毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

[読書日記]週40時間の自由をつくる 超時間術☆☆☆☆☆  

週40時間の自由をつくる 超時間術
メンタリストDaiGo
実務教育出版
売り上げランキング: 2,298
※ [Kindle版] はありません
【2021.08.13UP】

DaiGoさんの本にこんなのあったんだー、と知って即図書館で予約して読みました。
確か、『倒れない計画術 まずは挫折・失敗・サボりを計画せよ!』の前後に情報収集した時に見つけた記憶があります。

DaiGoさんらしい、普通の時間術とは違う切り口でした。


  • ポイント1 ゴールコンフリクトを解消する
  • ポイント2 マルチタスクをやめる
  • ポイント3 呼吸を変える


◆本の目次◆
第1章 時間にまつわる3つの勘違い
第2章 時間感覚を正す7つのフィックス
第3章 それでも時間がないあなたに贈るストレス対策
第4章 職場の「時間汚染」に打ち勝つ働き方
第5章 自分の時間を取り戻す8週間プログラム
おわりに

こんな本です

「時間がない」は錯覚だ!がこの本のコンセプト。

実は、物理的な自由に使える時間は以前と比べて増えているのだそうです。
なのに、多くの人は毎日「時間がない!」と感じています。


このギャップはどこから来るのか。
――その答は「時間感覚のゆがみ」。


時間感覚は伸び縮みします。
楽しいことはあっという間に過ぎて、苦痛な時間はなかなか過ぎない…というのは、誰にでも心当たりがあるはず。


時間感覚を修正することで「時間がない!」という焦りを解消し、結果的に同じ時間で充分な結果が出せるようになる、というのがこの本のテーマ。

…本書がお伝えするのは、一般的な「時間術」のような細かいスケジュール管理法ではありません。あなたの時間が足りない根本的な問題を解決し、時間に使われる奴隷のような状態を抜け出すのが目的です(P55)。

一般的な「タスク管理」「時間管理」とは違う、心理学に近い本です。

ポイント1 ゴールコンフリクトを解消する

いくつもの目標や欲望がぶつかり合った状態のことを「ゴールコンフリクト」と呼びます。
その名の通り、目標(ゴール)が衝突(コンフリクト)している状態。


自分の中で欲望のぶつかり合いが起きるたびに、どんどん時間に追われているような感覚になってしまうそうです。
これが「時間不足」の感覚を生み出す最大の原因。


驚いたのは、「時間に関する目標でなくてもゴールコンフリクトの悪影響が起きる」こと。
「運動したいけど仕事がある」という時間の問題はもちろん、「貯金をしたいけど欲しいものがある」というような時間とは無関係のコンフリクトであっても、 ぶつかり合った時点で時間感覚はゆがみ始めてしまうので、注意が必要です。


ぶつかった目標を無意識にどちらも追いかけるせいで、私たちの中に焦りと不安の感覚が生まれる――これが「時間不足」の感覚になってしまいます。


本ではたくさんの「コンフリクト解消策」が紹介されていますが、まずは「コンフリクト・リスト」を書いてみるのがよさそうです。

具体的には

  1. いまの目標を10個書き出す
  2. 10の目標から重要だと思う5つを選ぶ
  3. 5つの目標の「障害」を書き出す
  4. それぞれの「障害」をコンフリクトのパターンに割り振る(P65)

※コンフリクトのパターンは3つ

  1. わかっているけどやらないコンフリクト
  2. 思い込みコンフリクト
  3. 無知コンフリクト(P63)

1は「痩せたーい、でも食べたーい」というよくあるパターン→「習慣化」の手法が使えます
2は常識だと思っていることが実は間違いで、障害になっているパターン→自分を客観視する方法が有益
3は知識が足りないことで起きている障害→この本では「ソクラテス式問答法」が推奨されていますが、「自分がわかっていないことが何か」が把握できればOK


