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自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

小説で読む「この世のしくみ」☆☆☆☆

 

極楽飯店

極楽飯店

Amazon

この本は、このブログから出た3冊目の本だ。

 

実は、ブログ連載時に一番気に入っていたのが「極楽飯店シリーズ」というもの。ブッダがお弟子さんと繰り広げる話がわかりやすく、まとめて読んでみたかったのだが*1、過去の2冊には掲載されていなかった。

先日この本の存在を知り、やっと本になったのか!と喜び勇んで借りたところ、小説だったのでびっくり。
知らなかったのだが、雲黒斎さんはその後ブログで小説を書いていたそうなのだ。その小説に加筆したものがこの本。

まったく知らずに読んだからなのか、とても面白かった。


 

◆目次◆
第一章 門
第二章 虫
第三章 リストランテ
第四章 罠
第五章 救いの女神
第六章 解読
第七章 五芒星
第八章 選択
第九章 源
第十章 辞令

ぜひ内容は実際に読んでいただきたいので、ネタバレはしません。
でも、そうなると何も書けなくなってしまうので、Amazonページに掲載されている、
内容をご紹介。

死んだら、こんな世界が待っていた!

広告代理店のサラリーマンが、突然、黄色いTシャツ姿の「守護霊」と会話ができるようになってしまった経験を綴って大人気になったブログ「あの世に聞いた、この世の仕組み」。そのブログで連載していた小説「極楽飯店」に加筆してまとめたもの。
主人公は、反社会的な人生を送り、仲間に殺されてしまった男。悪行を自覚していた彼は「地獄」行きを覚悟していたが、着いた場所はどうも「地獄」とイメージが違う。美しい町並みに居心地のいいマンション。しかし、「食事」にありついたとき、彼は「地獄」の本当の意味を知る・・・・・。
独特のユーモア溢れる筆致で、「私たちは本当はどんな存在なのか」という永遠のテーマをわかりやすく綴った、「真理」の物語。
謎に満ちた展開の中、主人公と共に「気づき」のプロセスを体験できる。
連載当時、「人気ブログランキング 小説部門」で1位を記録した話題の小説。いままでになかった、スピリチュアル・エンターテインメント小説の誕生です!

主人公が死んで、いわゆる「閻魔さまの裁き」を受けるために列に並んでいるところから話が始まる。
主人公はいわゆる「反社会勢力」の構成員だった人物。そりゃあ、地獄行きだよね、と本人も思うが、どうも行った先がイメージと違う。
どういうこと?と思っているうちにぐいぐい引き込まれて、一気に読んでしまった。

 

ものすごくよくできている。練られたプロットで、エンターテイメント小説としてとても面白い。
でも、一番伝えたいことは同じ。つまりこの本は、小説で読む「あの世に聞いた、この世の仕組み」なのだ。
しかも、前の2冊よりもさらにパワーアップしている気がする。この本を読んで初めてちゃんと理解できたこともあった。

中でも、一番しっくり来たのが「カルマ」の説明。
「カルマ」といえば“前世の悪行”とか脅しにしか思えないような説明が多く、今までは正直言ってあまり聞きたくない言葉だった。
でも、この本ではカルマはまったく違う捉え方をしている。これなら納得できるし、今から手の打ちようもある。これだけでずいぶん気持ちが楽になった。
※下のメモにあるので、興味のある方はご覧ください。

 

ほかにも、この本では閻魔さまらしき存在がずいぶんチャーミングだし、最後の章ではちょっとしたオチもある*2
いろいろ楽しめて、生きていくのが楽になる本。ものの見方が変わります。
「むずかしい本はイヤだけど、マンガなら読める」という人に特におすすめ。
イラストはありませんが、ストーリーが面白いのでスイスイ読めます。
私のアクション:今回はネタバレになるので秘密

 

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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
【注意】メモだけ読んでも、むずかしくてわかりにくそう、と感じるかもしれません。
小説の中の説明部分だけをまとめています。前後関係をかなり省いているので、本で読めばもっとわかりやすいです。

人間が抱える苦悩は、源(ソース)から離れようとする姿勢、分離意識の強まり(凝り固まった思考の集積)に比例して生まれる。神意識の次元(源の中心)から離れるからこそ不安が生まれ、神を、愛を求め出す。そして、愛を求めてさまよい出すが、愛を見失っているがゆえに、その努力は、「分離感」を増す方向に働き、状況をより悪化させてしまう(P217)

笑う=「状況を受け入れる」(P223)

素直な笑いにしろ、降伏を意味する笑いにしろ、そこに共通するものは「状況(いま)を受け入れる」という態度。笑いは思考と恐れを手放したところにある。

思考と恐れから離れるには(P231)

信頼する。大いなる力に委ねる。分離感が錯覚であることを受け入れる姿勢。「個」という錯覚を手放した時、源のエネルギーと一体となって動き出せる。

願いが叶うしくみ(P236)

1.求めよ、さらば与えられん。(願うことから始まる)
2.具現化するためのエネルギーは源にある。願いはそこへ送ること。
3.願いを源へ送るには、その間にある詰まり(思考と恐れで構成された「カルマ」)をなくさなければならない。
※ただし、多くの願いにはすでに恐れが内包されている。
4.「願い続けている(願いがある)」という状態は、願いが源に届いていない証拠。願いは、願いを手放した時(源へ届いた際)に叶う。
5.詰まりは、思考と恐れを手放すこと(源に対する絶対的な信頼)によって消滅する。
6.源に届いた願いは、「与える者」を担う場へと分散される。
(願う→手放す→源に届く→具現化が始まる→受け取る)

※6について
「君たちの間に壁がなくなった時、あらゆる願いはスムーズに叶えられる。皆がみな、神として、与える者として動き出す。藪っちの願いが源に届くと、源が司令塔となって、その願いを具現化してくれる者のところへと運ばれる」

自己卑下は余計なカルマを引き寄せやすい(P237)

自分の価値を自分で下げてしまっている。「自信のなさ」が引力になって、余計なカルマを引き寄せやすい傾向がある。そのカルマのせいで、「私には受け取る資格がありません。私にはふさわしくありません」って、せっかくのプレゼントを受け取り拒否しちゃうんだ。
(中略)
名前や性別、年齢、職業、趣味嗜好といった「自分」の定義(他者との違い)や、善悪基準や価値観、罪悪感、劣等感や優越感、また「自分以外」に対する意味づけなど、ありとあらゆる観念がカルマの元になる。→「分離した状態」を守ろうと、「個」を強化してしまう

*1:というのも、ブログは話があっちに飛んだりこっちに飛んだり、間に与太話が入ったり、と案外ひとつのテーマをまとめて読むのはむずかしいのです。これは雲黒斎さんに限りません。ブログは本とは違いますから

*2:よく読まないと見過ごすかもしれません