毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

たくさん読めば、英語総合力がUPする☆☆☆☆

先日読んだ鎌田浩毅先生の『一生モノの英語勉強法』で紹介されていた本*1
英語をたくさん読むってどんな方法?と興味が湧いたので読んでみた。
なかなかよさそうな方法だった。


◆目次◆
はじめに
第1章 本当は誰でもできる英語多読
第2章 本当に英語多読が効果的な理由
第3章 本当に力がつく多読の実践方法
第4章 本当に効果が出る、多読図書の選び方
謝辞――あとがきに代えて
付録1 多読をする時に最低限知っておきたい基礎単語300
付録2 おすすめ多読解説書・多読図書問い合わせ先一覧

著者の経歴が興味深い。実は、もともと数学専攻で、数学を教える学習塾を主宰されている。
それが、なぜ英語習得の本を?と思いますよね。そのきっかけは、海外で行われた数学教育法の学会だったそうだ。急に請われた短いスピーチの英語力をある出席者に強烈に皮肉られるというひどい体験がスタートになった。
猛烈に頭に来たと同時に、日本から出席した6人全員の英語が伝わらないのは、日本の英語教育に問題があるからだ、と思った著者は、帰国後、新しい学習法を探していて、たどり着いたのが「多読法」だったという。

酒井邦秀さんの『どうして英語が使えない?』(ちくま学芸文庫)を読んでこれだ、と思った著者はこの多読ルールどおりに1年続け、自身の英語力がUPしたことを実感したそうだ。
自身の学習塾で英語多読クラスを始めると同時に普及活動にも乗り出し、現在は英語多読に関するたくさんの著書を出されている。


この方法の核になるのは、「英語のまま理解できる頭を作ること」。そして、多読を成功させる最大のポイントは「今の自分に合うレベルの本をいかに選ぶか」にかかっている。
辞書を引き引きむずかしい本を読んでも、残念ながらそれは英語理解力を向上させてくれないのだそうだ。
だから、最初に読む本は本当にやさしい「英語を母語とする国の小学生向けの本」や「英語学習者向けに書かれた本」だ。その後、英語を勉強しようと試みた人ならよく知っている「ラダーシリーズ」*2や「ペンギンブックス」などのやさしいものになる。
目標は、まず100万語。中学1年で英語を学び始める時に、同時に多読を始めればゆっくり効果的に取り組めるが、大人でも可能だ。

もちろん文法や単語は多読とは別に勉強する必要があるが、多読することでそれがよりしっかり身につくそうだ。さらに、多読するだけで英会話が上達するという一面もあるらしい*3

さすがは数学の先生、いろんな指標が数値化されているので、自分のレベルや進捗度は把握しやすそうだ。

問題は、コツコツ継続しなければならないことと、すぐ読めるレベルの洋書を多量に読むため、教材費がかかること。
興味のある方は著者のSSS学習法のサイトをご覧ください。


時間はかかっても、英語を身につける確実な方法だと思うし、総合的に力がつくのも魅力だ。読むのが好きな人、ある程度まとまった時間が取れる人に向く方法だと思われます。当てはまる方はぜひ読んでみてください。
私のアクション:『英語多読完全ブックガイド[改訂第4版]』を読んで、検討する

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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

英語力を伸ばすためには(P96)

1.読書語数を増やす→一定時間内の読書速度を上げる
2.理解度を上げる→最低でも70%の理解で読む

英文を理解する時に必要な4つの力(P97)

1.文脈力(一般的な常識)
2.連語力(熟語の知識や、ひとかたまりとなる単語についての知識)
3.単語力(単語の知識)
4.文法力(文法の知識)

英語読書を「続ける」ための多読3原則(P110)

1.辞書は引かない
2.わからないところは飛ばす
3.つまらなければやめる

多読の読書記録をつける(P136)

次のことを記録する。
・読んだ本の題名(シリーズ名)
・YL(読みやすさレベル)
・読んだ本の語数
・累計語数
・本の評価
・感想など

1回の英語読書による英語力の伸び=(読んだ英文の量)×(理解度)(P179)

飽きが来たら「レベルを上げてもよい」というサイン(P180)

飽きが来ないうちは、つまり、書かれている英文を楽しめるうちは、できるだけ同じレベルの本を中心に読む。

*1:すみません、まだ読書日記がUPできていません…

*2:こちらにくわしい説明があります→ラダーシリーズとは:IBCパブリッシング株式会社

*3:著者ご自身が、多読以外何もしてしない時にネイティブスピーカーに「会話がうまくなった」と指摘されたそうです