毎日「ゴキゲン♪」の法則

自分を成長させる読書日記。今の関心は習慣化、生産性、手帳・ノート術です。

人生の「ふたつの山」に登ろう☆☆☆☆

 

「時間術」と言えばたいていどれも効率化に関する内容だが、この本はひと味違って、面白かった。

 

◆目次◆
プロローグ 人生の「新・四住期」と二種類の時間術
第I部 時間を「生み出す」技術
 第1章 「ギアチェンジ」で時間をつくる
 第2章 忙しい人の効率的仕事術

第II部 時を「過ごす」技術――人生のゴールデンタイムを見つける
 第3章 「一人前山脈」から「ゴールデンタイム山脈」へ
 第4章 人生デザインを完成させる後半生の時間術

齋藤先生と言えば、ストップウォッチ片手にすごいスピードで考えをまとめて的確に発言し、時間をとても効率的に使っている人、というイメージがある。
だが、実は今は「効率一辺倒」ではないという。

45歳の時に急に体調の変化に見舞われ、生き方について考えたのだそうだ。それが、この本のベースになっている。

 時間の使い方とは、人生の価値観そのものです。
 人生には「ギアチェンジ」をする技術が不可欠である。これが本書で私が伝えたい「最強の時間術」の秘訣です。「効率的時間術」と「ゆったり時間術」の両方を身につけ、いわば「ハイブリッドエンジン」で人生を進むのです(P4)。


この本では人生を4つにわけ、それぞれに最適な過ごし方を提案している。元は人生を4つの季節になぞらえるインドの考え方「四住期」だ。

【齋藤 孝の新・四住期】(P18)
第1期 「狩猟期」       (30歳〜45歳)
第2期 「ダブルスタンダード期」(45歳〜60歳)
第3期 「円熟期」       (60歳〜75歳)
第4期 「ゼロ出力期」     (75歳以上)
※文中ではすべて漢数字

あえて30歳からにしてあるのは、人生を考えるようになる、時間の貴重さに気づいて使い方を考えるようになるのは20代も終わりになってからだからだそうだ。
20代は時間効率など考えずにガムシャラにがんばる時期、という意味もあるという。

 

齋藤先生は人生にはふたつの山がある、と書いている。
第1の山脈は45歳までの「狩猟期」、第2の山脈は60歳からの「円熟期」だ。
それをつなぐのが第2期の「ダブルスタンダード期」。

上の引用部分にあった「効率的時間術」と「ゆったり時間術」は、第1期に「効率的時間術」、第3期に「ゆったり時間術」を使えるよう、うまく切り替えることが推奨されている。
ふたつ目の山を考えて45歳からはスピードを落とし、ゆっくりした時間にもなじんでいくことが大切だそうだ。

なぜなら、60歳以降、いわゆる「第2の人生」に入ってから、急に「さあ生き方を変えましょう」と思ってもうまく行かないことが多いからだ。

 

いくつになっても「効率化」ばかり追い求めてしまう私には、耳の痛い言葉がたくさんあった。
特に、死なないために「養生」しましょう、という先生の言葉は刺さった。無茶をしてバッタリ倒れるような生き方は戦略として失敗なのだ*1
自分を適度にいたわりながら、コンスタントに長く活躍できる方がいい。
「気持ちだけはいつまでも20代」はあかん、と反省した。

 

もちろん先生お得意の「効率化を極める時間術」もたくさん紹介されているので、第1の山脈まっただ中、の人にも充分役に立つ。
ただ、やはりダブルスタンダード期にさしかかるくらいの人により必要な本だと思う。
第1の山脈「一人前山脈」は登ったものの遭難、というのはあまりにもったいない。
第2の山脈はその名も「ゴールデンタイム山脈」なのだ。しっかり両方登って楽しみたい。

 

「効率化」が大好きなアラフォーの方、ぜひ読んでみてください。転ばぬ先の杖になります。
■レベル:破 いわゆる「時間術」とはひと味違うので。
私のアクション:月に一度はあえてゆったりした時間の中に身を置く(田舎に行く、時計を見ないなど)

 

以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

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*1:4年前の病気はまさしくこれでした