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[読書日記]すべての知識を「20字」でまとめる 紙1枚!独学法☆☆☆☆

ネットで見かけた本。要約が苦手なので、「20字でまとめる」という言葉に惹かれて、図書館で借りて読みました。
実は「20字」はこの本のごく一部でした…。

せっかくなので一通り読みましたが、なかなか有益な本でした。


  • ポイント1 20字は本質をつかむ「枠」
  • ポイント2 アウトプット=人に説明できること
  • ポイント3 常に2W1H(What/Why/How)を押さえる



◆本の目次◆
はじめに――なぜ、学んだことがすぐ活かせないのか
PART1 「初伝」:INPUT
第1章 なぜ、学んだ内容を忘れてしまうのか?
第2章 「紙1枚」書くだけの「20字」インプット学習法とは?

PART2 「中伝」:OUTPUT
第3章 アウトプット力を高める「学び方」
第4章 その他大勢から抜け出す「3Q」アウトプット学習法とは?

PART3 「奥伝」:CONTRIBUTION
第5章 なぜ、学びを仕事に活かせないのか?
第6章 奥義伝授!仕事に即活かせる「1枚」コントリビューション学習法とは?
終 章 「知的好奇心」型の学習を取り戻す
あとがき

こんな本です

著者はトヨタ出身。
トヨタと言えば会議資料などすべてが「紙1枚」なのは有名な話ですよね。

トヨタでこの手法を徹底的に叩き込まれた著者が、「読んでおしまい」にならない、紙1枚でできる学習法を教えてくれる本。


3つのパートに分かれていて、初伝/中伝/奥伝とあります。

奥伝は初伝中伝の応用。
「あるワークをしてから読む」という作りになっていて、ネタバレをしてしまうと深い理解を妨げるので、ここでは紹介しません。
興味のある方は、ぜひご自分で読んで感動してください。


初伝・中伝だけでもなかなか身につけるのはそれなりに時間がかかりそうです。
この記事では、私自身の一番の目的である「20字にまとめる方法」と、気づきをご紹介します。

ポイント1 20字は本質をつかむ「枠」

トヨタ時代、資料作りには3つの制約があったそうです。

制約1:「紙1枚」に収めなければならない
制約2:「枠内」に収めなければならない*1
制約3:「テーマ」から逸脱したことは書けない(P45)

「1枚」「枠」「テーマ」という3つの制約をかけた状態で日々、資料作成をつづけていると、要約力が身についたといいます。
上司が赤ペン添削をしてくれたおかげ、と著者。


ただし、時間をかければ「赤ペン添削してくれる人」がいなくても身につくそう。
ポイントは

  • 1枚の紙に
  • フレームを書いて、
  • テーマを決めて埋める

手順は

  • キーワードを抜き出す(10分程度)
  • 赤ペンでグルーピング(やり方は以下↓)

・同じ意味の言葉に○をつけ、線でつないでいく
・似たような言葉を囲み、いくつかのグループに分類してみる
・複数の言葉に通底するキーワードを考え、空きスペースに追記しておく(P73-74)

  • 20字にまとめる
  • 「赤ペン」でセルフ推敲する


20字前後にまとめるのがむずかしい時には

・「もっと短い別の言葉」に言い換えられないか?
・言葉の「順番を入れ替える」ことで、もっと端的に表現できないか?
・「修飾語句」を省いたり、補うことで、もっとわかりやすくできないか?(P80)

と考えるといいそうです。


「なぜ20字?」という疑問を持つ方も多いと思います。
著者の回答は「覚えやすい、伝わりやすい最小単位」だから。

日本語で最も短い文といえば俳句ですよね。
俳句は5・7・5=17字。
「日本語は20字あれば、伝えたい内容が表現できる言語だ」というのがその論理。


この本の見出しはすべて20字前後になっています。
確かに、20字あればわかりやすく伝わるなあ、と実感が持てました。

ポイント2 アウトプット=人に説明できること

理解とは「人に説明できる状態」になること。
「自分がわかればそれでOK」のレベルではダメで、その先まで到達しなければアウトプットできない、とありました。

よく言われる「人に教えることで自分も学びになる」とはそういうことですよね。


ギュッと本質をつかんで理解しておけば、説明もシンプルにわかりやすくできる。

この時、深く理解している人ほど、やさしい言葉でわかりやすく説明できます。


そのためにも、「20字」にまとめる力は重要になるのです。
自分がどのくらい理解できているか、「20字」にまとめようとした時にわかります。

ポイント3 常に2W1H(What/Why/How)を押さえる

アウトプットするためにも、自分が深く理解するためにも、押さえておきたいのが
What?
Why?
How?
の3つ。

わかるとは、「3つの疑問」が解消した状態(P116)

著者はプレゼンなどで突っ込まれる内容がほぼこの3つであることに気づき、この3つを網羅するよう心がけた
すると、この説明スタイルで満足してもらえるようになった

資料の項目すべてについて「What?」「Why?」「How?」で分類することが可能(P116)
・企画の概要、打ち合わせ結果、問題の明確化、現状把握等、=What?
・企画の背景、出張目的、真因分析、等=Why?
・予算、発注先、スケジュール、今後の対応、対策立案、等=How?

常に、「3つの疑問を解消」するように「思考整理する」(P118)


「何がわかっていないのかが、わからない」ことがなくなるのが最大の利点。

3つの疑問詞をクリアすることで偏りがなくなりますし、「ここまでできればOK」と線を引けるので、やり過ぎを防げます。


まんべんなくポイントが押さえられる結果、人に伝わりやすくなり、行動や説明に自信が持てるようになるという効果も。

まとめ

それぞれのパートに決まったフォームがあり(巻末にダウンロードできるURLあり)、それに手で書き込んでいく方式*2


著者曰く、一度身につければ簡単、慣れれば紙に書かなくても、頭の中でまとめられたり、本を読みながらまとめられたりできるといいます。
しかし、初伝の20字もひたすら練習あるのみ。

著者によれば、10枚書けば「20字前後」がどのくらいの分量なのか感覚がつかめ、20枚を超えれば要約するのが楽しくなってくるそう。


初伝、中伝それぞれ使えるようになれば、端的に学んだ内容をまとめることができ、格段に伝わりやすくなるはず。
本1冊を読んだ時だけでなく、ある章だけとか、いろいろな本で得た知識をまとめるといった応用が利きます。


フレームワークの一種ですが、シンプルで慣れれば使いやすいと感じました。
本質をつかむのが苦手な人に特におすすめです。
私のアクション:3Qアウトプットのフォームを記入し、それを元に読書日記を書く♪
■レベル:守



次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモのスタンスはこちら
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*1:資料のフォームには必ず枠(フレーム)があり、その中に収めなければならなかった

*2:本当は自分で線を引くところからやる方が身につくというのが著者の考えですが、出版社の意向でついたそう