毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

[読書日記]言葉ダイエット☆☆☆

ネットで見かけて興味を持った本。
愛読しているブログでも、先日紹介されていたのでタイムリーでした。

Kindle Unlimitedのリストに挙がっていたので、いそいそと読んでみました。


  • 真面目な人ほど、文章が長くなる
  • できる人は、メールが短い
  • 起承転結より3幕構成


◆目次◆
この本について
第1章 なぜあなたのメールや企画書、エントリーシートは読みにくいのか?
第2章 言葉ダイエットで、短く書こう
第3章 言葉ダイエットを、実際にやってみよう
第4章 読みたくなる文章の書き方
特別対談 「何歳からでも、おもしろくなれる。」橋口幸生×田中泰延
第5章 言葉ダイエット実例「読みやすいとは、こういうことだ」
最後に

著者は電通でコピーライターをされている方です。
コピーライターの方が書いた本となぜか相性が悪い私。
過去記事はこちら

ちょっと不安になりましたが、書いてあることはまっとうで、ビジネスにも使える本でした。
無事、壁に投げつけることなく読めました*1

文章が長くなる理由

著者は「長い文章(メール、クライアントの指示書、プレゼン資料など)」を長年苦労しながら読み続け、ある日気づいたのです。
「これは、難解な文章じゃない、ヘタなだけだ!」
ということに。

 思っていることをそのまま書くのは、誰でもできます。そこから必要な内容を取捨選択するのがむずかしいのです。…書いた内容がどう伝わるか不安なので、どうしても言葉を重ねたくなります。得意先や上司に向けた文章であれば、なおさらです。…結果、でっぷりと贅肉がついた読みにくい文章になってしまうのです。まじめで気配りのできる人ほど、この罠にはまる傾向があります(P10)。

のだそうです。

確かに、あれもこれも言っておこう、こう書いたほうが伝わるかも、とついつい重ねがち。
でも、必要なことを絞り込んでシンプルにしたほうが、実は伝わりやすい。

言葉の贅肉を削ぎ落とす

著者は仕事ができる人ほど「メールも短いし、指示が的確だ」ということを、経験から学びます。

コピーライターとは、「書く」仕事ではなく「消す」仕事。
「必要なことをギュッとひと言に込める技術」に長けているのができるコピーライターです。
メールや指示がシンプルでわかりやすいのも当然です。


コピーライティングのスキルをもとに編み出したのが「言葉ダイエット」。

言葉ダイエット8つのポイント(P18)

  1. ひとつの文には、ひとつの内容だけを書く
  2. 1文は40~60文字以内
  3. 抽象論禁止――修飾語禁止/カタカナ語禁止
  4. 繰り返し禁止――重言には特に注意
  5. ムダな敬語禁止
  6. 表記を統一しよう
  7. こそあど&接続語の連発禁止――「この」「その」には特に注意/体言止めを使いこなす
  8. Tips――読点の打ち方/記号をそろえる/文末はそろえない/迷ったら新聞社のサイトでチェック

どれも、ムダな部分を削ってシンプルに伝えるためのコツ。

実際にビフォー/アフターの例がいくつも紹介されていますが、伝えたいポイントが明確になり、受け取りやすくなっています。
ゴテゴテと書かなくてもいい、むしろ書かない方が伝わる、ということは発見でした。
今までやっていたのは何だったのか、と思うほど。

三幕構成とは

8つのポイントは、いろんな「文章術」でも言われていることが多かったのですが、新鮮だったのが「三幕構成」の話。

世界中の映画で使われている手法で、続きが読みたくなる文章が書けるそうです。

  1. 導入で読み手を引きつけ、
  2. 本題を興味深く読んでもらい、
  3. まとめで読後感を決定づける構成(P149)

著者によれば、起承転結よりも大雑把でいいので使いやすいとか。

4つにしようと思うと案外むずかしいので、これは使ってみたいと思いました。


サブタイトルにあるように、メール、企画書(プレゼン)、エントリーシートの具体例が紹介されているので、この3つで困っている人には即役に立つ本。

それ以外にも、「敬語で長くなりすぎる」のが悩み、という方にはおすすめです。過剰な敬語の削減にかなり力を入れています。
私のアクション:「読点が増えたら文章を分ける」を意識する
■レベル:守 読みやすく、オーソドックスな内容です 


※この本のメモはありません

*1:Kindle版だったので、壁に投げつけたら自損事故に