『神メンタル 「心が強い人」の人生は思い通り』『神トーーク 「伝え方しだい」で人生は思い通り』の星渉さんの新刊(出たのは昨年11月)。
今回は幸福学の第一人者・前野隆司さんとの共著とのこと。どんな書き方になっているのか興味を持って読んでみました。
※前野さんが実際に文章を担当しているのは終章のみ。データ提供や文章の監修が主だったようです。
「学者はここまでわかりやすく言い切れない」そう。例に挙げた「伝えたい内容が同じ」文章の比較が笑えました。
やはり「歯切れのよさ」が星さんの本の魅力。この本でも読みやすさ・わかりやすさが素晴らしかったです。
- ポイント1 幸せになるお金の使い方は「自分より人」
- ポイント2 寄り添うべきは「パートナーにいいニュースがあった時」
- ポイント3 人生の満足度は、どれだけ「自分へのハードル」を下げられるかで決まる
Pがついているのが紙書籍のページ、Pのないものは電子書籍の引用か所です。
わかりにくくて申し訳ありません。
◆本の目次◆
はじめに
序 章 あなたの信じていることが全て嘘だとしたら
第1章 「お金が全てじゃない」を言い訳にしたい
第2章 嫌われる勇気は不幸の始まり
第3章 努力する気がないなら結婚してはいけない
第4章 「ポジティブ思考」という病から抜け出す
第5章 科学的に行動量を増やして努力を継続させる
第6章 あなたの「幸せ偏差値」を科学的に測定する
第7章 働きながら幸せになるという反則技
終 章 人類史上最高に幸せになれる時代
おわりに
- こんな本です
- ポイント1 幸せになるお金の使い方は「自分より人」
- ポイント2 寄り添うべきは「パートナーにいいニュースがあった時」
- ポイント3 人生の満足度は、どれだけ「自分へのハードル」を下げられるかで決まる
- まとめ
こんな本です
「お金」「人間関係」「仕事」「パートナーシップ」などについて、科学的見地から幸せになる方法がわかる本。
「常識だと思っていたこと」が間違いだった!という衝撃の事実がいっぱい。
いきなり序章から「思い込み」を指摘されます。私も「勘違いをして損している人」でした…。
正しいと思っていたことが間違いだと指摘された時、素直にそれを受け入れられるか。
ここからすでに「幸せになれるかどうか」が試されているのです。
信じているものが崩壊するかも?
――でも、変わりたいから読んでいるんですよね。ここは受け入れた方が幸せになれます。
即実践できる「行動のレシピ」が各項目に。
これは読むだけではダメ、行動してナンボという星さんの信条によるもの。
何かやることを思いついたら、本を置いて即実行してくださいと書いてあります。
大切なのは、本を最後まで読むことではありません。
即実践・実行です(1644)。
ポイント1 幸せになるお金の使い方は「自分より人」
カナダで行われた実験。
10ドル(約800円)を被験者に渡し、好きな額だけ他の人に分けるよう指示しました。
ただし、全額自分のものにしてもOKです。
実験の結果として「4ドル48セントを他の人に分けてあげれば、恥を感じない」ということがわかりました。裏を返せば、他の人に分けてあげても、その金額を少なくすると「人は恥を感じる=幸せではない」という事実が判明(456)
しかも、「自分の取り分を多くすればするほど、ストレスが上昇していた」ということもわかったそうです。
ケチることで、身体的にも強いストレスを受ける(464)
なるほど、「寄付をした方がいいよ、成功した人ほど寄付をしているよ」と英語圏の本によく書いてありますが、それはこういう理由だったんですね。
「寄付すると幸福度が上がる」のは
「自分には人に分け与えられるほどお金があるのだ」と脳が認識し、心の余裕が生まれ幸福度も増すというメカニズム(P60)
なのだそうです。
ポイント2 寄り添うべきは「パートナーにいいニュースがあった時」
これ、意外じゃありませんか?
「寄り添うべきは、いい時よりも悪い時」だと考える人はたくさんいると思いますが、残念ながらこれは間違い。
パートナーに言いニュースがあった時、どんな反応をするかが、相手と自分自身の幸福度に大きな影響を与えるのだそうです。
パートナーがつらい時に寄り添わない傾向がある夫婦よりも、うれしい出来事があった時に、無反応であったり、温度差がある夫婦の方が離婚率が高いというデータがある(P122)
その理由は
- 辛い時に反応が薄くても、「気を使ってくれているのだ」と考えられる
- うれしい時の無反応は残念な気持ちになる
からだとか。
いい知らせがあった時や、何か成し遂げた時にパートナーからの反応が薄いと、「自分は相手から尊重されていない」「認められていない」「大切にされていない」という印象を抱くことになります(P123)
パートナーの「今日スーパーに行ったら、ちょうどタイムセールでお肉が安く買えた!」とか「応援しているプロ野球チームが勝った!」という喜びに無反応なのは危険。
こんな時に一緒に喜んでくれる相手の方が、いい関係を作れる。
ぜひここだけでも覚えておいて、実行してください。
ポイント3 人生の満足度は、どれだけ「自分へのハードル」を下げられるかで決まる
このブログ恒例、「完璧主義者さんは耳が痛いシリーズ」*1。
「どれだけ今の自分を肯定的に受け入れられるかが、人生の満足度に強く影響している」そうですよ。
※ただし「目標や理想像を下げましょう」ではないので注意
たとえて言うなら
「甲子園を目指して毎日素振り1000回と決めていたのに、800回しかできなかった」なんて時にも、もちろん「こんなんじゃダメだ!」と奮起しながらも、一方で、「“毎日素振りをする”ことに今日も取り組めた」「800回はできた」と、受け入れられる部分は受け入れることができる人の方が幸福度は高くなる
(中略)
これが受け入れられない人の場合だと「今日やった素振りはまったく意味がなかった」「800回しかできないなんて、自分は約束を守れない最低な人間だ」という具合に、自分を責めすぎてしまう(P147)
…心当たり、ありすぎます。
完璧主義はよくないといろんなところで読みましたが、ここを読んで心底納得できました。
一部だけでもできているんだから、「ここまではできた」と認めてもいいんです。
目標は高く掲げてもいいけど、できてもできなくても、うまく行っても行かなくても、それを受け入れること。
「自己受容力」を高めると、人生満足度が高くなり、その結果幸福度も上がるのだそうです。
まとめ
脳の働きを知ってそれに合う行動を取れば、幸福度はもっと簡単に上がります。
そして、常識にこだわらず「間違っていると気づいたらその認識を改める」柔軟さが、人生を分けるというのが大きな気づきでした。
あなたが常識だと思っていることは、もう古いかもしれませんよ?
知らないと損。
もしかして、と思った方はぜひ読んでみてください。
私のアクション:カレンダーマーキング法を1か月試す→ただ今挑戦中
■レベル:破
大切なのは、自分が「どんな時に」「何に対して」幸せを感じるかを知っている、それだけです。それが「自分の幸せの軸」なのです——星渉/前野隆司『99.9%は幸せの素人』ここがハッキリすれば、人と比べなくなります #読了 #本が好き #KADOKAWA pic.twitter.com/nZ1hudT2sw
— やすこ (@yasuko659) 2021年7月10日
次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
※メモは近日中にUPします!
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*1:私に完璧主義の傾向があるため、そういう本や記事が多くなっています