睡眠の質は、眠り始めの90分で決まる
- ポイント1 カギは「最初の90分」
- ポイント2 「入眠潜時」ならぬ「入眠定時」
- ポイント3 ブルーライト<脳への刺激
◆目次◆
プロローグ 「ぐっすり」を追究した究極のスタンフォード・メソッド
0章 「よく寝る」だけでパフォーマンスは上がらない
1章 なぜ人は「人生の3分の1」も眠るのか
2章 夜に秘められた「黄金の90分」の法則
3章 スタンフォード式 最高の睡眠法
4章 超究極! 熟眠をもたらすスタンフォード覚醒戦略
5章 「眠気」を制する者が人生を制す
エピローグ 睡眠研究の最前線「スタンフォード」で見つけたこと
ポイント1 カギは「最初の90分」
睡眠にまつわる悩みもストレスも、「量の確保」では解決しない。
たくさん眠ったところで、再考の睡眠は得られないのだ(P7)
じゃあどうすればいいの?
その答は
眠りの質は、眠り始めの90分で決まる(P9)
つまり
「最初の90分」をしっかり深く眠ることができれば、最高の睡眠がとれる(P10)
そうなのだ。
ちなみに、この本でも睡眠サイクルには90~120分と個人差がある説を採っていて、「90分の倍数の時間眠る」ことにはあまり意味がないという。
ただ、睡眠サイクルが90分より長い人でも、カギは最初の「90分」なのは同じなのだとか。
睡眠サイクルは6~7時間眠る場合、4回ほど繰り返すことになる。
その質は最初のサイクル=第1周期で決まる。
第1周期のノンレム睡眠がもっとも深く、朝が近づくにつれ、徐々に浅くなっていく。
P99の表がわかりやすい↓
肝心なのは最初のもっとも深いノンレム睡眠に無事たどり着くこと(P102)
「最初の90分」を制するものは、睡眠を制するのだ。
ポイント2 「入眠潜時」ならぬ「入眠定時」
睡眠サイクルを整えるには、まず「起床時間」を一定にすることから。
続けることで睡眠のパターンができる。
その次に、寝る時間を定時にする=「入眠定時」。
入眠定時が脳にセットされることで、「黄金の90分」もパターン化されるという。
明日はいつもより1時間早く起きなければ、という日は1時間早く寝ようとしてしまうが、これはNG。
いつも通りに寝て、早く起きる方がよいのだそう。
なぜなら、睡眠時間は短くなっても、「黄金の90分」の質が保てるから。
やはり、時間よりも質の方が重要であり、「黄金の90分」をキープできるかがカギになる。
ポイント3 ブルーライト<脳への刺激
ちょっと意外だったのがこちら。
著者によると、
スマホやパソコンが睡眠に影響を与えるのは、ブルーライトというよりも、操作で脳を刺激してしまうことにある(P147)
なのだそう。
ブルーライトの影響が睡眠に及ぶには、「かなり画面に顔を近づけてじっと見続ける」くらいする必要があるとのこと。
プルーライトを浴びることよりも、寝る前に交感神経活動を上げる方が問題*1。
最初の90分の眠りの質が悪くなる。
とはいえ、真っ暗な中でスマホを長時間見るようなことは刺激となるため、寝室に持ち込むのはやめましょう。
寝る前に触れるのは、TVや本でも刺激の少ないものがベター。交感神経活動を上げるようなものは危険。
その意味でも、やはりスマホは避けた方がよい。
感想
著者はスタンフォード大学で睡眠の研究を30年続けているプロフェッショナルで、専門はナルコレプシー。
この本は2017年、「睡眠負債」を流行語にしたベストセラーです。
多くの研究に裏づけされた、具体的な対処法がいろいろ紹介されています。
とても読みやすく、実践しやすい本です。
ただし、睡眠の本を多数読んでいる私にはあまり新しい情報がなかったので、☆3です。
こんな人にオススメ
なかなか睡眠時間が確保できない人は、この本でぜひ質を高めてください。
私のアクション:寝る前にテンションを下げる
■レベル:守
次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
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*1:ただし、網膜によくないことは否定していません