アウトライン・プロセッシングLIFE: アウトライナーで書く「生活」と「人生」
- 作者:Tak.
- 発売日: 2018/06/28
- メディア: Kindle版
【2020/11/19UP】
アウトラインプロセッシング入門に引き続き読んだ本。
書いているのは9か月も後です。書こうと思ったきっかけは、勝間和代さんの『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100』で「優先順位のつけ方」について書いてあるのを見て、この本を思い出したから。
優先順位がうまくつけられない時は、80代や90代になった自分の、理想的な優先順位をイメージする。
そこから、それを目指すには70代60代50代…の優先順位はどうするか?を考える。
さらに、今年、この半年、この3ヶ月間、今月、今週、今日の優先順位は?とブレイクダウンして考える(P56)
※要約しています
いい本だったからこそ書けていなかった読書日記、ようやく形にできました。
- ポイント1 タスクを「考える」ツール
- ポイント2 優先順位のつけ方
- ポイント3 ミッション・ステートメントも作れる
◆目次◆
はじめに
本編の前に……アウトライン・プロセッシングミニ入門
アウトライン、アウトライナー、アウトライン・プロセッシング
アウトライン・プロセッシングの技法
Part 1 アウトライナーフリーク的タスク管理論
Part 2 DOの全体像をクリアにする「ALL」
Part 3 今日をクリアにする「DAYS」
Part 4 アウトライナーフリーク的タスク管理論・追記
Part 5 アウトライナーフリーク的「重要なこと」
Part 6 「重要なこと」をクリアにする「BE」と「AS」
Part 7 「DOのアウトライン」から「ライフのアウトライン」へ
巻末
おわりに
本書のアウトライン・プロセッシング
自由なアウトライン・プロセッシングのためのアウトライナー(2018編)
こんな本です
Tak.さんが1冊目『アウトライン・プロセッシング入門: アウトライナーで文章を書き、考える技術』に引き続き、仕事だけではなく生活の管理、さらに人生の取り組み方にどう使っているかをまとめた本*1。
「優先順位のつけ方」のところは誇張なしで震えが来るくらい感動しました。
ポイント1 タスクを「考える」ツール
一般的なタスク管理アプリは「タスクでないもの」をうまく扱えない、とTak.さんは書いています。
タスクとは「実際に取れる具体的な行動」のこと。
でも、「タスク」はいきなりタスクになりませんよね?
もやもや、ぼんやりとしているものを具体的にしたり、細かく分けたり。
「タスク」にする前に、考えるプロセスが必要なものが実は多いのだそうです。
その「タスクを考えるツール」として、アウトライナーは最適。
思い浮かんだことをとりあえず全部書き出し、それをグループに分けたり、並べ替えたり。
加工が簡単にできるからです。
本書では「やるべきこと、やりたいことについての思考」をDOと呼ぶことにします(535)
「タスク」ではなく、考えるプロセスも含めてDOになっているのが、この本の特徴です。
ポイント2 優先順位のつけ方
重要なことを決める時、階層をたどってみる。下から上の階層へも、逆に上から下の階層へも、どちらも可能です。
勝間さんの上の例とは逆向きですが、「今日のDO」からどんどん上位階層に登っていくとこうなりました。
※人生のアウトラインが教えてくれること(1176)より
私が震えたのはこの画像を見た時でした。
「(私の)人生で重要なこと」がクリアでなければ、本当の意味でDOの優先順位を決めることはできないし、その重要性を実感することもできないのです1197
何が自分にとって重要か、人生の優先順位がわかっていなければ、「他人の優先順位にもとづくDOで1日が埋まってしまう」のです。
仕事のタスクに優先順位をつける。その通り実行する。それは誰でも無意識にやっていること。
でも、その上位に「私の人生で重要なこと」があると意識したことがありますか?
――私は考えたことがありませんでした。
考えたことがないなら、それは他人の優先順位で人生を形づくっているということです。
怖すぎます。
ポイント3 ミッション・ステートメントも作れる
『7つの習慣』で有名なミッション・ステートメント。
自分が何を目指し、何に価値を置き、どのように振る舞うのかを書き出しておき、行動の指針にする(1231)
私もトライしたことがありますが、なぜか額に入れて飾ってあるような、嘘くさい言葉になってしまい、ちっともリアルなものになりませんでした。
実はこれも、アウトライナーの得意分野。
フリーライティングし、シェイクすることで「力のある言葉」を生み出せるからです。
自分の中に眠っている言葉を引き出し、クリアにしていくアウトライン・プロセッシングから、「重要なこと」をクリアにするアウトラインが生まれます。それは優先順位の基準になります(1254)
ミッション・ステートメントを作るだけでなく、ポイント2で挙げた優先順位を決める基準にもなるところがうれしい。
さまざまなプロセスを経て、これはBEとASというふたつのアウトラインに集約されました。
「価値観」、「行動基準」、「欲しいもの、手に入れたいもの」、「理由もなく説明もできないけど好きなもの」は、自分との関わりの中で何が重要なのか、どのようにありたいのか=「BE」
(中略)
「望む暮らしのイメージ」、「望む働き方のイメージ」、「望む夫婦関係のイメージ」は、人や社会との関わりの中で自分がどうありたいか、なのが重要なのか=「AS」(1401)
※一部要約
まとめ
Tak.さんはこの本を出版した時点で次の4つに分けているそうです。
- DAYS 今日をクリアにするアウトライン
- ALL DOの全体像をクリアにするアウトライン
- BEとAS 「人生で重要なこと」をクリアにし、確認するアウトライン
最上位のタイトルは「ライフをクリアにする」、略して「CLEAR」に。
読めばシンプルですが、ここにたどり着くまでに、何年ものプロセスを経ているそう。
この本で紹介されているのは、料理のレシピに近い印象。
なので、流れ全体を見ていただいた方がわかりやすいと思います。
Kindle Unlimitedなら無料で読めます。ぜひ、衝撃と感動をあなた自身が体験してください。
おまけ
アウトライナー(私がメインで使っているのはWork Flowy)を使い始めてほぼ1年。
今ではブログ記事を書くには欠かせないものになっています。
思いつくままに書いて、あとで分類したりまとめたりするのに、これほどありがたいツールはありません。
文章を書く必要がそれほどない人でも、「形にならない思いをとりあえず吐き出す」場として、アウトライナーは使えます。
この本は「日々のことや人生全体を考える」という、身近なテーマなので取っつきやすいはず。
本編の前に「アウトライン・プロセッシングミニ入門」があり、初めて読む人でも基本的なことは押さえられています。
技術的なことを書いた文章が苦手な人は、ぜひこちらから読んでみてください。
私のアクション:ミッション・ステートメントをアウトライナーで作る
■レベル:離 アウトライナーの使い方を超えているので
※この本のメモはありません
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book.yasuko659.com
*1:実際には、間に『アウトライナー実践入門 ~「書く・考える・生活する」創造的アウトライン・プロセッシングの技術~』(技術評論社刊)があります