家族が借りてきた本。ミニマリストである筆子さんの最新刊(2021年6月刊)です。
筆子さんと言えば、『1週間で8割捨てる技術』の著者。私もお世話になりました。
「買わない暮らし」とはどういうことを言うのか、気になって読んでみました。
いや~、奥が深かった。
- ポイント1 まとめ買いって本当におトク?
- ポイント2 ニーズとウォンツを見極める
- ポイント3 衝動買いを防ぐ考え方
◆本の目次◆
本当は買わなくていいものまで買っていませんか?──はじめにPart1 あなたは、こんな買い方をしていませんか?
Part2 お金より大事なものを知る
Part3 この方法で買い物習慣を変える
Part4 物を捨てて買わない暮らしへ日々、少しずつ積み重ねていくことが、何よりも大事──おわりに
こんな本です
よくブログの読者から「買い物をやめる方法が知りたい」「買いすぎないようにしたい」という悩みが寄せられる。本書は、そんな悩みに答えるべく、執筆された(裏表紙の著者プロフィールより)
のが本書。
私は、ミニマルな暮らしをする過程で、「買わない暮らしこそが、最強の節約になる」と気付きました。「買わない暮らし」といっても、まったく買わないわけではありません。「本当はいらないもの」を買わない、という暮らしです(P4)。
本当は買わなくていいものまで買っていませんか?
なぜ買うのか、本当に必要なのか、見直してみましょう。
――というのが、この本のコンセプト。
シンプルな暮らしをするには、不要な物を出すだけでなく、新たに無駄なものを家に入れない、ブロックすることも大切です。
買い物を減らし、必要なものだけを買う生活にシフトしながら、不要なものを捨ててシンプルな暮らしを実現できる本。
ポイント1 まとめ買いって本当におトク?
まとめ買いとは、「同じものを一度にたくさん買って単価を下げる」買い方。
コストカットするために「まとめ買い」される方も多いと思います。
しかし、筆子さんによれば「まとめ買いは必ずしも、お得ではない」そうなのです。
その理由は
- たくさんある分、消費が増える
たくさんあると、太っ腹になり、気兼ねなく消費しがち。
食品の場合、賞味期限の問題もある
- 不要な物にお金を払ってしまう
「2つ買うと2つ目は半額」は、本当に2つ必要?
→NOなら不要品にお金を払っている
- 使い切らないうちに飽きて他のものを買ってしまう(ボディシャンプーなど)
結局ムダになることが多い。
「送料無料を狙ってたくさん買う」のは二重に危険
いらないものを買ってしまう、今必要な量以上に買ってしまうのが「まとめ買い」にひそむリスク。
必要な時に必要な量だけ買う方が、結局一番安上がり、と筆子さんは結論づけています。
「送料を払うのは当たり前と思いましょう。配達してもらってるんだから」
※適当に要約しています
という言葉は刺さりました。
ついつい、「送料無料にしたい」という欲が出てしまう私。
商品をピックしてもらい、自宅まで送り届けてくれる手間と時間のコストを考えれば、送料くらい払って当たり前。
ネットで買い物をする前に自分に言い聞かせます。
ポイント2 ニーズとウォンツを見極める
ニーズとは「必要なもの」、ウォンツとは「ほしいもの」のことです。
この2つをしっかり分け、お金は主にニーズの購入に使う。
ニーズとウォンツを分けることを意識するとムダ遣いが減る、というのが筆子さんの教えです。
【筆子式お金の使い道3つ】
- 生きるのにどうしても必要なもの(ニーズ)
- 生活するために持っているべきもの(ニーズとウォンツの中間)
- ほしいもの(ウォンツ)(P)154
自分のお金は、1と2を買うことに使い、3は、楽しみとして、少しだけ(P155)
きっちり区別するのはむずかしい。濃さは違っても入り混じっている場合*1が多いからです。
ただし、何か欲しいものが出てきた時、それがニーズかウォンツかどちらなのか考えてみるだけでも違ってくるとか。
自分なりの3つを表にしてみることを勧めています。本には筆子さんの表も載っています。
――ただし、この表は書いておしまいではなく、時々見直すことが重要。必要なものは、その時々で変わっていくからです。
ニーズとウォンツの確認をすると、お金をうまく使えるようになる。
さらにガラクタも増えないので一石二鳥。
ここの見極めができるようになると、「必要なものだけを買う」に近づけそうです。
ポイント3 衝動買いを防ぐ考え方
無駄遣いの原因はたいてい衝動買い!
買い物習慣を改めるために、まず「衝動買い」を防ぐ。
このリストの内容を守れば、かなり衝動買いは抑えられそうです。
【リアル店舗の場合】(P130-134)
- むやみに店に行かない
- 買い物リストを持参する
- 長居しない
- 買う前によく考える
- 平常心の時に買い物に行く イライラしている時、ボーナスが入って気が大きくなっている時などは避ける
【ネットショップの場合】(P134-140)
- 店舗から来るメールはすべて停止
- インターネットを見続けない
- 送料無料サービスは無視する
- 店にアクセスする前にリストを用意
- 目的の品物を入れたらすぐ会計
- リサーチと買い物は分ける
- おすすめは無視する
- 買い物のハードルを上げる(カードを登録せず、そのつど番号を入力、アプリを使わない、定期購入しないなど)
- 繰り上げるクセをつける (2,780円なら、3,000円と考える)
- 煽られない 「今だけ!」といった表示に飛びつかない
コツは、リアルもネットも、できるだけ接触時間を減らすことのようです。
「見ていたらほしくなる」が衝動買いの元ですから。
まとめ
「買い物と心理は密接に結びついている」ことを、筆子さん自身の体験を例に、わかりやすく教えてもらえます。
「ものは多いほどいい」「お金は多いほどいい」という価値観は、現代人のほとんどに共通しています。
それが「いらないものを買ってしまう」原因のひとつ。
自分の価値観を見つめ直し、それに合う行動を取ることで、不要な買い物はやめられる。
今回は取り上げませんでしたが、価値観と向き合うプロセスは、この本の“背骨”と言えるくらい重要ポイント。
「自分はなぜ買ってしまうのか」を知り、「買いすぎるクセ」を根本から変えられる1冊。
いろいろ試したけどやっぱり買いすぎてしまう、やめ方がわからない、という人はぜひ読んでみてください。
私のアクション:「自分の価値観」を見直す♪
■レベル:守
セールで何かを買って、「得した」と思っていても、それを使わないなら、どんなに安く買っても、支払ったお金は無駄になります…必要な物しか買わない暮らしは、たとえ定価で買っても、長い目で見ると、お金の残る暮らし——筆子『買わない暮らし。』私の最大の敵は送料無料! #読了 #本が好き #大和出版 pic.twitter.com/UhXlR48JsC
— やすこ (@yasuko659) 2021年10月2日
次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
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*1:「ニーズ8:ウォンツ2」とか、「ニーズ4:ウォンツ6」といった風に。100%ニーズだけ、ウォンツだけという方が少ない