毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

これから世の中を生き抜くために必要な8つの力☆☆☆☆

人に強くなる極意 (青春新書インテリジェンス)
佐藤 優
青春出版社 (青春新書インテリジェンス)(2013/10/02)
¥ 905
先に読んだ『「ズルさ」のすすめ』よりも前に出た本。
『「ズルさ」のすすめ』を読んだ時にこの本もあることを知り、順番は前後するが借りて読んでみた。

さらっと読めるが、書いてあることは滋味深い。


◆目次◆
まえがき
第1章 怒らない
第2章 びびらない
第3章 飾らない
第4章 侮らない
第5章 断らない
第6章 お金に振り回されない
第7章 あきらめない
第8章 先送りしない

こちらも雑誌「BIG tomorrow」の連載をもとに加筆・再構成したものだ。
私は、『「ズルさ」のすすめ』よりも読みやすく、得るものも多かったように感じた。こちらが基礎、『「ズルさ」のすすめ』が応用編といった感じだろうか。


グローバリゼーションの波が来て、日本も大きく変わろうとしている。このような状況で生き残るために何をすればいいのか、8つのテーマに沿って語られる。この本でも、章の最後に各テーマごとのおすすめ本が2冊ずつ挙げられている。

これら8つの力をバランスよく身につけていれば、足下をすくわれたりせず、ブレずに生きていけそうだ。


やはり、タフな状況をいくつも乗り越えてきた著者ならではのことばには重みがある。
逮捕され、500日以上にわたる拘留、その後失職というとんでもない経験をした著者だが、ことの経緯をこの本で初めてきちんと知ることができた。
自分に嘘をつきたくない、鈴木宗男氏を陥れたくない、という一心で自分の志を貫き通したそうだ。その結果が長期間の拘留と、裁判の多額の費用。なかなかできることではない。

そして、著者がベースに持っている宗教・哲学の考え方があるからこそ“人間として正しく生きていく”感覚にブレがないのだと思う。
テクニック的なことも出てくるが、ただの手練手管とは違う印象なのは、もともとの資質とこの経験によるものが大きい。


「びびらない」の章でびびって逃げなければならない時もある、と書いてあるし、最後の章は「先送りしない」がテーマなのに、前の方に「明日できることは今日やらない」と書いてあったりする。
どっちやねん、と思うが、この「見極め力」が結局、生き抜くのに一番必要なものかも。


タイトルを見て交渉に勝つとか、人に対して強く出ることで優位を保つ術のような内容を想像していたが、まったくの逆。
もちろん、外務省時代の貴重な経験(明らかに相手国がびびらせようとしているシチュエーションだったが、その意図を見抜いて逆におかしくなった、など)も登場するが、どちらかと言えば相手の懐に飛び込むとか、つき合いづらい上司の本質を見抜くなど、相手といい関係を作るヒントの方が多いと思う。


本来、こういう話は先輩から聞くような類のものだが、なかなかそんな人も暇もない時代、本で一流の人から受け取れるのは幸せなことだと思う。

私は例によって時間術や効率化のところを熱心に読んでしまったが、さまざなヒントを受け取れる本。社会人になりたての若い人や、伸び悩んでいる人はぜひ読んでみてください。
私のアクション:「仕事の遠近感」を考える癖をつける

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以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

人間はよくわからないもの、不可解なものに対してびびる(P56)

つまり、びびらないためには相手や対象を知り、相手の本質や意図を見極めることが重要。外交の世界では「相手の内在的論理を知る」という表現をする。相手の価値観はどのようなもので、どんな意図と論理で行動しているのか。それがわかれば、相手が何を言おうがどんな威圧をしてこようが、冷静に対応できる。

逃げるべき時もある(P66)

どうにもできないこと、理屈や道理が通じない相手、自分の力よりはるかに強力な相手に対しては、下手に対抗しようとしない。大いにびびって逃げることを考えるべき。
(中略)
世の中にはびびらず面と向き合わなければいけないことと、大いにビビって逃げた方がいいことがある。大切なのはその見極めであり、仕分け。

ささいな侮りが大きな失敗を招く(P101)

何かに対して「ちょろい」と感じた瞬間があったら気をつけた方がいい。「ちょろい」というのはすなわち油断であり、侮り。

仕事の「遠近感」を捉える(P127)

危急の仕事とそうでない仕事を分ける。これができない人が多い。
そういう人は、今日やるべき仕事と明日に回しても大丈夫な仕事の大きさが同じに見えてしまい、仕事の遠近感がない。
だから、一見膨大な仕事が迫っているように感じても、時系列で整理すればそんなに恐れることはないと気がつくはず。
あえて仕事を先送りする。そういう判断や思い切りが必要な場合がある。

目標設定をする時は、完成形がイメージできるもの、実現可能なものにする(P179)

「あきらめないこと」をマネジメントする=主体性を持つこと(P181)

「あきらめないこと」を複数設定する。ひとつのことだけあきらめずに追い続けると、どうしても視野が狭くなりがち。それがやがて執着になり、精神的に病んでしまうことも。

仕事上の目標や、プライベートでの目標をそれぞれノートに書き出し、それぞれ期限を設けながら同時に複数のことを目指してみる。
ひとつが期限オーバーで達成不可能ならそこで一度リセットして、もうひとつの目標にエネルギーを注ぐ。あるいはその時点で新たに別の目標を立てる。
その時には、期限までに達成できなかった理由と、それまでの頑張りで何が得られたかをノートにまとめる。