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今すぐ「言葉」を変えましょうposted with amazletナナ・コーポレート・コミュニケーション (2012/10/13)
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今年の初めに記事をUPした*1『時間・習慣・人脈 「伸び悩み」を脱出する3つのスイッチ』で紹介されていた本。そういえば読んでなかった、と思って読んでみたら、ものすごくいい本だった。
なぜもっと早く読まなかったのか、とちょっと悔しくなった。
◆目次◆
■プロローグ
Chapter 1 世界一やさしい習慣にたどり着くまで
Chapter 2 世界一やさしい習慣 理論編
Chapter 3 世界一やさしい習慣 実践編 言葉×行動=無敵のビジネスパーソン
Chapter 4 一流の人から学んだ「言葉の力」
Chapter 5 ブレークスルーのつかみ方
Chapter 6 言葉はあらゆる事象を好転させる
■エピローグ
参考文献
- 日常使う言葉を「いい言葉」に変えるだけ
- 変わったのはセルフイメージ
- 相手の「自己肯定感」を大切にする
コーチング、カウンセリング、ビジネススクール、とさまざまなことに手を出したものの結果は出ない。
そんな時に出会ったのが2冊の本。
その2冊が教えてくれたのは「言葉には力がある。いい言葉を使うといい人生が作られる。だから肯定的ないい言葉を使う」というとてもシンプルなことだった。
それだけで一躍トップセールスに。何と、「年間目標20億」をわずか4ヶ月で達成するほどだったそうだ。
著者はこう言っている。
人間の運や能力には、さほど大きな差はありません。結局はどれだけ本来の実力を発揮できるかどうかです(P8)。
本来の自分を出せるかどうかが大切で、そのために言葉の力を使うのだ。
日常使う言葉をいい言葉にすることで、変わったのは「セルフイメージ」だそうだ。
銀メダリストが金メダルを取るために金メダリストにインタビューして回った、というエピソードが印象的だ。
オリンピックのライフル射撃金メダリスト、ラニー・バッシャムは、1972年のミュンヘンオリンピックで銀メダルを獲得したのち、金メダルを目指すために行動したという。
それは金メダリストたちに直接「あなたが金メダルに手が届いた、他の選手と違った理由は何でしょうか?」とインタビューすること(2年間、1日平均5時間)。
彼は次の1976年モントリオールオリンピックで見事金メダルを獲得。
その原動力となったのは「私は金メダルにふさわしい」というセルフイメージだった。
彼は「意識と下意識*2だけでは金メダルに届かなかった。セルフイメージが加わって金メダルに手が届いた」と述べている。
いかにしてセルフイメージを変えるか、そのプロセスも丁寧に教えてくれる。
自分の過去にさかのぼって「何がやりたかったか」を探す方法や、理想の自分をイメージングする「ビジョン・ストーリー」など、手法そのものは新しいものではないが、わかりやすくて無理がない。
セルフイメージを変えるのは簡単ではないと思ってしまうが、「シンプルだ、簡単だ」と唱え続けていればあっさり作れるのだそうだ。
「自分と過去を好きになるほど、やりたいことに近づく!」という言葉や、セルフイメージはゆっくり作ればいい*3、という解説で、やる気になれた。
もうひとつ、印象的だったのが「相手の自己肯定感を大切にする」という言葉。
相手の自己肯定感を大切にするよう意識すれば、人間関係のほとんどは解決すると著者は言う。
そして、それが自分にもプラスになるというのだ。
人は相手の自己肯定感を大事にしようと意識すると、そうした行為の基本となる「自分への肯定感」を大事にしようとするもの(P191)
さらに
自己肯定感を大事にすると、自分は一体何者で、そしてどこへ行きたいのか、という二つの重要な問いに明確な答えを出せるようになる(P192)
のだとか。
相手を大事にしようとすれば、自然と言葉も思いやりのあるものになるし、脳は他者にかけた言葉と自分にかけた言葉の区別がつかず、誰かを褒めた言葉も自分への言葉と“カン違い”して受け取るという。
言葉の力と自己肯定感がこんな風に結びつくのか、と発見したようでうれしくなった。
かなり前の本で、著者の現在の状況は調べてもわからず、リンクも貼れなくて残念なのですが、いい本です。
脳の専門家ではない分、かえってわかりやすくなっているので、サイエンス寄りの本が苦手な方にもおすすめです。
図書館などで探して、ぜひ読んでみてください。
私のアクション:何が起きても、「これでいいのだ」と言うクセをつける
■レベル:守
著者が人生を変えてくれた、と挙げていたのは次の2冊です
『愛されてお金持ちになる魔法の言葉』佐藤富雄
『いい言葉は、いい人生をつくる (成美文庫)』斎藤茂太
次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
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