毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

知的好奇心を刺激するインタビュー集☆☆☆☆

科学者へのインタビュー集なのでどうかなと思ったが、ふだんあまり読む機会のない内容で、いい刺激になった。

 

◆目次◆
まえがき
第一章 文明の崩壊―ジャレド・ダイアモンド
第二章 帝国主義の終わり―ノーム・チョムスキー
第三章 柔らかな脳―オリバー・サックス
第四章 なぜ福島にロボットを送れなかったか―マービン・ミンスキー
第五章 サイバー戦線異状あり―トム・レイトン
第六章 人間はロジックより感情に支配される―ジェームズ・ワトソン
あとがき

各界の素晴らしい人材、知の巨人と呼ぶべき人たちへのインタビュー集。
もちろん英語で行われ、インタビューした吉成さんご自身が日本語にしたそうだ。
自分で一から本を読む、となると難解で手が出ないような人たちも、インタビューなら気軽に入っていける。そういう意味で「価値ある入門書」と言える。

 

インタビュアーの吉成真由美さんとはどんな人かと思ったら、利根川進さんの奥様だそうだ*1
こちらのページにプロフィールが出ています

nextwisdom.org

齋藤先生が吉成さんの聞き手としての優秀さについても触れられていたが、ジャンルはさまざまなのに鋭い質問を次々と繰り出すのは圧巻。
それぞれの人の著書を読み込み、考えを深いレベルで理解していなければできないような質問。
素晴らしさに納得する一方で、ここまでしないといいインタビューにならないのか、と圧倒された。

 

すべての人に子ども時代、推薦図書、宗教の有無についてたずねているのも面白い。
学問を究めた人に共通するのか、特定の宗教はない*2、と全員が揃って答えているのも興味深い。
一方、推薦図書の回答はさまざまで、個性が出ていてこちらも面白い。

個人的には前の2人が読みにくくて大変だった*3が、その後は楽しく読めた。
広く浅く、まず知ってみたいという時にいい本です。続編もあるそうなので、ぜひ読んでみたいです。

読んでみたいけど難しそう、と感じた方は、まずあとがきを読んでみてください。
6名それぞれを音楽にたとえているところがとても的確で、少しハードルが下がるかもしれません。
私のアクション:オリバー・サックスの著書を読んでみる
■レベル:破 

※この本のメモはありません


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book.yasuko659.com

 





*1:MIT教授のインタビューに利根川氏の話がちらほら出てきたのは、奥様と知っていたからなんでしょう

*2:あとがきでは「他人の宗教を否定はしないけれども、自らは全く無宗教であるか、または宗教に頼らない生き方をしている」と書かれています

*3:本全体の半分近いので、長かったのもあるかもしれません