まずは書き出してみて、自分の中で何が衝突しているのかがわかれば、上に書いた方法でなくても解消はできそうです。

ポイント2 マルチタスクをやめる

実際の時間は足りているにもかかわらず、「時間が足りない!」と思ってしまうのは、脳にプレッシャーがかかっているから。


「ゴールコンフリクト」と同じく、脳にプレッシャーをかける大きな要因が「マルチタスク」。
「マルチタスクの害」はよく聞きますが、それは次のようなしくみによるものだそうです。

「ある作業から別の作業へ何度も注意を切り替えると、そのたびに時間に対するプレッシャーは増える」
(中略)
マルチタスクをすると、あなたの脳にストレスがかかり、扁桃体という感情をコントロールするエリアが活性化。その結果、あなたの脳はまるで時間が細切れになったかのように思い込み、つねに時間に追われているかのように感じてしまう(P79)

つまり感情に影響が及ぶほどプレッシャーがかかるとよくない。


DaiGoさんによれば「脳は、少しの変化でもパニックを起こす繊細な器官」。
いたずらに脳を興奮させない、プレッシャーを与えないよう注意が必要です。


脳の負担を下げるには、次のような方法がおすすめ。

  • タスクシフトに移行する

※「タスクシフト」とは、あらかじめ複数のタスクを時間を決めて切り替える方法。ひとつのタスクは30分程度が望ましいそうです。
特に言及はありませんでしたが、ポモドーロテクニックでもよさそう。

この時大事なのは、切り替える時間を決めておくこと。気まぐれに切り替えると「細切れ時間」に感じられてしまい、意味がありません。

  • ToDo管理はインデックスカードを使う

※単語カードや名刺大のカードなど
脳は「ランダムアクセス」に弱いので、スマホのアプリに登録されたタスクを一気に見るよりも、作業を順番にひとつずつチェックできるカード式の方が、脳の負担が減るそうです。

ポイント3 呼吸を変える

「時間の歪みを修整する」方法が山のように紹介されていますが、一番取り組みやすいと思ったのがこれ。


うまく時間を使いこなせない理由は、いままで見てきたように「不安とストレス」です。
不安とストレス解消に最も効果が高くて簡単なのが「呼吸法」。


呼吸法も何種類も紹介されています。
何でも好きなもの、自分に合うものを取り入れればよさそうです。

最もシンプルなのは、吸う時間と吐く時間がほぼ1対1の方法(Apple Watchの「呼吸」アプリがこれ)。

「時間が足りない!」という感覚になったら吸う1対吐く2のパワーブリージングが効果的。


もうひとつ、注意したいのが「スクリーン無呼吸症候群」。
PCやスマホの画面を見ていると、反射的に息が浅くなったり、呼吸を止めてしまう症状がある(アメリカでは8割の人にこの現象が確認されている)そうです。

以下のステップを試してみてください。

ステップ1 定期的に呼吸の変化に気を配る
スマホでSNSやネットを見るたびに自分が呼吸をしているか確認する。もし浅くなっていたらすぐに深呼吸を
ステップ2 呼吸が浅くなりやすいタスクを記録しておく
ステップ3 深呼吸を習慣づける

スマホのロックを解除する時に深呼吸。メールを1文書くたびに深呼吸…など、自分の呼吸が浅くなりがちな場面で深呼吸をするよう習慣づける(P94)

まとめ

「時間が足りない!」という焦りを改善し、脳の負荷を減らして「時間感覚のゆがみ」を修正する。
その結果、同じ時間でできることが増える=生産性が上がる。


タスク管理といった細かい話ではなく、むしろ脳に働きかける心理学的アプローチ。


第5章には「自分の時間を取り戻す8週間プログラム」が紹介されています。

ここで紹介したのはごく一部。大がかりなものから即できるものまで、さまざまな方法が載っています。
それぞれ自分に合う方法は違うと思うので、「いつまで経ってもやることが減らない」「時間がいくらあっても足りない」とうんざりしている方はぜひ読んでみてください。


目の前のタスクを今すぐ減らす、というやり方ではありませんが、急がば回れ。
結果的に時間の流れ方がゆっくりになるはずです。
私のアクション:ToDoリストをカードにしてみる

■レベル:離 いわゆる「時間術」の本とは違うので




次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
book.yasuko659.com