毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「生産性を上げる」が成長のカギ☆☆☆☆


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生産性
生産性
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ダイヤモンド社 (2016/11/25)
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実はちきりんさんではないか、と言われている伊賀泰代さんの本。
「生産性」という言葉についつい惹かれる私には外せないので、この本を知ってすぐに図書館で予約。ずいぶん待ってようやく読めた。
一般的に使われる「生産性」とは違う、もっと深い世界が広がっていた。


◆目次◆
序 章 軽視される「生産性」
第1章 生産性向上のための四つのアプローチ
第2章 ビジネスイノベーションに不可欠な生産性マインド
第3章 量から質の評価へ
第4章 トップパフォーマーの潜在力を引き出す
第5章 人材を諦めない組織へ
第6章 チームの生産性向上が管理職の使命
第7章 業務の生産性向上に直結する研修
第8章 マッキンゼー流資料の作り方
第9章 マッキンゼー流会議の進め方
最終章 日本経済の課題としての生産性

著者はマッキンゼーの元コンサルタント
と思っていたが、この本を読むと、マッキンゼーに所属した17年間の後半は、実は人材担当マネージャーとして働いていたのだそうだ。

採用と、人材育成が主な仕事。
そのふたつの立場から「生産性」について語ったのがこの本だ。
マッキンゼーが人材育成に力を注いでいたことがよくわかる。実際に、著者もコンサルタント時代にマネージャー研修を受けたことがきっかけで興味が湧き、人材育成部門にキャリアチェンジしたという。


著者によると、日本人や日本の企業が海外に比べて劣っているのは「生産性」、もっと言えば「生産性に対する考え方」。
そして、生産性とは何か、どうやって上げればいいのかを丁寧に教えてくれる。
日本の会社がついやりがちな、生産性に対する考え方がどう間違っているのかをバッサバッサと斬ってくれるのは痛快ですらある。

いろいろなやり方が提示してあるが、最も簡単で最も効果的なのは「年に1回、やらない仕事を決めてやめること」だという。
以前からやっているから、というだけでもう必要でもない仕事を続けている例は多い。それを定期的にやめるだけでも生産性が上がる。


今の私の仕事には残念ながら使えないが、マッキンゼー流の「ブランク資料」作り方も目からウロコだった。
「ブランク資料」というのは、顧客や上司に提出する資料を数字抜きで目次だけ作ったもの。
これだけあれば必要な情報は揃っていますよね?と確認しておき、できたあとに「ほしかったのはこういうものではない」と言われるのを防ぐのだ。やり直しの必要がなくなり、さらに顧客の逃げ口上をふさぐ意味でも生産性が高まる。

外資系はみんなそうなのかもしれないが、やはりマッキンゼーは「生産性」に対する考え方がまったく違う。この「生産性」という考え方が理解できるだけでも、仕事の質と量は格段に上がるはず。


個人的に一番印象に残ったのは、「マネージャーの決断は常にトレードオフ」という言葉だった。
マネージャー研修では、「海外の参加者と5人でチームを作り、PCソフトを使って決断をくり返し、その結果どうなるかを学ぶ」というものがあったそうだ。
つい学生時代のクセが抜けずに正解を選ぼうとしてしまいがちだが、実際には「これが満点」という正解はない。その中で、どれが一番いいのかを決断しなければならない。
即決断ができる、というのも生産性を上げるためには重要なのだ。

マッキンゼーでは座って話を聞くタイプの研修はほとんどなく、ほぼロールプレイング形式だったそうだ。
実際によくある例を題材にして練習をしておくと、いざという時に役に立つ、というのは新鮮だった。避難訓練のように、平時にどう行動するかをくり返しておけば、とっさの時に動けるのだろう。


当然のことながら、全体を貫くのは「組織にとってどう生産性を上げるか」という話なので、企業で働いている人に読んでもらいたい本。残業を減らす考え方や、会議の生産性をどう上げるか、といった話は、多くの企業で役に立つはず。
ただ、学生や今は働いていない人、個人で働いている人などにも、「生産性を上げる」という考え方は必要だとこの本を読んで感じた。


さらに、「生産性の向上」は、日本の問題を解決する鍵になると著者は説いている*1

 今、政府は人口減少時代への対応、企業は国際競争力の維持強化、そして個人はワークライフバランスの実現という課題を抱えています。実はこの三つの問題すべてを解決できるのが「生産性の向上」です。

 「働き方改革」の最大の目的は「生産性を上げること」です。人口は三割以上も減ってしまいますが、これだけ多くの革新的な技術が実用化されようとしている今、人口減少のインパクトを上回る生産性の向上を目指し、高いレベルで職業生活と個人生活を両立できる人を目指すこと――これこそが、今後の日本が目指すべき方向なのではないでしょうか。


内容は簡単ではありませんが、さすがは伊賀さん、とても読みやすい本。
今年は「生産性」が変な形で脚光を浴びましたが、本来の意味で生産性を上げたいすべての人におすすめです。
私のアクション:すべての仕事にゴール(またはアウトプットイメージ)を持つ
■レベル:守 


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

*1:引用したページが不明です。申し訳ありません。最終章だったと思います