言い換えればマイナス思考のことで、子どもの頃に親や大人から無条件の愛が得られないため、自分も他人も疑ってしまうようになる。その結果、排他的になり、批判的な見方をするようになり、考え方は不安に左右されるという。

この問題は心理的な側面でよく取り上げられるが、まさか、これができるようになるのを妨げていたとは。


簡単にまとめると、取り組むべき課題を絞り、青信号思考*1を身につけ、適切なフィードバックと評価を自分に与えることで、「できる」にぐっと近づけるのだ。

今までかけてきた、たくさんの費用と時間を無駄にしないために、ぜひ読んでみてください。
私のアクション:本は読みっぱなしにせず、厳選して繰り返し読む

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読書日記:『本300%活用術』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

問題になるのは、新しい知識に触れるばかりで、新しいノウハウに仕上げ、行動に移すだけの時間がない場合(P24)

絶えず新しい知識にさらされていると、頭が混乱する。

ノア・ウェブスターのことば(P26)

※ウェブスター辞書の作者
多くの本を読むより少数の本を完全にマスターする方がいい。

少数でも完全にマスターしたものに間隔を置いて繰り返し触れる方が、20冊もの本を一度しか読まないよりも影響が大きい(P27)

たえず新しい情報に接することが習慣になっていると、忘れることも習慣になってしまう(P27)

自分がやっていることをよく知る(P36)

ほとんど自動的にやれるくらいに。そうなれば、大きなことが成し遂げられる。

マイナス思考を克服する考え方(P47)

1.人を信頼する人は世の中を一変させることができる
2.私たちは誰の言うことを聞くかを選択できる

青信号思考(P66)

「新しいアイデアやプロジェクトの提案があったら、あなたはなぜそれを実行すべきなのかという方向で議論しなければならない。つまり、ゴーサインを出す役目だ。創造的な意見が出つくすまで、ネガティブな考えは差し控えること」

行動を変え、望むような結果を得るには、仕組みとサポートと説明責任が必要(P77)

実践だけでは完全なものにならない(P81)

完全な実践によって初めて完全なものになる。

学習は頭の中でできるものではない(P84)

知識と共に手助けするプランがあって初めてできる。

本を読んだり、CDを聞いたり、ビデオを見たり、セミナーに出たりしても、それで変わる人は少ない(P105)

本気で取り組み、集中して学ばなければならない。それから、ポジティブな見方で新しい情報を判断し、最後に、新しい知識を迅速に行動に移すためのプランがなければならない。

*1:本書に登場する言葉。基本的に何かを“なぜやるのか”とゴーサインを出す方向で考えること