毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「自分はどんな風に暮らしたいのか」から考える☆☆☆☆

 

 

 

もっと心地いい暮らし (中経の文庫)

もっと心地いい暮らし (中経の文庫)

  • 作者:鈴木尚子
  • 発売日: 2015/07/29
  • メディア: Kindle版
 

 


先日、梅田にある巨大なMARUZEN&ジュンク堂書店に行った時、たまたまこの本のイベント告知が目に入り、ピンと来て買っためずらしい1冊*1
今の私にとってとても必要な本だった。

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著者の鈴木尚子さんはパーソナルスタイリングと片づけ収納の指導をするライフオーガーナイザーとして活躍されている。そんなおしゃれで素敵な職業なのに、「はじめに」1行目に書いてあるのが

私は片づけが大の苦手でした(P3)。

という衝撃のことば。
でも、「苦手だった人の方が身につけるのに苦労した分、悩みがわかって人に教えるのは上手い」というのが私の自論。この本もその説は間違っていない、と確信させてくれた。

 

――「あれ、片づけといえば“ときめきお片づけ”はどうなったの?」と言いたい方は多いと思います。
近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』。今も大好きだし、いい方法だと思う。ただ、難関もいくつかあった。
1.「ときめかないけど必要」なものもあるのでは?
私の周りでも、“ときめくものだけ残して片づけ完了。いざ出かけようと思ったら使えるバッグがひとつもなかった!”という笑えない事態が続出した。私自身も、なぜか「好きだけど実は着られない服」ばかりが目についたり。
ときめくかどうかだけでいいのかな、と感じていた。
2.で、本当に片づくの?
こんまりさんは「ときめくものだけを選んだら、あとはものたちが自然に収納方法を教えてくれる」と書かれている。でもそれは、収納方法が全然わからない、という人間にはかなりハードルが高いのでは。
3.動線いりません?
こんまりさんは、「大邸宅でもなければ動線は考える必要なし」とここでもシンプル。でも実際は、一歩でも動く手間を減らしたい、と日々苦心している人間にはやっぱりほしいかも。

 

と、何となく心の中にもやもやとしていたものが、この本では明快になっている。
1はマトリックスで考える*2。「好き嫌い」と「使用・不使用」なので、「好きで使う」「好きではないが使う」「使わないし好きではない」「使わないが好き」の4つに分かれる。「好きではないが使う」は残し、時間をかけて「好きで使う」ものを増やしていくのがポイント。
私はパッと見たページがこのマトリックスだったので感激して即買ったが、2と3も解決方法が載っている。より実際的な本だと思う。

 

まず、片づける前に大事なのは「自分を知る」こと。自分は何が好きなのか、どんなことを大切にしているのか、片づいた家で何がしたいのか。それがわかっているのといないのでは、結果が大きく変わってくる。片づけは手段であり、目的ではないのだ。
利き脳が右脳か左脳か、というテストもあり、その結果苦手な部分もわかり、色分けがなぜ好きなのか判明するというおまけまでついてきた。

理論の部分は意外に少ないが、理路整然としていてわかりやすい。これならできそうな気がする。

 

後半は、試行錯誤してたどり着いた、鈴木さんの今のお住まいが写真入りで紹介されている。これが見ているだけで楽しい。私は好みがとても似ているようで*3、片づいたらこんな家になるのか、モチベーションを上げる効果がありそうだ。収納のさまざまなヒントもたくさん載っている。

 

この本のよさは実は「あな吉手帳術」によく似ていると思った。“自分が楽に気持ちよく暮らすために片づけましょう”というコンセプトだからだ。
片づいていたら自分が気持ちがいいし、必要なものもすぐ手に取れるのでストレスもないし、時間も浪費しないので自分のために使える。
ひと昔前なら「主婦なんだから家の中は片づいて当然」というような無言のプレッシャーを感じたが、“苦手だからこそいいシステムを作って楽になりましょう”という考え方に救われた気がする。

片づけが苦手な人こそ、ぜひ読んでみてほしい本。
私のアクション:片づけが終わるまで、必要品以外は家に入れない
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book.yasuko659.com

 



以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。

片づけの先を見ること!(P25)

片づけという行為は、それ自体が目的ではなく、何かを達成するために必要な手段のひとつでしかありません。
(中略)
「その部屋が片づいたら、誰とどのように過ごしたいでしょうか?」「片づいた部屋で、あなたはどのような表情をしているのでしょう?」
そのことが、何より大切なのです。

納得いく空間を得るまでは、生活に必要なもの以外は、極力ものを買わない、持ち込まない!(P62)

使っていないのに捨てられないものには、その人の苦手意識が現れている(P74)

…ものに頼ってもあなたの苦手は克服できません。もっと本質的なことに気づく必要があります。

自分自身に「なぜ苦手なの?」と問いかける(P76)

根っこにある問題に気づくことができます。
大事なのは、まずは苦手だという自覚を持ち、次に「どうやったらうまくいくのか」を深く掘り下げてみること。自分の行動を変えてみることなのです。

理想の空間を手に入れる=ゴールまでを3ステップに(P79)

1.家の中にあるものをすべて把握し、選びとる
2.選ばれたすべてのものに住所登録をし、収める
3.空間に愛着が湧くように、自分の好みのインテリアに仕上げる
…1と2を同時にやると、片づけはうまくいきません。
(中略)
3は1と2のステップをしっかり終わらせて人にだけ与えられる、ご褒美。

家族の価値観も把握する(P104)

家族の価値観もヒアリングし、自分の価値観すりあわせてみてこそ、みんなが心地よい毎日を送れるような家が完成します。

先に「思考の整理」から(P105)

実際の作業を行えるような時期でなくても、片づけの下準備をしておくことは可能です。ちょっと空いた時間に、ノートとペンを取り出してやってみてください。いざ動ける時に迷いなく行動できるように、理想の暮らしについて整理しておく(以下略)。

片づけの7ステップ(P111)

1.全部出す
2.選ぶ
3.仲間に分ける
※家全体、関連場所のすべてで1〜3のステップを終わらせ、これからの生活に必要なものを選びとる。

4.仮置き
※1〜3の選ぶ作業と、5〜6の収める作業を混在させないことがポイント!一度もとの収納に戻す。

5.住所を決める
6.収め方を決める
※残すべきものが決まってはじめて、どこに収めるか、どんな収納グッズを使えばいいかを決定できる。

7.維持する(15分でリセットできる状態を維持)

選ぶ時のコツ(P115)

今、あなたが手にしたものは、あなたのこれからの毎日を助けてくれるものでしょうか?もう一度お金を出してまでも、買いたいと思えるものでしょうか?大切な時間をそれを片づけるために費やしても惜しくはないですか?

手にしたら3秒で分ける(P116)

3秒で決められなかったら、それは「迷うもの」として別に保管しておいてください。じっくり迷うのは後回し!これで選ぶスピードが確保できます。

どこに置いたら楽にしまえるか?(P27)

用意できる方は、間取り図を用意して自宅をぐるりと俯瞰してみましょう。
当然のことながら、ものを収める場所は、それを使う場所の近くであるほど便利になります。使用頻度も念頭に置きながら住所設定をしましょう。

必ずサイズはメジャーで測る(P139)

いつ出会いがあってもいいように、収納グッズを探している時には、収めたい場所の計測を済ませ、メモを持ち歩くようにしましょう。

*1:イベントはもう終了しています。その時すでに満員でした

*2:他にも分類方法はあり、実際は組み合わせて使います

*3:20代の頃好きだった雑誌が同じでした!