苫米地英人コレクション3 「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!
- 作者:苫米地英人
- 発売日: 2018/03/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 作者:苫米地英人
- 発売日: 2014/04/14
- メディア: Kindle版
Amazonプライム会員になった時*1、真っ先にダウンロードした中の1冊。
ただし、手に入れて安心してしまったからか、ちゃんと読んでいませんでした。
この本の存在を思い出したのは最近です。
何をやっても、工夫してもどうにもこうにも頭のモヤモヤが晴れないと思っていたところ、突然本のタイトルが頭に浮かびました。
それで読んでみたら面白いのなんの。
「頭のゴミ」の正体が想像をはるかに超えていました。
- ポイント1 頭がモヤモヤするのは、本当にやりたいことをやっていないから
- ポイント2 自分は他人のモノサシでできている
- ポイント3 感情はエンタメだ!
◆本の目次◆
はじめに 頭のゴミ掃除を始めよう
1 イライラ、怒り、嫉妬…生産性を下げる「感情のゴミ」を捨てる
2 満たされなさと焦燥感…「他人のモノサシ」というゴミを捨てる
3 変わりたいけど変われない…「これまでの自分」というゴミを捨てる
4 自分に自信が持てない…「マイナスの自己イメージ」というゴミを捨てる
5 「なりたい自分」になるためにまずは「我慢」というゴミを捨てる
6 やりたいことが分からない…「自分中心」というゴミを捨てる
7 失敗するのが怖い…「恐怖」というゴミを捨てる
8 「論理へのとらわれ」というゴミを捨て「ひらめき脳」を手に入れる
あとがき
こんな本です
2012年、徳間書店刊。現在はKindle Unlimitedで読める人気本です。
苫米地さんはたくさんの本を出しています。私も何冊か読んだだけですが、その中では文句なしに読みやすい本。コレクションに入るのも納得です。
目次をご覧ください。
苫米地さんにかかれば、「本当にやりたいこと=ゴール」以外は全部ゴミ。
とはいえ、ものすごく中身が濃いので、わかりやすいところ、面白いところを中心にご紹介します。
ポイント1 頭がモヤモヤするのは、本当にやりたいことをやっていないから
苫米地さんは「目の前のことしか見ていないからモヤモヤするのだ」と言います。
はい、おなじみの「抽象度が低い」ですね。
理解しづらいという方は、「抽象度」を「視点の高さ」ととらえると分かりやすいかもしれません。
「A さん」と「人類」では、「人類」の方が情報量が少なく、抽象度が高いといいました。
「A さん」を定義する場合、「 A さんは○○家の長男である」などの A さんの定義から一つ抽象度を上げると、「 A さんは東京都民である」となります。もう一つ抽象度を上げると「日本人」となり、さらに抽象度を上げていくと、「人類」→「生物」となります。
○○家→東京都民→日本人→人類→生物の順に抽象度が上がっているということは、つまり視点が上がっているということです。
別の例でいうと、「会社で働くあなた」から抽象度(視点)を上げていくと、職場のあなた→部門のあなた→会社のあなた→業界のあなた→日本のあなた→アジアのあなた→世界のあなた→人類のあなた……と視界が広がっていきます(231)
私のイメージだと、「地面に顔を押し付けられているのか(たとえが暴力的ですみません)、普通に地面に立っているのか、マンションの部屋から外を見ているのか、山の上の展望台から見ているのか」の違いです。
それぞれ見える景色は違いますよね?
…抽象度の低い人は、視点が低いのですから、例えば、今この瞬間の「会社でイライラさせられている自分」のことしか見えていません。視界が狭いのです(240)。
イライラやモヤモヤから脱し、感情というゴミに埋もれないためには、抽象度を上げる、つまり視点を上げて自分を客観視し、視界を広げていくことが重要なのです(248)。
抽象度が低い=目の前のことしか見えていないというのは、地面に顔を押し付けられているようなものです。
自分のゴールがわかっていないと、日々のことに追われ、目の前のことに右往左往するだけになってしまう。だからモヤモヤが晴れない。
自分のゴールを決めるのは、わかりやすく言えば自分だけの北極星を見つけるようなもの。
いつも心に北極星があれば、たとえ地面に顔を押し付けられているように感じる瞬間があっても、気にならなくなる。
少なくとも、引きずる時間や傷つき方が変わってきます。
本当に目指すゴールがあれば、そこに向かうことしか興味がなくなりますよね?という話です。
「物事を俯瞰して考えられるかどうか」がポイント。
ポイント2 自分は他人のモノサシでできている
驚いたのは、自分の中は他人のモノサシで埋め尽くされている、という事実。
私たちの頭がスッキリしていないのは、私たちが「他人でいっぱい」だからです。
「他人のモノサシで自分を計りながら生きている」からです。
他人によって「これが重要」「これがかっこいい」と思わされているからです。
(中略)
つまり一言で言えば、「私たちの頭は他人でいっぱい」だから、私たちの頭はいつもモヤモヤしているのです。
頭のゴミの正体は、他者からの刷り込み。子どもの頃から親や周囲や世間から刷り込まれ堆積してきた価値観やルール。頭はガラクタでいっぱいで、まさにゴミ箱状態(701)。
つまり、自己評価すら「他人のモノサシ」で判断していることになるんです。怖い!
