プロレスにまったく興味のない私でも、面白かった。
◆目次◆
はじめに
第1章 目的地を見つける
第2章 人間関係を切り抜ける
第3章 やる気を出す
第4章 トレーニングする
第5章 「うまくいかない時間」を力に変える
第6章 こだわる
おわりに
プロレスは見ないが、棚橋さんはテレビで何度か見かけたことがある。クイズ番組をよく見ていた頃、時々ゲストで出演されていた。
見るからにヒーロータイプのルックス、なのに立命館大学に一般入試で合格した(もちろんちゃんと卒業も)頭のよさ、華々しい人生なのだろうな、と勝手に思っていた。
でも、本を読んだら全然違う。
なかなかプロレスラーとして芽が出なかったり、やっと上向きになったと思ったら女性問題で干されたり。
著者がプロレスラーになったのは総合格闘技に人気が移った時代で、プロレスファンを増やすためひとりでプロモーションという名の地味な営業活動に奮闘したり。
実はプロ野球選手を目指していたのに自分の限界を知ってあきらめた、など挫折も数知れず。
こういう、大きな挫折や失敗をしたり、苦労してきた人の言葉には学びがいっぱいある。
そして、頭でっかちではなく、体を張った仕事をしている人(主にアスリート)の言葉には重みがある。
その両方の価値があるので、著者の言葉は深く染みた。
「受け身」の話が新鮮だった。
プロレスは、いかに対戦相手の技をしっかり受け止めるかが大事なのだそうだ。それを嫌がって逃げ回っていたら、プロレスラーとして大成しない。
まず正面から受け止め、そこからどう反撃するかを考えるという。著者の人生観もプロレスラーならではかも、と書かれていた。
著者の全力の定義も素晴らしい。
あるとき、「全力」の定義をファンに聞かれた。
「6人タッグの試合でも『全力』を出せるのですか?」
僕が答えたのは、全力とは「集中力の問題」だということ。
リングの上で、いかに一瞬の動き、技に集中して心を込められるか。
激しく動きまわることだけが「全力」ではない。
目の前にある課題に、しっかり集中して、丁寧に向き合うこと。
それをずっと続けていく志の高さが「全力」なのだ(P206)。
「全力」で取り組めるようになったら、人生をいい方向に変えていけそうだ。
プロレスファンじゃなくても、どこかで棚橋さんを見かけてカッコいいな、と思ったらぜひ読んでみてください。
特にまだ10代、20代の人におすすめです。
私のアクション:失敗したら、「ここからが勝負だ!!」と切り替える
■レベル:守 「生きるヒント」として読みやすい
以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
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