毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「自分以外はみな、お客様」の精神☆☆☆

家族が借りてきた本。面白いよ、と勧められて読んでみたら、なかなかよかった。


◆目次◆
はじめに
1 ANAの社員は、「あれっ、大丈夫?」が口ぐせ
2 ANAの社員は、いつでもどこでも「雑談」する
3 ANAの社員は、「失敗」をとことん活かす
4 ANAの社員は、「好き嫌い」を気にしない
5 ANAの社員は、「基本」を徹底する
6 ANAの社員は、自分以外を「お客様」と考える
おわりに

“口ぐせ”として紹介されているフレーズは全部で35。

以前読んだ『トヨタの片づけ』に似ていると感じた。どちらも、企業文化をベースにした本だからだろうか*1


特に、危機管理の方法は群を抜いて徹底している。怠ったとたん、お客様も自分たちも即、死に直面する業種はそうそうないからだと思う。

もちろん、サービスについてもさまざまなヒントがある。ひとつの企業の中にも、整備部門と直接お客様に接するサービス部門があり、その両方からたくさんの事例が取り上げられている。また、部門が違っても同じ目標に向かってがんばるために、ANAが取り組んださまざまな工夫も紹介されている。


特に最後の章の“自分以外を「お客様」と考える”が印象的だった。
たとえ社内の人であっても、全員をお客様と考えれば、仕事のやり方もずいぶん変わってくるものだ。「丁寧にやろう」と意識してもなかなか定着しないが、「お客様だ」と思えば、自然に笑顔で思いやりを持って接することができそうだ。


サブタイトルは“どんな問題も「チーム」で解決する”なので、どちらかと言えば企業で働く人向け。私は現在チームで働いていないので、メモも自分ひとりでできるようなことに片寄ってしまったが、チームをうまく運営したいとか、部下や上司とうまくやっていきたい人へのヒントになる本だと思う。


特に、失敗を活かすための取り組みや、ヒヤリハット情報をどうやって集め、活用するかは長年のノウハウが感じられた。
業種が違っても、ヒヤリハットが大きなリスクになる場合は役に立つのではないだろうか。

いい組織を作りたい方はぜひ読んでみてください。
それ以外の方も、CAが実践している心配りや印象をよくするコツが学べますよ。
私のアクション:スローガンは「「あんしん、あったか、あかるく元気!」*2

関連記事
読書日記:『トヨタの片づけ』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

指差し+「ヨシ!」(P87)

人間の眼がはっきりとものを捉えられる視野はわずか2度。確認の対象に指差しをすることで、対象が視野の中に入る。
指差呼称(=指差して「ヨシ!」と声を出す)ことで、何もしない場合と比較してエラー発生率は6分の1に。

書類チェックの時に、チェックする場所を指して、小さな声でもいいので「ヨシ!」と声を出す。何となく読んでいる時よりも精度が上がる。

整理整頓の方法を決めて、ルールにする(P112)

・共用している工具は、ウレタンシートを工具の形にくりぬき、その形のところに納めている。
使用者のフラッグを用意し、使っている間はウレタンにそのフラッグを立てておく。
誰が使っているか一目瞭然、使用者に必ず元の位置に返却する意識を持たせる。

何冊かセットになっているバインダーや本には、1冊目から最後まで背表紙に斜め線を入れる→どれかが欠けていると線が途切れるためないことがわかる。

「小さいことほど丁寧に、当たり前のことほど真剣に」(P154)

やるべきことには、必ずその理由を説明する(P162)

単に「やるべきこと」を示すだけでは説得力がない。なぜ、その作業を行うことが大切なのか、なぜそうすることに決めるに至ったのか、…その理由がわからないと、なかなか行動は変えられない。納得しないで作業を渋々やってもよい結果は得られない。

ANAの整備部門にある「過去に起きた失敗をもとに作った基本動作マニュアル」=「ベーシックマナー」の記述方法

見開きの左ページに「やるべきこと」、右ページに「過去の失敗事例」を載せている。

例)
【やるべきこと】
「点検はクリーニングの前後で行う」
点検箇所は、まずクリーニング前に点検して不具合の形跡を確認し、クリーニング後に詳細を点検する。
【過去の失敗事例】
「クリーニングにより、データ取れず」
B747の脚のオイル漏れの形跡を確認しようとしていたが、その前に他の作業を行っていたところ別の作業者が、その箇所をきれいにクリーニングしてしまったため、形跡点検とデータ取得ができなくなった。

「仕事は段取りが8分」(P164)

仕事には事前の準備が大切。
・必要なもの(整備の場合は部品や工具、マニュアルなど)
・入念な打ち合わせ(役割分担や仕事の進め方の調整、過去に経験した作業エラーや不安全事象の事前共有など)
残りの「2分」が「作業」あるいは「仕上げ」。

「あいさつ」を忘れない(P177)

あ……あかるく。暗い声であいさつするのではなく、声のトーンを上げて明るいひと言。
い……いつも。毎日いつも気分によらずあいさつ。
さ……さきに。部下や後輩からあいさつするのが当たり前ではなく、あいさつは気がついた方から先に、自分からあいさつする。
つ……つづけて。朝の「おはよう」のあいさつに続けて何かひと言添える。

繰り返しの作業をマンネリ化させないために(P184)

繰り返しに思える作業も、その時々で自分の気分や体調をはじめとして、周囲の状況は違うはず。「また昨日と同じ仕事か」と何も考えずに、機械的にこなすのと、「今日の状況に一番相応しい仕事の仕方は何か」と考えて仕事を行うのでは、結果が変わってくる。

「自分以外は、みなお客様」と考える(P188)

・自分が工場で働いているのであれば「後工程は、みなお客様」
・営業の最前線でバリバリ稼いでいるなら、「サポートスタッフは、みなお客様」
・経費などの精算をする時にも「経理担当者は、みなお客様」
お客様と考えることで、仕事のやり方が変わる。

お客様の前では「おしゃれ」ではなく「身だしなみ」(P201)

「おしゃれ」は自分が相手にこう見てほしいという気持ちが込められたもの。自分を満足させるために行うもの。
「身だしなみ」は、相手が望んでいることを感じていただくもの。ビジネスであれば「信頼感」や「安心感」。
「お客様がどう感じるか」を基準にした場合、力を入れるべきは「身だしなみ」。

制服を着た瞬間からサービスは始まっている(P204)

CAも、お客様の前にいようとギャレー(飲みものなどを用意する場所)にいようと、身だしなみ、表情、言葉づかいを変えないこと。
「ウラオモテ」があると、お客様は必ずそれを感じ取る。

「制服を着た瞬間から、ANAグループのCAとして恥ずかしくない行為で振る舞うことを心がけましょう」と話している。

*1:確認したところ、出版社も同じ。編集手法が同じだからなのかもしれません

*2:ANAグループのイメージを拝借しました