毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

「Chikirinの日記」が目指したもの☆☆☆☆

はてなが誇る大人気ブログ「Chikirinの日記」。
ちきりんさんがどういう意図を持ってブログ(のちにはツイッターなども含めたひとつのメディアとして)を育ててきたのかがわかる、というので家族が借りて来たのがこの本。

「自分のブログをどんな風にするか、ヒントになるよ」と言われたものの、「Chikirinの日記」の単なるいちファンとして読んでしまったくらい、面白かった。


◆目次◆
ご挨拶
裏を知る篇 『「Chikirinの日記」の育て方』
第1章 出発点
第2章 ブレーク!
第3章 自分のメディアへ
第4章 今、そしてこれから

表を読む篇 『ベストエントリ集』
GROWTH
CAREER
RELATION
EDUCATION
POLITICS
BUSINESS
さいごに

「裏」と「表」の2部構成になっているこの本、実は「裏」はもともと『「Chikirinの日記」の育て方』というタイトルで発売された電子書籍の“紙化”だそうだ。
紙の書籍として発売するにあたり、せっかくだからと人気エントリを集めたものが「表」として収録されている*1


後半の「表」編は文句なしに面白い。あの膨大な過去ログを今さら遡って読むのは大変だし、最近のエントリは続きものが増えて様子が変わってきているので、「Chikirinの日記」ってどこが面白いの?という人にはおすすめ。


で、注目の「裏」編だが、驚きの連続だった。
一般に、ブログは
記事をたくさん書く→注目を集める→本を出す→有名になってビジネスが成立というのが成功の流れだと考えられている。これを目指している人も多い。

ところが、ちきりんさんは初めからまったくそんなことを目指していなかったそうだ。
有名になること、ブログをできるだけ多くの人に読んでもらうこと、ビジネスとして成功する(=収入を最大化する)ことは、どれも目標ではなかった、という。


そもそも、ブログを書きはじめたきっかけがすごい。
ちきりんさんはずっと日記を書いていた。昔から、「今日は何を食べた」とか「どこに行った」というような行動の記録ではなく、「何かの出来事に対してどう考えたか」を日記に書いていたそうだ。
それを、パソコンで書いたら楽かも、みたいな感じでブログを開設したのだそうだ。誰かに読んでもらいたい、という意図は当初はなし。


人気ブログになった後、ちきりんさんが明確に意図していたのは、インフラとして「自分メディア」を育てることだった。

…私が目指したのは、「Chikirinの日記」を価値あるメディアに育てることであり、価値あるメディアとは、特定の共通点を持って絞り込まれた読者が集まっている場所、と考えていました(P82)

だから、ターゲットとしての読者像はとても細かく設定されている。
いいメディアとして質を保つために、悩みながら決断したこともあったという。
しかも、普通の人にとってはある種の「上がり」であり「大きな成功」のはずの本を出す目的も、ちきりんさんにとってはあくまで「ブログへの集客の手段」。
この辺の冷静な判断は、なかなか真似できるものではないと思う。


もうひとつ、印象的だったのは「そんじゃーね」のアイコン化の話。
私がこのブログ面白いわ、と思って毎日のように読みに行きだした頃には、すでに最後に「そんじゃーね」で終わるのがお約束になっていた。
だが、初めは必ず「そんじゃーね」ではなかったのだそう。

ある日、見ず知らずの人が自分のブログを「そんじゃーね」で締めくくり、「そんじゃーね。」に「Chikirinの日記」をリンクしていたのを見て、世間の認識は“「Chikirinの日記」=そんじゃーね”なのか、と気づいて一本化したのだそうだ。
自分(のサイト)はどう見られているのか、に敏感だからできたことだと思う。 


「裏」編も後半になるとメディアとして巨大化した結果、不自由さも感じる。献本されても記事にするとは限らない(むしろほとんどしない)とか、誰々に会いたいとうっかり書いたらすぐ「対談セッティングしますよ」などと言われるので書かないようにしているとか、そんなの普通の人には役に立ちませんよ、と思うエピソードもちらほら。

もともと、ちきりんさんは某外資系コンサルでBtoCビジネスを得意としていたそうで、そういったノウハウもいろいろと使われている。

なので、あわよくば自分のブログの読者を増やすノウハウを、と変な色気を出すより、単なる読者として面白く読んだ方がいい本だと思う。


私が参考になるかな、と思った点は

  • (著名人の)悪口を書かない、尊敬の念を伝えるサイトづくり(のちに出会うきっかけができたり、引き上げてもらえたりする)*2
  • 読者の絞りこみ、設定の徹底化

そして何より、

  • 得意なことを書く。頼まれなくても書きたいことがある

でしょう。

ついつい「人に読んでもらう」ことを最優先してしまうが、それじゃ面白くならない
のかも、と反省した。

「Chikirinの日記」が好き、面白いと思っている人や、ちきりんさんの本を読んで興味がある人にはおすすめです。
私のアクション:ブログの読者層を想定してみる 

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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

ブログの鍵は、何かのきっかけで通常の何倍ものアクセスがあった時、翌日に何を書くか(P114)

注目された翌日にこそ「昨日よりも面白い何か」を書いておけば、再訪してくれた人に対して、一気に「このブログは面白い!」と印象づけられる。
「昨日○○で紹介されました!」のようなエントリは最悪。

読者を絞り込む(P133)

「読売新聞ではなく日経新聞、地上波テレビではなくCS専門チャンネル」を目指す

*1:しかも、炎上の程度が「炎マーク」で示されている親切設計

*2:ちきりんさんの1冊目の本の帯を、当時面識のなかった堀江貴文さんが書いてくれたのは、そのおかげだと思っているそうです