本のことは本読みに聞け☆☆☆

成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方

日刊書評メールマガジン「ビジネスブックマラソン」を発行している出版コンサルタント・土井英司さんの本。

土井さんが読む本は年間１０００冊とも言われている。この本は、たくさんの本の中から選りすぐった３０冊のエッセンスをまとめたものだ。選ばれたものはビジネスに限らず、もっと人生について考えるような深いものも多い。

世阿弥の花伝書や哲学など自分で読むには大変なものや今は手に入らない貴重な本も選ばれており、その中から貴重な教えをかんで含めるように教えてくれる。この本を読めば選ぶ手間とハズレを引くリスクが回避できる上、ポイントがわかりやすく書いてあるので二重においしい本だと思う。恥ずかしながらこの中にきちんと読んだ本はなかったのだが、何度か手に取ったものの結局上手く読めなかった「７つの習慣」が何を目指す本だったのか、この本を読んで初めて理解できた。この中からさっそく何冊か読みたい本リストに入れた。

また、出版コンサルタントならではの「よい本との出会い方」も面白い。どこを見ればきちんと書かれた本とそうではない本かが見分けられるヒントが書いてあるので、いい本になかなか当たらない人はそれもおすすめ。
土井さんによれば本は「他者の時間や経験を買うことができる」もの、そういう見方をすれば読む本も変わってくるかもしれない。