※メモしたのは佐藤さんの発言ばかりでした。松井さんの発言を読みたかった方すみません
デザインするのは、プレゼントを考えるような感じ(佐藤)(P102)
「何がほしいですか?」と聞いて、「○○がほしいです」と答え通りのものを買ってくるのは、ただの買い出し。クライアントといろいろ話しながら、「この人はこういう性格なのかな。今までこういうモノが好きだったんじゃないかな」など想像を働かせて、求めているであろうモノをドキドキしながら渡す……。特にプレゼンは、毎回プレゼントを渡す気分ですね。
つまりクライアントが「これほしい」と言っているモノは、本当にほしいモノとは限らない。その人が気づいてない本当の願望まで掘り下げて、それを指し示してあげたいんですよ。
クライアントの先にある未来を意識する(P108)
マーケティングの発想だと、クライアントの過去の情報を整理しながら、一歩先の「未来」を示す。その人がいる地点の、ちょっと先を答として当てる作業。でもそういう問題解決の仕方だと、過去からの流れの延長線上でしかないので、アイデアとしての爆発力はない。大きく飛躍はできない。
自分の理想としては、まずポーンと先を見ちゃう。
(中略)
現状の問題に対する答ではなく、先にいくつも答を想像してしまう。Aの1、Aの2、Aの3……その答の中で、一番相性のいい質問に返ってくる。向きとしては逆。ちょっと先の未来を予測して、今の課題を見つける。まず答をイメージして、それにもっとも合う質問を逆算しているから、その問題は必ず解ける。
(中略)
理想的なのは、マーケティングの視点とデザイナーの視点があること。それが二方向から追ってくると、いろいろな答が出てくる。
アイデアは一本釣りするのではなく、自分がエアコンのフィルターになる感じ(佐藤)(P112)
エアコンのフィルターは、常に空気を通し続けている。それで定期的に掃除すると、不純物やゴミなどいろんなものが引っかかっている。それと同じように、自分の中でも、生活を通してたまに面白いアイデアが引っかかっている。「さあ、今日は面白いアイデア見つけるぞ!」という意気込みだとなかなか見つからないので、そのぐらいのトーンで考えるようにしている。
日常や、当たり前をすごく大事にしている(佐藤)(P113)
当たり前のものを当たり前に見ても、当たり前でしかないが、当たり前をちょっと違う角度で見ると、すごく魅力的なものに見えてくる。
日常で見つかるものが公式。そこにクライアントからもらったお題を関数のようにはめこんでいくと、答が見つかる。解けた時のすっきり感もあるし、数学の問題を解いているような感覚でデザインを楽しんでいる。