毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

ゆるく生きても許される世の中になってきた☆☆☆☆

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ミニマリスト」にがぜん興味を持ちだした家族が、タイトルだけ見て借りてきた本。
phaさんは「はてな村」の住人でスーパーニート。何冊も著書を出版されている。ちきりんさんが初めての本に推薦の言葉を書いた、と話題になった時、インタビュー記事などを読んだことがある。

いわゆる「ミニマリスト」とはちょっと違うよ、大丈夫?と思ったが、案外楽しく読んでいたようだ。
もちろん私はワクワクしながら読んだ。かなり面白かった。


◆目次◆
はじめに
第1章 働きたくない
第2章 家族を作らない
第3章 お金に縛られない
第4章 居場所の作り方
あとがき
ゆるく生きるためのブックガイド

「スーパーニート」って何ですか、と多くの人は思うだろう。
ニートと言えば、「働かない」→「貧乏」→「ほぼ引きこもり」→「協調性なし」みたいなイメージを持ってしまうが、phaさんは定職には就いていないものの、本を出したり、プログラムを作ったりしているので収入はそこそこある。
しかも、シェアハウスを自ら立ち上げたりしているので、行動力もあれば、仲間もいるのだ。
そういうわけで「スーパーニート」と呼ばれている。
きっと、これも「新しい生き方」として、少しずつ定着していくのかもしれない。


phaさんは、こんな風に考えて、この本を書いたそうだ。

 今の社会は生きるのに必要な物資や技術といったハードウェアは既にかなりなレベルで整っているから、あとは「どういう風に生きるか」というソフトウェアさえうまくインストールできれば、もっと伸び伸びと楽しく生きられるはずだ。そうした新しい生き方を考えるヒントとして、この本が役立てばいいなと思う(P21)。

世の中の流れに対して、おおむね楽観的なスタンスだ。いろいろあるけど、生きやすくなっている、と考えている。
結婚しなくてもいいし、未婚で子持ちでも以前ほど肩身が狭いわけでもない。そう考えれば、自由に生きられる裁量は増えているとも言える。

ただ怠惰なのではなく、自分らしく生きることを大事にしていたら、今のような生活になったという。
その価値基準は、裏表紙にまとめてある(下のメモにあります)*1
やはり、自分にとって大事なもの、譲れないものがきちんとわかっているのは強い。


内容はとても哲学的。単なるノウハウ本と思って読み始めると裏切られる。
特に、「社会←→自立」「肯定←→否定」のマトリックスをどう移動するか、という洞察は深くて驚いた。


田舎暮らし、共同生活など、読みながら何かに似ている…と思ったら、以前読んだ『ナリワイをつくる』だった。
それもそのはず、お二人は友だちで、共著も出されていたのだ*2


世の中のしくみがどんな風に変わってきて、どこにひずみが出てきているのか、という話が面白かった。
phaさんは「ほとんどいろんな本からとってきただけ」と謙遜されているが、パラダイムシフトがどう起きているのかがよくわかり、納得できた。

今の世の中が、今までに比べて割合なにをしても許される世の中になってきたことを実感した。誰もが自分に合う生き方を選べばいいのだ。


phaさんの生活そのものには憧れないが*3、自分の望む生き方を追求する姿には憧れる。

 活動家の湯浅誠さんが「貧困というのは単にお金がないことではなくて、お金・人間関係・精神的余裕などのさまざまな有形無形の“溜め”を持ってない状態のことだ」とよく言っているけれど(『反貧困』<岩波新書>など)、お金でも家族でも会社でも友人でも知識でも特技でもなんでもいいから、困ったときにそれに頼って少ししのげるような“溜め”をいろんな場所にたくさん作っておくのがいいだろう(P177)。

この言葉は、私の弱点をかなり的確に突いているので、痛たた、と思った。お金さえあれば大丈夫、じゃなくて、セーフティネットは自分でもいろいろなところに作っておいた方がいいのだ。

自分らしい生き方を貫きたい人や、これからの世の中がどんな風になっていくのか知りたい人には興味深い本です。
文体に少しクセがありますが、慣れれば大丈夫。
私のアクション:「人とのつながり」をもう少し意識する
■レベル:守 一文が長く、ページを見ると真っ黒なのに、読むと面白くてつるっと読めてしまいます。

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*1:2016.5.7 メモをUPしました

*2:フルサトをつくる

*3:私はあまりシェアハウス向きの性格ではないので