じゃあどうするか。
他人のモノサシに頼らないこと。自分の価値観で生きること。そして、自分が本当に欲しいもの、自分が本当に理想とする姿を知ること。そのゴールに向かって、自分が本当にやりたいことをやって生きていくこと(710)。
自分が本当にやりたいこと、本当に好きなことを、自分と向き合って見つけていくしかありません。
「これ、本当に自分のモノサシ?誰か人の価値観じゃないの?」と一度棚卸しした方がよさそうです。
――これを読んで思いだしたこと。
数年前、ふと我に返ったら、自分の毎日が母親とそっくりになっていました。
家にいて、ちまちまと節約し、「お金を節約して出費を防ぎ、残すのも立派なやり方だ」と考える。
いや、それ、本当に自分がやりたいこと?本当にそう思ってる?
母親のミニチュア版になったようで、ゾッとしました*2。
母の口グセは
「外に働きに出たら出たでお金を使うんだから(着ていく服、メイクする化粧品類、おつきあいにかかるお金など)、収入を増やすんじゃなくて出て行くのを防いだ方が賢い」
だったので(昔はそれでもよかったのかもしれませんが、今は違いますよね)。
こんな風に、知らないうちに自分のモノサシだと思って他人に毒されているかもしれません。
ポイント3 感情はエンタメだ!
一番印象に残ったのが「すべての感情を娯楽にすること」という言葉。
今風に言えば、「感情はエンタメだと思え」でしょうか。
感情に反応するのは古い脳の部分。つまり、感情に振り回されるのはサルやゴリラレベルだというのです。
ゴール実現を最重要事項と決めたときから、誰かに腹を立てるなどの感情は捨てるべきゴミとなります。
その、具体的な方法が「娯楽として味わってしまう」こと。
その感情に振り回されずに、「悲しさも人生の味わいのうち」と、娯楽として味わえばよいのです。娯楽として味わっておけば、振り回されることはありません。 感情を娯楽として味わうという時点で、すでに抽象度が上がっている からです(345)。
生きていればイヤなことにも直面しますし、怒ったり不安になったり感情もいろいろ変化します。
でもそれを、
「わあ、わざわざ映画見に行かなくても味わえちゃった。ラッキー♪」
と思えるようになれば、自分を客観視できるようになったということです。
そして、その上には
「ゴールに無意味な感情は自分に許可しない」というルールを自分に課す(350)
という上級編が。
自分のゴールを決め、それに関係のない感情は全部スルーしてしまうのです。
感情のゴミを捨てるコツは、 「すべての感情を娯楽にすること」 「ゴールに無意味な感情は捨て、ゴールに意味のある感情だけを味わう(360)
これができるようになれば、感情に左右されてパフォーマンスが落ちたり、引きずって時間を無駄にしたりしなくなります。
それだけでも、この本を読んだ価値があると思うのですが、いかがでしょうか。
まとめ
あなたのモヤモヤがこの本に書かれていることとイコールかどうかはわかりませんが(私のはたぶん違いました)、根っこの部分ではつながっているはず。
つまり、この本のモヤモヤを解消できれば、日々気に病んでいる小さなモヤモヤは一緒に消えてなくなります。
あ、そんなにシンプルでいいんだ、と読めば目の前が明るくなります。
やるからには今までの自分を全部捨てるくらいの勢いが必要ですが、やってみようかな、と思えるから不思議。
「もうイヤ、こんな生活」と思っている人や「何かを変えたいけど、何を変えればいいかわからない!」という人におすすめです。
私のアクション:本音にフタをせず、ゴールを考える
■レベル:守 苫米地さんの本の中ではとてもわかりやすく、始めやすい1冊。
次の記事は私の個人的メモです。興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。
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